氷菓 15~17話

15話 十文字事件

文化祭、その4。
おたま盗難から、えるの「私、気になります!」が出かかる。
もう時間の問題だと思った奉太郎は、自発的にこの怪盗事件を解くことを決める。
十文字があいうえおからの「じゅうもじ」で、十文字目の「こ」で古典部が出てきたときには、脳汁か何かが出てきたような気がした。この展開は面白いよ。

現在、「壁新聞部のカッターナイフ」「奇術部のキャンドル」まで進んだ。
仮に古典部まで来るとして、「こ」のものってなんだろう。コップ、とか? そんな下らなくないか。

しかし、えるはちょっとお疲れモードだったね。
摩耶花は漫研でのトラブルで落ちこみ気味。
そして里志は、奉太郎の才能を努力で超えようとする。
みんながみんな変わろうと足掻いている。なんだか青春だねぇ。

16話 最後の標的

文化祭、その5。
本気で考えはじめる奉太郎と、大方の予想とは少し違う方向に進み始める事態。

割とご都合主義な展開で「夕べには骸に」を手に入れる。
そこのあとがき、次回作の予告「クドリャフカの順番」が、今回の事件そのものなのではないか。
クドリャフカと言われると、わふー!のクド公しか出てこなかった私は、終わりに近いな。
スプートニク二号で宇宙に初めて出たロシアのライカ犬の名前、それがクドリャフカだったのだった。

私の適当な予想だと、犯人は漫研のあの「夕べには骸に」の名前を覚えていた先輩だ。
漫画の面白さに差なんてない。読み手の問題だ。
そう言って、転校してしまった先輩の才能を認めようとしなかった彼女は、彼女の考えたネタと同じことを現実で起こし、それに生徒たちが惹きつけられることで、ええと、なんらかしらのなにかをアレしようとしたんだよ!
……この推理はヒドすぎるな。

原作が考えた話を、作画が認めなくて、それで決裂して転校してしまった。
残された彼女は、原作の考えたことを現実に実行し、それに生徒たちが惹きつけられるのを作画である生徒会長に見せつけ、原作の正当性を立証しようとした。
うん、こっちのほうがマトモだな。

17話 クドリャフカの順番

文化祭、ラスト。
私の推理は全然なっていませんでした。残念。
十文字事件を解いた奉太郎の種明かしと、絶望と期待のお話。

安心院鐸玻は原作・作画・背景の三人組。
原作は安城春菜(転校済み)、作画が陸山宗芳(生徒会長)、そして背景とあとがきを書いた誰か。
「あじむたくは」がイニシャルのアナグラムだということ、そして陸山が漫画を書いていることを知っていること、パンフの編集ができる2年生以上の総務部員であることから、背景担当かつ十文字事件の犯人は田名辺治郞となる。

ううむ、素晴らしいね。ここまで思い至れれば、それはたしかに才能かもしれない。
「く」が飛ばされたことで「くがやま」だとは思ったけれど、失われたものが「クドリャフカの順番」だとまでは思わなかった。
十文字事件とクドリャフカの順番は、同じものではないようだった。
その思い込みが、私のミスのようです。

名作はたしかに存在する。読めばわかる。
けれど、読まれることなく、世に出ることなく埋もれてしまうこともある。
天才の、ただの気まぐれのせいで。
安城春菜が好きだった、凡才の田名辺には、それがどうしても許せなかったのだろうなぁ。

「絶望的な差からは期待が生まれる。僕はずっと期待していた」


私は、陸山は原作を読んで、それでいて書かないんだろうと思う。
陸山の田名辺に向けた笑顔は「そうだな、やっぱり面白いよな」というような、無邪気な共感だろう。
けれど、それをものにしようとはしない。
理由はわからない。面倒だからかもしれない。受験もありそうだし。
持つものには、持たざるものの気持ちなんかわかりはしない。天才にはそういう傲慢さがあるのだ。

さて問題は、それを奉太郎がどう思うか。
ひどい話だと思った。人は自分の才能を自覚するべきだ。
そう思ったのなら、特別だと言われたことがある自分に、その傲慢さは本当にないのか?
期待している。里志はたしかにそう言ったのだった。

「自分に自信があるときは、期待なんて言葉を出しちゃいけない」
「期待っていうのは、諦めから出る言葉なんだよ。そうせざるを得ないどうしようもなさがないと、空々しいよ」
  「期待っていうのは、福ちゃんが折木に思っているようなこと?」
  「福ちゃんは、折木に勝ちたかったの?」
「勝ちたいわけじゃなかったけど、見上げてばかりじゃね。ま、こればっかりは摩耶花にもわからないだろうね」
  「……そんなことない」

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