ちはやふる 19~21話

第十九首 ながらへば

埼玉大会、その2。駒野勉対大江奏、真島太一対西田優征の顛末。

駒野と奏は、実力はだいたい同じくらい。けれど奏の強みはお手つきの少なさ。
空札でお手つきしてしまうと送り札が発生するから、自動的に差が2枚付くんだね。
そのプレッシャーのせいで、駒野には焦りが生まれてしまう。

「かなちゃんだけじゃなくて、自分まで敵になったみたいだ……」
「僕はかなちゃんにも負けたくないけど……自分にだって負けたくない!」


駒野の採用した、当たりらへんの札全部まとめて払う作戦にはわろてしまった。
これ、小学校時代の千早が太一相手にやっていたよね。汚いなさすがつくえ汚い。
けれどそんな中、きっちり「ちはや」を抜いていくかなちゃんは輝いていた。

「私、今日の決勝戦は私の120%が出せたと思います。でも、それはたぶん相手がつくえくんだったから」
「勝ち負けを置いて、自分のかるたをしようって。絶対勝たなきゃとか、そういう気負いがなかったから」
気負いかぁ……。あたしも太一も、気負ってばかりだ……。


そういって太一に肩を貸してあげる千早のまなざしは、とっても優しかった。
寝てる場合じゃないよたーくん!

---

その太一と西田の勝負は、1枚対1枚の運命戦までもつれこんでいた。
太一の札は「せをはやみ」の一字決まり。
対する西田の札は、これ。

あしひきの山鳥の尾のしだり尾の  ながながし夜をひとりかも寝む
  三 柿本人麿

山鳥の尾の、そのしだれた尾のような長い長い秋の夜を、一人で寝るのはなんと寂しいことか。

結果的に西田の札のほうが早く読まれ、B級大会で優勝した西田はA級に昇格することとなった。
残り札も把握していなかった西田に、太一は嫌味を言ってしまう。

負けたのは、運のせいじゃねぇよ……。1:1になる前に勝てなかったのがわりぃんだ……。
きついな、一生懸命って……。言い訳がきかねぇや……。


けれど、そんな風に自己嫌悪する太一のことも、西田はちゃんとわかっている。
戦いを経て、二人は、そして五人の絆はさらに固まっていくのだった。

そんな様子が、今回のサブタイトルの歌。

ながらへばまたこのごろやしのばれむ  憂しと見し世ぞ今は恋しき
  八四 藤原清輔朝臣

生きながらえて振り返れば、辛くて苦しい今このときも懐かしく思うときもくるかもしれない。
あんなに辛かった昔も、今思い返せば懐かしいのだから。



第二十首 くもゐにまがふおきつしらなみ

東日本予選を控え、太一は参加資格であるA級昇格をかけた川口大会に、千早は西田と一緒に駒野の指導のもと週明けの定期試験の勉強をする話。

太一は二回戦までは調子がよかったけれど、西日本予選を目指す新と会ってしまい、おそらくそのせいで負けてしまう。
千早は駒野の元を逃げ出して太一の応援に駆けつけたところで、新と再会する。

三角関係が露わになってくるね。
太一の中では、きっと小学校時代に新のメガネを盗ったことが足かせのようになっているんじゃないだろうか。
せめて千早の前では正々堂々としていたい。卑怯になりたくない。
千早を振り向かせるには、かるたが強くなくちゃいけないんだ。

「先生、俺は……A級になるより、逃げない奴になりたい」


たった数分の邂逅を経て、千早が思い起こした歌は、57番の紫式部だった。
5話のサブタイトルでも使われていた、「めぐりあひて~」だね。
千早は「まるで恋の歌みたいだけど」と言っていたけど、じゃあ千早の新に対する思いはどうなんだろうか?

今回のサブタイトルの歌は、これ。

わたの原漕ぎ出でて見れば久方の  雲ゐにまがふ沖つ白波
  七六 法性寺入道前関白太政大臣

海原に船を出して遠くを見れば、沖には雲と見分けがつかないほど白波が立っている。

この白波は、やはり嵐の前兆か何かなのだろうか。
正直、この三角関係は胸が痛い。
千早とだれがくっついてほしいと思っているのか、自分にもわからない。
だれともくっつかず、このままでいいような気もするんだけど、それだと太一がかわいそうな気もして……。
太一はハイスペックすぎて逆にウザいくらいのイケメンだもんなぁ



第二一首 わがころもでにゆきはふりつつ

定期試験を乗り越えた先、東日本予選のその1。
千早が天才小学生の立川梨理華と一回戦を戦う話。
袴姿が見られないのが残念。

千早は確実に強くなっている。
前の大会で負けたあのオバチャンの戦法を身につけたね。
正確性よりも速さ重視な相手を揺さぶりミスを誘う戦い方。
それと同時に、速さにも磨きがかかっているのだろうか?

今回のサブタイトルの歌は、これ。

君がため春の野に出でて若菜つむ  わがころも手に雪はふりつつ
  一五 光孝天皇

あなたのために春の野原で若菜を摘んでいる私の袖に、雪がしきりに降ってくる。

さて、この雪とは何のことだろうか。
ひょっとして、3話のサブタイトルの「降れるしらゆき」だろうか。
だとすると、三人の約束、「ずっと一緒にかるたしようね!」のことになる。
一緒にかるたをするためのスタートラインに立った。その千早が、今回のサブタイトルかな。
うぅむ、考えすぎだろうか?
関連記事
category
[視聴中] アニメ
ちはやふる

Comment

Trackback

http://otabes.blog.fc2.com/tb.php/567-b226c13e