この青空に約束を― まとめ

シナリオ・テキスト

取り壊しの決まっている寮で暮らす、主人公と6人のヒロインたちのお話。
避けられない別れを、どう受け止め、残された時間をどう過ごすのか。

この雰囲気は、やっぱり「そして明日の世界より――」を思い出す。
あのゲームも「数か月後に地球が滅ぶ」という運命があって、それをどう受け入れるのか、というお話だった。
地球滅亡でも別離でも、結局は同じことだ。
「ずっと一緒」なんてあり得ないし、誰だっていつかは死ぬ。
普段の私たちにとっては希釈されすぎていて自覚することが困難な運命を、こういった設定によって明らかにしているのだ。
これは生きている限り誰しもに共通のテーマで、だからこそ共感を抱く人が多いのだろう。

とは言え、そのシリアスな「運命」が前面に押されることはあまりない。
言ったってこれは「ギャルゲー」であり、女の子と仲良くすることが主目的なゲームなのだ。
例えば「女の子と仲良くするばっかで、超能力持ってることをすっかり忘れちゃった超能力モノ」とか、「バトルしてばっかで、女の子の魅力がぜんぜん伝わってこない異世界バトルモノ」とか、そういうギャルゲーシナリオはしばしば見受けられる。
けれどこのゲームは、「女の子の魅力を最大限に生かし」つつ「テーマに沿ったシナリオ」をどのルートでも届けてくれる。
そういう意味でも、ギャルゲーとしての完成度は高いのではないのかな、と思う。

あとは「約束の日」ね。
泣ける作品って、涙に理由がつけられることってあるよね。
「○○が☓☓だったから悲しくて泣けた」とか「△△なのに**したのが感動して泣けた」とかね。
なのにこのゲームでは、理由もなく魂が揺さぶられた。あんまりしたことのない経験だった。
まぁもらい泣きって言っちゃえば、それまでなんだけども。

そんな丸戸史明シナリオは、時々クセがある。
やたらと思い込みが激しく、押しの強い主人公ね。ときどき鬱陶しい。
でも、ちゃんとツッコミできる点は有能。(ああっ!?)

ルート別評価
  凛奈 ≧ 沙衣里 > 茜 > ほか

凛奈ルートは、ツンツンな共通ルートからの凛奈のデレデレっぷりが、とっても魅力的。
Hシーン関連も面白かった。30分でしなきゃ!とかね。
あとは、ED後のエピローグが一番好きだったかも。
全体的に完成度が高いルートだったと思います。

さえちゃんルートは、もう個人的にさえちゃんのキャラが好き。
このタイプのヒロインってあんまり見ないよね。
シナリオ自体も冒険活劇っぽくて、男の子としてはテンション上がりました。
まぁその面白さは「十二人の怒れる男」のおかげな気もする。なので次点評価です。

私事ですが、私はケッコン(したい)艦TOP5に「雷」「夕雲」「霞」が入っている系提督です。
なので、茜ルートも好きです!

キャラクター

「ギャルゲー」なだけあって、ヒロインのかわいさがルートの評価に直結している気がする。
共通ルートの宮穂とか、個別ルートエピローグの静とか、めっちゃかわいかったけどね!

でも、全体的に魅力的なヒロインたちだったように思います。
海己だけは、好みが分かれそう。

グラフィック

10年前のゲームなので、それなりに時代は感じる。
とは言え、ヒロインたちの一枚絵のクオリティは上々。

それよりも私が評価したいのは、背景の枚数の多さ。
1シーンでしか使わないような背景も結構あったと思いし、細かい差分もかなり多かった。
電燈のスイッチのON・OFFとかね。
こういうところがゲームの世界観にリアリティを吹き込み、批評空間POV「雰囲気の良いゲーム」でA評価がつく理由なんじゃないかな。

Hシーン

正ヒロイン6人とも3Hの法則を貫く。
こういう姿勢は、プレイする側としてもとてもありがたい話です。

シーン自体も、まぁ悪くない。
使おうと思えばけっこう使えるような気がする。
それより、シーンの前後の雰囲気を大切にしてくれていたのが、ポイント高い。
宮穂ルートなんかで顕著だったように思います!

音楽・システム

特にコメントはありません。

総評

ショコラ・パルフェから続く、まるねこ三部作の三作目。
「ギャルゲーマーなら嗜んでおくべき『歴史』に触れようキャンペーン」第一弾としてプレイした本作です。

たしかに名作と言われる理由も理解できたし、この雰囲気が好きな人が多い理由もわかった。
ちょっとクセはあるけれど、まぁ人にオススメできるゲームかな。
サクサク進めるし、やってよかったと思いました。
私の評価は★3つ、良作評価です。
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ゲーム [★★★☆☆]
この青空に約束を

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