大図書館の羊飼い まとめ+小説"オペラ座の羊飼い"

オペラ座の羊飼い

発売前に無料配布していた、30ページ弱のライトノベル。
私は年末に秋葉原ゲーマーズで手に入れました。
これは体験版をプレイした人向け、かな。
ゲームの雰囲気を全然知らないと、うまく世界観が入ってこないかも。

中身は、夏休み前に舞い込んだ、演劇部員からの依頼のエピソード。
ゲーム本編にあっても全然おかしくない日常の一コマ、という感じ。
キレイにオチもついていて、悪くないお話だった。

以下、まとめ記事。



シナリオ

ノーマルな学園モノAVG。
プレイ時間は、のべ32時間程度。結構なボリュームだった。

タイトルでもある「羊飼い」についての掘り下げかたは、ちょっと不満。
というか、「誰が羊飼いか?」というネタバレが早すぎる。
個別ノーマルエンドの場合、羊飼いが絡んでこないんだから、そのネタバレはグランドルートまで引っぱってもよかったんじゃないのかなぁ。
羊飼いの謎に迫るドキドキ感なんか、もっと上手く演出できたように思う。

制作側も重視していたと思われる「楽しい学園生活」という点については十分。
共通ルートにかなりの比重を置いていたこともあり、キャラ同士の絡みなんかは楽しかった。

恋愛面については、今ひとつ。
「人間不信な主人公が、ヒロインたちと心を通じ合わせることで変わっていく」というシナリオからすると、恋愛要素はかなり重要なはず。
なのに、主人公やヒロインたちが恋心を抱く過程があやふやになっている。
その恋心も、エッチシーンを通じた肉体関係にしか行き着いていない。
現実では「好きになるのに理由なんていらない」のかもしれないけど、物語の世界ではきちんと言葉にしてほしいよ。

個別シナリオ評価
  佳奈 > 凪 ≧ 千莉 ≧ つぐみ > 玉藻

個別ルートについては、平凡な出来。
つまらない、退屈!というほどではないけど、期待していたほどではなかった。

佳奈ルートは、割とシリアスな展開でなかなか面白かったかな。
上でも書いた「なぜ恋心を抱いたのか」が明らかになっていたのも高評価。
それ以外は、だいたい予想通りなことしか起きず、ちょっと肩すかし。

オススメ攻略順
  個別ノーマル(つぐみ → 玉藻 or 千莉 → 佳奈) → 個別トゥルー → 凪ルート

個別トゥルーについては、好きな順にプレイすればいいと思います。
小太刀さんを最後に攻略すると、なんとなくスッキリするかもしれない。
サブヒロインの3人を攻略するタイミングはお任せ。

テキスト

アクも強くなく、割と読みやすい文章だったように思う。
そこまでギャグを押してきてはいなかったけど、ところどころ笑える小ネタもあったしね。

ただ、そこまで大事じゃないシーンは「ご想像にお任せします」的ダイジェストで終わってしまうことが多く、それは少し残念だった。
全体のボリュームとの兼ね合いもあるとは思うんだけど。

CG

一枚絵は全部で100枚弱。うち、約半数がHCG。
一枚絵も立ち絵も背景も、安定したハイレベルなクオリティ。

メインヒロインは立ち絵3種類。
そして、その立ち絵を加工した演出が多かったのが好印象。
ギャグシーンなんかがさらに楽しくなるね!
このおかげで、実際よりも一枚絵の数が多く感じる。

ただ、原画師・べっかんこうの描く女の子は、みんな同じ顔に見えてくる。
クセがある絵柄なのにハンコ絵って、かなり飽きてくるよ。
つぐみとか、初見はティアにしか見えなかったもん。

あと、学年でリボンの色を変えるというアイディア自体は悪くないと思うけど、スカートと袖口が赤いチェックなのにリボンだけ青って、色彩センスおかしくない?
主人公も、袖口が青チェックで、ネクタイ赤とかさぁ……。

キャラクター

キャラの立ち方は十分。
萌えポイントもきちんと考えられている。

欲を言えば、それをもっと個別シナリオに反映してきてほしかった。
玉藻の保体脳とか、全然絡んでなかったしね。
これは、個別ルートが短いせいもあるのかもしれない。

私のお気に入りは、佳奈 > 凪 >> 千莉 > 玉藻 = つぐみ 。
佳奈すけは間違いなくギャップ萌え。
ギャグキャラなのに、一番シリアスな悩みを抱えているっていうね。

逆につぐみとか、予想外なことが何もなくて、魅力が薄く感じてしまう。
あの子は裏表がないところが魅力なのかもしれないけど、私にはハマらなかったので。

Hシーン

使おうと思えば使えるんじゃないでしょうか?
個人的には、当たり外れがあったけど、かなりイイカンジなシーンもいくつかあった。

凪は3H6CG、その他4人の正ヒロインは4H8CG、サブヒロインは1H2CG。
おまけで、千莉と佳奈の3Pが2CG。

テキスト的な興奮度は、かなり控えめ。
ピー音が入るような単語はほとんど出てこなかったし、描写もかなりライト。
個人的には、もっと濃ゆいのが好みなんだけどなぁ。

声優

さすがビッグタイトルと言うべきか、下手な人はいない。
つぐみの妹・さよりだけはちょっと合ってなかったかなぁと思わないでもなかったけど。

私の一押しは、凪役・桐谷華と、佳奈役・遥そら。

音楽・ムービー

第一オープニングは、アニメーションもあって、なかなか手がかかっている。
アニメの出来はややびみょーな気がするけど。
CGに手がかかりすぎてて、落差でそう感じちゃうのかな?

第二オープニングは、なんの変哲もないスライドショー。
特に評価すべきところはないかなぁ。

BGMとボーカル曲についても、私が気になるようなものはなかった。

システム

「次の選択肢までジャンプ」がほしかった。
選択肢の数が多く、共通を何週もしなくちゃいけないのはけっこうだるい。
スキップでも結構時間がかかるんだよ!
それ以外、不足はなし。

総評

さすが大御所オーガストというべきか、手間と時間をかけて作ったゲームであることが伺える。

ただ、ユースティアが期待以上に面白かったせいで、今作に少し期待しすぎていたのだろうか。
そこまで評価できるゲームでもなかったように感じてしまった。

「学園生活を楽しむギャルゲー」という枠なら、悪くない作品だと思う。
それ以上のものを求めると、少しガッカリするかもしれない。

初心者向けエロゲー。
シナリオ的には☆2だけど、演出に手がかかっていたのを評価して、★3良作とします。
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ゲーム [★★★☆☆]
大図書館の羊飼い

Comment

前作は異次元モノで、かつあまりにも振り切れ過ぎていたためか、固定ファン層の流動化を招いたとの噂もあり、今作はその結果を踏まえて、至極真っ当な王道設定になったといわれています。学園モノのほうが分かりやすくイメージもしやすいために、こうなったのでしょう。「恋愛」という要素を生かすにはどうしても「学校」という舞台設定が順応しやすいので、これはもう従うしかないですね。前作の影響も少なからず残っているのでしょう
今のゲームは、振り切れ過ぎているとユーザーたちの意思にそぐわない面が出てくることが多く、ただでさえ減少しているユーザー人口をこれ以上失わないためには、ベタな方式をとるのがやっとみたいです。なので、あまり過激な期待は寄せないほうが無難です。細かいことを気にしていたら、プレイもへったくれもありません。思い上がらず、きれいな気持ちでプレイするのが一番です
  • 2013⁄02⁄08(金)
  • 11:40

> 固定ファンの流動化
なるほど……。
にわかな私は、オーガスト作品はユースティアしかプレイしたことがなく。
ユースティアは、私の場合、苦手意識を持っていたファンタジー作品に「出世モノ」という要素が加えられていたおかげで、娯楽的読み物として予想以上に楽しめました。
なので、オーガストには「期待を良い意味で裏切ってくれる」という勝手なイメージを持っていたのです。
が、「きっとただの学園モノじゃ終わらないに違いない!」という先入観のせいで、視点が歪んでしまっていたのも事実。

初心忘るべからずと言いますが、王道設定を楽しめるエロゲープレイヤーとしての悟りの境地に達するには、私はまだまだ未熟なようです……。
  • 2013⁄02⁄08(金)
  • 18:45

感想や評価に対するコメントではありませんが、ここで一つミミヨリな情報を


あの話は、まだ終わっていなかった。「大図書館の羊飼い Dreaming Sheeps」制作決定!

あけるり以来久しぶりにファンディスクの制作が決まったとのことです。新規公開された全員集合画像には、あの多岐川の姿も。伏せられた物語か、あるいは後日談か。いずれにせよ、更なる発展版が作られるということで、今後の情報に目を向けておいてもいいでしょう。
ただし、ここでまた力んで過剰な期待を寄せてしまうというお約束のポカをやらかしてしまうことも考えられるため、肩の力を抜いてリラックスして続報を待っていてもいいでしょう。
  • 2013⁄04⁄25(木)
  • 09:48

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