ハピメア まとめ

シナリオ

「据え膳食わない男の恥」なヘタレ主人公でしたが、その原因は「舞亜の存在が大きすぎて、他の女の子へ向ける気持ちが本当の愛かどうかわからなかったから」というもの。
たしかに、女の子のハジメテは一生モノなんだし、それを受け取るときには相応の覚悟を持つことが「正しい」のだろう。

けれど、それは男の視点からの話。
女の子の側に立てば、自分の気持ちは割り切って女の子の望むように付き合うのだって、決して「間違いじゃない」とも思われる。

つまり主人公は「男の立場」に立っていただけで、どっちがいいとか悪いとか、一概には言い切れない問題なのだ。
(だから、イライラするのもキモチヨクなっちゃうのも、いいとか悪いとかないんだよ!)

「せめて夢で自由になりたい、その時間を楽しみたいと思って何がいけない!」


さて、有子も、(個別ルートの)弥生も、(共通ルートの)景子も、現実では決して手に入らないものを夢に求めていた。
それは果たして「間違い」なのだろうか?

「それは悪く無いさ。俺が気にくわないのはそこじゃない」
「そのまま、夢に逃げて死んでも良いって思ってる事だ!」


では、なぜ夢に逃げてはいけないのか?
そう問う有子に、主人公はこう答える。

「お前が逃げてるからだよ」
「お前はまだ死んでない。体調が良くなれば学校にだって来られる程度には生きてるんだろ」
「だったら、もっとしっかりしろよ。身体が弱かろうがなんだろうが、もっとしっかり生きてみろよ」


ならば、どうして逃げてはいけない? どうしてしっかりしなくてはいけない?
そんなの自分の勝手なのに、なぜそんなお節介を言われなくちゃならないのか?

「それの何が悪い。お前が勝手に死のうとしたりするから、勝手に助けに来ただけだ」
「平坂は先輩のお前を心配してた。哲也も朝日も、クラスのヤツだってお前の事を気にしてる」
「咲や部長だって、有栖本人が目を覚まさなくなったら悲しむだろうさ。俺達、どれだけ長い付き合いだと思ってるんだよ」
「誰がなんと言おうと、鳥海が望んでいようと! 目を覚まさない事が良いなんて事は無いだろ!」


とまぁ、主人公はどのヒロインルートでも決めつけや押しつけばかりで、「自分が正しい理由」あるいは「ヒロインが間違っている理由」を直接的に答えてくれることは決してない。

しかし、それも当然のこと。
これは「なぜ自殺してはいけないのか」という問いとまったく同じことだからだ。
この問いに、直接的かつ論理的な答えは存在しない。
(Q. 自殺しようとしている天涯孤独なホームレスを、感情論以外で止められるか?)

このシナリオを評価する人は、この「自殺はいけないこと」という感情的なメッセージに共感できたのだろうと思う。
逆に、自殺願望を持っていたり、自殺してしまった家族や友人を持っていた人には、ウケが悪かったのではないだろうか?

私が言いたいのは、人には人の数だけの価値観があるということだ。
もちろん私だって「人それぞれ」で思考停止するつもりはない。
大切なのは、その異なった価値観を擦りあわせること。
それこそがコミュニケーションで、人と人とが繋がる方法で、そうしないと世界中の誰とも友達にはなれない。
なのに、相手の気持ちや言い分も聞こうとしないまま「俺はこう信じてる、だからお前もこうしろ! やればわかるから!」な実力行使だなんて、鉄道模型のコピペばりに最悪です。
コミュ障な私もさすがに真っ青ですよ!

「自分がどれだけ上から偉そうなこと言ってるか分かってるかい?」
「分かってる。だけど、言ってお終いなんて気もない。
 俺が、一緒に居てやる。出来る事なら何でもする。だから、しっかり生きてくれよ」
「……なんで、そこまで」
「俺も、そうして貰ってなんとか……今、生きてるから。それが本当に良かったって思ってるから。
 助けたいんだよ、俺が助けられる人の事を」


結局、この主人公は自分が大好きなだけ。
だから自分の気持ちを大切にするばかりで女の子の気持ちを思いやることができないし、自分の気持ちを大切にするばかりでそれを他人に押し付けることしかできないのだ。
こういう人と友達になるのは、私には無理っぽいです。

「みんな自分が間違っていないことを証明するために他人を救うの」

(「フラテルニテ」より)


とまぁ、こんなのが私にとっての正論なのですが、正論がまかり通らないのが世の常なわけで。
意味不明だろうと根拠不明だろうと、押しが強い男の子のほうがモテたりするような気もするのです。
どうなんでしょうね、そのあたり?

テキスト

ひどい。読みにくいとかそれ以前に、日本語として成立していない文章が多々ある。
(このブログは書き捨てっぽいから、時々おかしくっても許して!)

ただ、日本語がおかしくても、ノリとか勢いとかギャグセンスの高さとかで面白くなっちゃってる文章は、たしかにある。
でも、この文章はセンスもないし、徹頭徹尾ひどいだけ。

これが一人シナリオライターの悪いところなんでしょうかね?
複数いれば、互いでカバーしあえそうだけど。
こんな文章でいいなら、私でも書けそうな気がする。
それなのにこうやってソロでシナリオ書いてる人なんだから、きっと文章力以外のことがスゴイんでしょうね!

グラフィック・キャラクター・Hシーン

そんなひどいテキストなのに投げ出さなかったのは、ひたすらにグラフィックのおかげ。
かわいい女の子のかわいいところが見たくて、無心でクリックしました。

お気に入りは「景子 > 有栖 > 舞亜」。
景子ちゃんはツンデレの理想形かもしれない。
ジト目がデフォルトな、ローテンション・ツンデレね!
アシンメトリーなツインテールもかわいい。

有栖は、なんかもうエロい。ひたすらエロい。
中の人? そんなの気にならないくらい使えた。ヤバイ。
むしろ、二人でクローゼットに閉じ込められる一枚絵でイキそうだった。ヤバすぎ。

舞亜は、そのかわいさの本領を発揮できないままだった。
他ヒロインルートのスパイス扱い、みたいなね。
「ヘンな妹がいる!」な舞亜ちゃんと仲良くしたくて、このゲームはじめたんだけどなー……。

音楽

BGM単体は、けっこういい感じ。
ただ、使いかたが気になったかも。
「真面目な話→ギャグシーンで息抜き→真面目な話に戻る」のとき、毎回「シリアス→コミカル→シリアス」でBGMが追従していく。空気が壊れる。

OPムービーの出来はさすが。
なんか面白そうだもん! やってみたくなる!

システム

ほぼ完成形。シーンバックと「ゲーム中断」がとてもありがたい。
セリフが吹きだし状に表示されるのもイイカンジだよね。

総評

他所で書かれていて気がついたのだけれど、これってミステリーだったのだね。
なにが謎で、それをどう解決すればいいのか――などといった具体的な方向性がまったく示されないから、気がつきませんでした。
夢を終わらせなきゃ!とか言ってたけど、どうすれば終わるのかぜんぜんわかってなかったからね。

グラフィックはとてもよい。
OPムービーも悪くないし、システムも完成されている。
シナリオとテキストだけがゴミ。

つまり、キャラ萌えゲーだったということです。
どうしても、パープルのこの絵のゲームがやりたい人はどうぞ。
そうじゃなければ、もっと女の子のかわいさが引き立つシナリオが備わったゲームをプレイしよう。

私の評価は★1つ。駄作でした。
よく最後までクリアできたなぁ。かわいいは正義!
……え、ファンディスク? 正気ですか?
関連記事
category
ゲーム [★☆☆☆☆]
ハピメア
genre
ゲーム
theme
美少女ゲーム

Comment

Trackback

http://otabes.blog.fc2.com/tb.php/966-ba7640fa