刀語 7~9話

バッドエンドが好きだという話を1時間したらオススメされたアニメシリーズ。
かつ、原作・西尾維新の、登場人物がやたらテンポよく喋りまくるアニメシリーズ。
1話1時間の特番モノです。

第七話 悪刀・鐚



陸奥は死霊山から完成形変体刀を奪い取り、土佐は清涼院護剣寺を制圧した鑢七実と、ビタを掛けて戦う話。
真面目な話、久々にアニメでショックを受けた。もうなにも考えたくない

生まれてこなければよかったのに。生きることすらできないくせに。死ねば救われるのに――
命を軽んじ続けられてきた彼女に他人の命を慮ることなどできるはずがなく、もちろん人として当たり前の幸せなど望むべくもない。
思うように生きることが許されなかった彼女には、思うように死にたいと願うことだけが、たった一つ残っていた人間らしい心だったのだ。
かつて少女だった彼女が手に入れられる幸福がそれだけだなんて、あまりに悲しい。
けれど彼女のいる世界はあまりに遠すぎて、決して私たちの手が届くことはない。

人として当たり前に死んでいく……。それだけのことがこれほど難しいとは、なんとも残酷なことだ。私と七花は、当たり前に死んでいけるだろうか。


第八話 微刀・釵



江戸の不要湖を徘徊するからくり人形である変体刀・カンザシを倒す話。
第七話の姉弟バトルにおける、七花についてのエピローグにもなっている。

己を刀と見立てる虚刀流において、主に仕える心のない器械になることが正しいのだと七花は思っていた。
しかし、七花は「姉を殺そう」という己の意思を強く持ったからこそ、七実に勝つことができた。
それは殺さなければ殺されるからでもないし、とがめの髪を切った腹いせでもない。
自分がいつまでも姉の世話になりっぱなしの愚弟のままでは、姉が死ぬに死ねないのだと気がついたからだ。
だから、姉の愛に応え、強くなったところを見せて安心させようという意思でもって勝つことができた。

2話の宇練銀閣も、3話の敦賀迷彩も、大切なもののために己の意思で生きて、戦っていた。
今の七花なら、3話のラストでとがめが見せた表情の意味がわかったんじゃないだろうか。

第九話 王刀・鋸



出羽は天童将棋村の心王一鞘流当主・汽口慚愧とノコギリを賭けて勝負をするために、七花が門下生になる話。
……んーと、これでいいんだよね?

メインは、七花が慚愧とイチャついてると思ってヤキモチを焼くとがめ。
「べ、別にそんなこと気にしておらんもん!」なんてほっぺた膨らませるとがめちゃんはちょっとズルい。
ってゆーか、二人はあそこまでイチャイチャしておきながら、チューもまだだったんだね。そうか、そうなのか。
随分不健全なプラトニックだと思いますよ!
比べて、慚愧さんの短すぎるぱっつん前髪からのぞくおでこは、あまりに健全すぎる。

……で、ノコギリはいったいどんな刀だったんです?

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