ちはやふる 4~6話

第四首 しつこころなくはなのちるらむ

彼女ができて色気づいた真島太一に、綾瀬千早が大会で優勝することを条件にかるた部を作ろうと言い、大会を戦う話。
A級とかB級とかいうのは、全日本かるた協会とやらが主催する公式戦で好成績を収めると得られる級位で、B級は二段三段、A級は四段以上に相当するらしい。

太一は中学でも同好会でかるたをやっていた。
けれど、自分の才能にも気付いていた。太一は秀才だからね。

「俺は、青春全部かけたって、新より強くはなれない……」


そういう太一の目の前で、千早は戦い抜く。
彼女にとっては陸上ですら、かるたのトレーニングでしかなかった。

「青春全部かけたって強くなれない? まつげ君、かけてから言いなさい」


千早の決勝戦は、マジで燃えてしまったよ。
「ちはや」は絶対に取ってくれるものだと信じてはいたけれど、あの応酬の展開はウケたね!
彼女はたしかに青春を全部かけていたよ。太一にもわかったし、私にもわかった。
私にもそんなに熱くなれるものがあればよかったんだけどね。うらやましいよ

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「やろう! かるたやろう、太一! 一緒に強くなろう、太一!」
「仲間がいたらきっと、強くなれるから!」


今回のサブタイトルの歌は、これ。

ひさかたの光のどけきはるの日に  しづこころなく花の散るらむ
  三三 紀友則

のどかな春の日だというのに、どうしてあわただしく桜は散ってしまうのだろう。
ようやくA級になって、太一とかるた部を作ろうと思ったのに、目標で、仲間だったはずの新は、どうしてかるたを辞めてしまっていたのだろうか。



第五首 よはのつきかな

新に袖にされた千早が、太一と一緒に福井まで会いに行く話。

新がかるたを辞めたのは、かるたのせいで祖父を殺してしまったと思ったからだろう。
このエピソードは、正直いまいちピンとこない。
そして、ラストの自転車で特急を追いかける新も、やっぱりピンとこない。
普通、あんなにちょうどよく併走できたりしないよ!

しかし、語るべきはそちらではないだろうな。
自らの情熱にまっすぐな千早と、そんな彼女に惹かれる太一が、なかなかに鮮やかだった。
そして、鼻水を垂らす千早はとても可愛いのだった。

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今回のサブタイトルの歌は、これ。

めぐりあひて見しやそれともわかぬ間に  雲がくれにし夜半の月かな
  五七 紫式部

友達と久しぶりに会ったけれど、顔もわからぬほどあっという間にその人は帰ってしまった。
それはまるで(10日ごろの)夜も半ばで沈む月のようだった。

会えた時間も短く、話せたのも二三言に過ぎなかった。
けれど、千早の思いはたしかに新に伝わっていた。
一度でも同じ夢を見た仲間なのだから、絆はそんなに簡単に切れたりするものではなかったのだね。



第六首 けふここのへににほひぬるかな

千早と太一の作ったかるた部に、大江奏という新入部員が加入する話。

奏は呉服屋の娘で、和服が好きだから弓道部に入るような、古典派の文学少女。
袴のまま走らされるような弓道部に失望した奏は、だからかるた部をのぞきに来るのだけれど、アノ感じに驚き、引いてしまう。
しかしそんな彼女に、千早は和歌の歌としての素晴らしさを教えてもらう。

「あたしの先生が言ってたんだ。かるたと仲良くなって、友達になれって」
「かなちゃんはもう百首と友達だよ。強くなるよ」


そう言って誘う千早に、奏は条件を出す。
ひとつは、千早に呉服屋のパンフレットのモデルになってもらうこと。
もうひとつは、大会に出るときには袴を着用すること。
うむ、どちらも素晴らしいアイディアだ。でかしたぞ奏!

ところで、このアニメの登場人物は泣いてばっかりだなぁ。

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かなちゃんはいろんな歌の意味を教えてくれたけれど、私はこれで。
一人で店番をするかなちゃんが、ぽつりと漏らした一首。

もろともにあはれと思へ山桜 花よりほかに知る人もなし
  六六 前大僧正行尊

修行のために山入した山伏が、季節の終わったはずの桜を見つけたときにあふれた感情。
山桜よ、私はお前を見てとても懐かしく思う。だからお前も私を心から懐かしんでくれ。
こんな山奥では、私にはお前しか心の通じ合えるものがいないのだから。

奏の孤独が滲み出ているようだね。
学校でもはぶられて、友達のいない奏。自分は流行らない呉服屋でひとりぼっちだ。
けれど私はあなたの素晴らしさを知っている。だから、あなたにも私を認めてほしい。

そんな奏を認めたのは、千早だった。

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今回のサブタイトルの歌は、これ。

いにしへの奈良の都の八重桜  けふ九重ににほひぬるかな
  六一 伊勢大輔

古の奈良の都で咲いた八重桜が、今日はここの辺(九重=平安の宮中)で美しく香っている。
昔の人の歌が奏の心には生きていて、それが千早へと伝えられていく。
そんな心の交わりを、ここでは掛けているのだろうね。
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