螺旋回廊 まとめ

--- シナリオ ---

聞いていたとおり、かなりエグい内容だった。
ネットのアングラ掲示板を発端に主人公の周囲で起こる事件という内容は、ネット万能時代と言える昨今では少し古めのネタかなと思わないでもないけれど、それでも十分なサスペンスは味わえた。

シナリオのテーマは、おそらく「人間の欲望」というものか。
人間が心の奥底で持っている、好きなモノを自分のモノにしたい、弱いモノを隷属させたい、そういった欲望の象徴として楽園「EDEN」は描かれている。
EDENのメンバーは最後まで顔も出ないし声も出ない、正体も明らかにならない。
だから、私たちはそこに自分を置くことができる。
誰かが書いていた言葉を引用するのなら、私たちにとっても「楽園はそこにあるし、どこにでもある」。

それは登場人物にとっても同じこと。
葵については少し違うけれど、他のヒロインたちと主人公は、結局は自分の欲望に忠実になっていく。
表と裏、心と身体、実と虚。
普通は、どちらも見ないわけにはいかないし、ひとつばかりを見続けるわけにもいかない。
しかし人間は弱いものであり、いざきっかけがあれば、そんな均衡は崩れ去る。
エッチシーンの凄惨さにばかり目が行きがちであるけれども、こういったシナリオのテーマがしっかりと練られているからこそ、凄惨な表現が真実味を持って浮かび上がってくるのだろう。

確かにエッチシーンもなかなか酷いのばかりだった。
しかし個人的な好みかもしれないけれど、どうにも暗い興奮が抑えられなくて困った。
これはプレイの内容というよりも、この世界観に毒されていた気が、終わってみると、ややする。
そういう世界観の構築という意味でも、なかなか完成度は高かったのではないか、と思う。

--- キャラクター・CG ---

葵ちゃんの可愛さが群を抜いていた。
というか、他に可愛い子がいなかった、というせいでもあるけれど。
照子も個人的にはアリだったのだけれど、如何せん出番が少なかったので。
葉子の眼鏡はなんなのだろうか。
あの形の眼鏡は、二次元じゃよくみるけど三次元だと全く見ないぞ。

個々のキャラクター自体もそれなりに考えられていた。
特にマルチアングルシナリオでは、かなり惹き込まれてしまった。
逆に主人公については、もう少し再考の余地があったのではないかなぁ。
兄のくだりはなんとか解釈できたけれども、もうちょっと何かあっても良かったと思った。

CGについては、それなりの枚数はあった。
けれど、まぁ時代かな、やっぱりそのクオリティには満足できなかった。
シナリオは良いのに、絵が足を引っ張るのは残念だよね。
逆のゲームなんていっぱいあるのにさ。

--- その他 ---

Hシーン
鬼畜、陵辱、NTRのオンパレード。
ただし今時のゲームみたく抜きどころが明確に作られていないので、それ目的で使うのはどうだろう…という感じ。
ただ、このテンションで盛り上がってしまった気持ちを代用できるモノがなかなかないのは問題だ。

和姦シーンもあるにはあるけれど、それは逆に退屈。

声優
水代葵役の北都南の熱演は、素直に評価に値する。
草薙香乃役は海原エレナらしいけれど、これでまじこいの椎名京と同じ声だと言われても、にわかには納得しがたい。
まぁ時間が経てば声も変わる、ということなのだろうか。

音楽
可も不可もなく。

システム
古いゲームにしては充実していたと思う。
私のプレイした復刻版ではなかったけれど、通常版だといろいろ不具合があるらしい。

--- 評価 ---

奇作と呼ばれるだけのことはある作品だった。
面白いは面白いのだけれど、風邪で良くない体調がさらに悪くなるようなゲームであったことは間違いない。
ただし一度ハマると終わるまでやめられなくなる何かが、このゲームにはある。

あまり人にはオススメできない種類のゲームかもしれないけれど、鬼畜なものに興味があるのならプレイしてみて損はないはず。
惜しむらくは、女の子がもっと可愛かったらなぁ…という点か。
あとは主人公のキャラクター付けね。

評価は★3です。
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ゲーム [★★★☆☆]
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