大図書館の羊飼い 鈴木佳奈ルート

正ヒロイン4キャラ目、期待していた、芸人気質で人なつっこい後輩・鈴木佳奈を攻略。
エロゲヒロインの名字が「鈴木」だなんて、逆にものすごく珍しい。

余談ですが、エロゲ好きな友人の鈴木さんに「ひょっとしたら佳奈すけと親戚かもよ? うれしい?」と聞いたら、「お、おう……」みたいなびみょーなリアクションをされました。
なぜ私が呆れられなければならないのか!?

佳奈すけの声を当てているのは、遥そら。
雪村涼乃(ウィッチズガーデン)のひと。
とは言え、涼乃と佳奈すけはキャラが違いすぎて、とても同じ声優さんの演技とは思えない。
元気系後輩なこの声はとても心地よかった。私好みだ

佳奈すけを攻略するには、佳奈すけを引っぱっていくような、強気な選択肢を選ぶ必要がある。
「佳奈すけの意志が一番」みたいな優柔不断さを発揮すると、フラグが折れる。

---

「じゃあ、ちょっとだけ教えますけど、自分、図書部にはちょっと賭けてるんです」
「何か変えてくれるんじゃないかって」
――何かって、何を?
「さあ、それが自分でもわからなくて困ってるんです」


佳奈すけルートは、いつも明るくひょうきんな外面と、本当は傷つきやすい繊細な内面のギャップにスポットが当たる。

佳奈は、「他人からどう見られるか」を人一倍気にする女の子。
他人に見せる部分と見せない部分を明確に線引きしていて、だから「軽いギャグキャラ」を演じていた。
なんでも笑いで済ませてしまえば、奥底の汚いものを見せなくて済むと思っていたから。

それが、彼女の心の鎧であり、処世術だった。
けれど、夏が近づき、その分厚い鎧を着ているのが辛くなってくる。
夏は暑いし、周りのみんなはいつでも優しかった。
その優しさに、誠実に応えられない自分が嫌いだった。

――率直に聞くけど、なんで辞めようと思ってるの?
「将来に対する、ぼんやりとした不安でしょうか」
「わたし、このままだと、みんなを裏切っちゃう気がするんですよね」
「筧さんは……GW前に、どうして図書部に残ったんですか?」
――俺が図書部に残ったのは、違う自分が見つかる気がしたからかな。
――いや、今思えば、図書部の面子にだったら変わってく自分を見せてもいいと思ったのかもしれない。
「……私には、そんな自信ないですよ。上っ面で生きてる人間ですから」

「図書部に入ったとき、私思ったんです……ここでは素の自分で行こう、素直に生きようって」
「これだけいい人に囲まれて、真っ正直に生きられなかったら自分は終わりだって」
「昔、図書部に賭けてるって言いましたけど、そういう意味です」
「もう、癖なんですね……無意識に鎧を着ちゃうんです」


佳奈すけの悩みは、他の作品でも題材として使われることがある。
エヴァ16話「死に至る病、そして」より。

「人は自分の中にもう一人の自分を持っている。自分というのは常に二人でできているものさ」
「実際に見られる自分と、それを見つめている自分だよ」
「碇シンジという人物だって何人もいるんだ。みんなそれぞれ違う碇シンジだけど、どれも本物の碇シンジさ」
「君はその他人の中の碇シンジが怖いんだ」
  「他人に嫌われるのが怖いんだよ」
「自分が“傷つくのが”怖いんだよ」


佳奈は、とても臆病で弱い女の子だった。
誰かと触れ合うことで傷つくのが怖いのに、寂しがり屋だから孤独には耐えられない。
だから、誰にも嫌われないように生きる術を身につけた。
そうすれば「他人の中にいる、上っ面だけの自分」は傷つかない。
なのに、それを見ている「本当の自分」が傷ついていた。

それは例えば、千莉が主人公に想いを寄せていることに気づいたとき。
「千莉の中にいる自分」は、主人公への想いを否定してしまっていた。
「本当の自分」は主人公が好きだけど、千莉は大切な友達だから、裏切りたくない。

お泊まり会などを通して、千莉には本当の自分に近いものを見せてしまっていた。
だから「千莉の中にいる自分」が嫌われてしまったら、きっと耐えきれないくらい痛い。
そう思って、佳奈は身を引こうとする。

けれど、それを知った千莉は、友情が信用されていないといって、怒ってくれた。
佳奈にとっては「本当の自分」を受け入れてもらえたのと、ほぼ同じ。
もちろん、まだ見せていない部分だってある。
けれど千莉は、過去も、現在も、そして未来永劫に渡って「本当の自分」を受け入れると言ってくれたのだった。

「佳奈、約束しよ」
「佳奈とはずっと友達でいる……何があっても」


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ボリュームは、こちらも3~4時間。
シーン数は、Appendix(おまけ)の佳奈すけ・千莉との3Pシーンを含め、4H7CG。

シナリオは、主人公の影響力にはやや疑問符が残るものの、☆3良作レベルの評価はできる。
佳奈と主人公の恋愛パートよりも、佳奈と千莉の友情パートがよかったね。

ギャップ萌え属性のある私としては、佳奈みたいな女の子はかなりタイプ。
人間としての魅力は、その欠点にある。私はそう思っている。

気になったのは、演劇の脚本を書くイベントが、主人公が佳奈すけに惚れるきっかけ以上のものになっていなかった点。
あの脚本によって、「一線」をはみ出た佳奈すけの内面なんかが垣間見えたりするのかなぁ、とか思っていたんだけど。
そして、あの脚本が認められたことで、鎧を脱ぐ覚悟が決まる、みたいなね。
まぁ、脱鎧イベントは千莉との三角関係で十分だったのかな。

しかし、恋人になってからのラブいちゃデートが実装されていたのは嬉しいところ。
イチャイチャしたい気持ちを前面に押し出してくる佳奈すけには、ニヤニヤが止まらなかったよ!
しかも同棲しちゃうしね! たまらん

やっぱり今まで一人で気を張っていた分、心の底から気を許せる人ができるって、本当に幸せなことなんだろう。
いやはや、ごちそうさまでした!
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ゲーム [★★★☆☆]
大図書館の羊飼い

Comment

私は、このゲームのキャラを「章」立てして見ています。故に、それぞれのキャラを何番目に攻略しにかかるのか(こちらは『倒す』と表現しているのですが・・・。そう言わないと戻って来れなくなりそうで・・・・)を慎重に考えてやっています。その中で、鈴木ルートと御園ルートは、双方同じシーンをいくつか共有しているみたいです。まずは、御園を第2章で先にクリアさせ、その後に第3章で鈴木をクリアすると感慨深さが増すといわれています。まあ、鈴木が好きな人の視点から見た人の一方的な見解になるのですが・・・・・
(1番は白崎なので、彼女は第一章です。2番が鈴木,3番が桜庭と続きます【メインだけで見たらの話】)
  • 2013⁄02⁄20(水)
  • 10:35

> 倒す

なかなか斬新な表現ですね!? 私も使ってみよう!
けど、戻ってくる必要なんて本当にあるんでしょうか。

> 攻略順

公式で「オススメ攻略順」みたいのを教えてくれるといいんですけどね。
何も調べずに始めると、ときたま事故りそうになります。
佳奈すけルートについては、千莉ルートよりも後にやったほうがよさそうですね!
  • 2013⁄02⁄22(金)
  • 17:25


>戻ってくる必要なんて本当にあるのでしょうか

上記の「戻る」というワードについてですが、ゲームって、いろんな意味で依存性があるんです。現実と仮想世界をゴッチャにして見ている人もいて、私はその轍を踏まないために、最低限の境界線を張っています
戻るというのは、現実世界の意識に切り替えて思考を戻すという意味を兼ねています
  • 2013⁄02⁄26(火)
  • 10:35

なるほど、確かにそういう人もいるかもしれません。
私には虚構に現実を持っていってしまう傾向があるようなので、そのくらいハマれるのは逆に羨ましく感じてしまうものです。
  • 2013⁄02⁄28(木)
  • 18:27

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