あけいろ怪奇譚 まとめ

※このゲームは「なないろリンカーネーション」のクリア後にプレイすることをオススメします。

続編ではないけれど、前作の主人公とヒロインたちがサブキャラとして登場するので、その人たちを知ってればめっちゃ胸熱な燃え展開、知らなければ「リア充死ね」な展開になります。
まぁそういうNTRみたいのが好きならね、いいんだけどね。
アイリスみたいな、赤ちゃんはコウノトリが連れてくるとか信じてそーなウブな女の子が、実は夜な夜なヤリまくってるらしいですからね! ふぅ……。

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シナリオ

「学校の七不思議」は、高校生主人公が9割なジュブナイルを地で行く「ギャルゲー」というジャンルにおいて、とても親和性の高い題材だ。
これを題材とした作品は今までももちろんあったし、私もプレイしたことがある。
(「七つのふしぎの終わるとき」とか、「FLOWERS」(未稿)とか。ギャルゲーじゃないけど「トワイライトシンドローム」なんてのもそうだったかな?)

しかし、今までその「学校の七不思議」という美味しい材料を、これほど余すことなく調理できた作品はなかったように思う。
無駄に選択肢が多いギャルゲーって、話が分岐しすぎて全体の完成度を下げていることがあるけど、このゲームはそれが逆に完成度を高めている。
どの七不思議から手を付けるか私たちが選択することで話の展開ががらりと変わり、その不思議が他の不思議に繋がっていて、調べていくうちに、その不思議たちを束ねる不思議があることがわかって……という展開は、ミステリー作品としてもきちんと成立しているもの。
さすが「学園七不思議解決ADV」と銘打たれているだけのことはあるね。

そして、七不思議を解決するだけでシナリオは終わらず、ヒロインの個別ルートでもそれぞれ軸となるテーマがあり、それに沿ってシナリオが展開される。

ルート別シナリオ評価
  佳奈 = ベルベット > るり・るか > グランドエンド > 葉子 >> 美里

ベルベットルートと佳奈ルートは甲乙つけがたい。
シナリオのテーマはベルベットルートのほうが好みだったんだけど、話のオチのつけ方は佳奈ルートが秀逸だった。
ギャルゲーらしいイチャイチャ具合も、佳奈ちゃんのほうが楽しかったし。

るりるかちゃんのお話も悪くなかったんだけど、ちょっとテーマが壮大すぎて、尺が足りてなかった感。
ただし、エピローグはすばらしかったです。

テキスト・Hシーン

アクがなく、読みやすい。
個人的には、もっとクセのある文章……というか、ライターのセンスが感じられるような文章が好みだったりするんだけども。

しかし「読みやすくてクセがないテキスト」というのは、シナリオの起伏を素直に読み手へと伝えられる文章だということ。
シリアスなシーンは寒々しく、燃えシーンはひたすらアツく、ホラーシーンはおどろおどろしく、日常シーンのギャグはすべらない。
これはライターにたしかな文章力と構成力がなければできないことだ。

Hシーンのテキストは、特筆すべきほどじゃない。
けれど、シーンとシーンの繋ぎかたというか、女の子のエッチレベルの上がり方が素晴らしい。
佳奈ちゃんってば実はドスケベだったし、ベルベットとか最終的に開き直ってたからね。

こういう「女の子のレベルアップ」が日常シーンにも反映されちゃったりするイチャイチャ具合は、エロゲー(抜きゲー)では楽しめない、18禁ギャルゲーならではの醍醐味と言えるでしょう。
そうだね、佳奈ちゃんとの初エッチの次の日のことだね!

そう、かずきふみって人が書いてるの?
ギャルゲーのシナリオライターにお気に入りランキングを作るなら、ベスト5に入っちゃうかもしれないね!

グラフィック

またずいぶんクセがある絵だ。
「少女」と「女性」の描き分け方ね。どうして目がああいうことになっちゃうんだろう?
しかしそのせいか、同い年ヒロインな佳奈ちゃんが、まるでロリ巨乳みたいに見える! ふしぎ!!

でもやっぱりおっぱいは大きすぎる。
望先輩だって十分巨乳だと思うんですよね?
ということで、るりるかちゃんこそが正義なのでした。

でも絵は上手。
あと、主人公がそこまでイケメンじゃないのがナイス。

声優

佳奈のCV:萌花ちょこが秀逸。声もよかったけど、それよりも演技がよかった。
逆に、美里のCV:上田朱音はちょっと……。
るりるかちゃんは棒読みかわいい!(6回目)

音楽

OPは、ムービーも曲もすてき。
「緋色の空」のフルバージョンって、この世には存在しないんですか??(Youtubeを検索しながら)

ただ、入ってくるタイミングがおかしい。
エンディングも、時々タイミングおかしい。

システム

テンポを崩さないアイキャッチ、好き。
それ以外は、うん、特にないかな?
フローチャートはいいものですね。話がわかりやすいです。

総評

およそ100作品という私のエロゲー遍歴における「学校の七不思議」枠のトップに君臨しました。
ここまでこの題材を使い切ることができる作品は、そうないと思われます。

たぶんこの作品、プロット上ではそこまで盛り上がるお話ではなかったはず。
だって、望の顛末にせよ、朱子の顛末にせよ、まぁ「ありがち」なストーリーだものね?
それをここまで生き生きと描くには、並々ならぬ努力と工夫があったに違いない。シナリオライターの功績ですね。
私の評価は★4つ、佳作入選です。

惜しむらくは、前作・なないろリンカーネーションをプレイせずに手を付けてしまったこと。
ななリンやってればね、佳奈ルートがもっと素直に楽しめたっぽいんだけどね。
2014年にギャルゲーサボってたバチが当たったみたいですね。
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ゲーム [★★★★☆]
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