穢翼のユースティア まとめ

--- シナリオ ---

「生きる意味」をテーマにした作品。
とは言え、そこまでメッセージ性は強くない。
起きる事件のなかで、個々のヒロインと主人公がそれぞれの生きる意味を探していく。

その本当の意味は、人生を最後まで生きてから振り返ってわかる類のもの。
シナリオ上でちゃんと見付けられた場合もあるし、そうでない場合もある。
けれど、それをちゃんと前向きに見付けていこうとする姿勢は好ましいね。

起こる事件は、王道な展開と意外な展開とがバランス良く織り込まれており、楽しめるようによく考えられている。
主人公が出来る系なので、最初は底辺なのにどんどん成り上がっていくような構成になっているのも良いね!

中世風ハイ・ファンタジーな世界観の作品だけれど、ファンタジーが苦手な私でも無理なく楽しめた。
その雰囲気作りはとても上手だったと思う。
綺麗事で済まさない、アングラな雰囲気も個人的には好き。

シナリオ別評価
エリス(2章) > リシア(4章) > コレット・ラヴィリア(3章) ≧ ユースティア(5章)、フィオネ(1章)

好き嫌いは分れると思うけれど、私はエリスルートが一番好きだった。
エリスが一番生きていて辛そうだったからね。
エリスが立ち直ろうとした心情の変化はいまいちだったけれども。

リシアルートは、リシアの成長も良かったし、政変という事件が面白かったので高評価。
最初はただの子供だったリシアが、王として凛々しく変わっていくのは、感動モノ。

コレット・ラヴィリアルートは、世界観の核心に迫る過程が面白かった。
ユースティアの不思議な力、都市が浮いている理由、そういうものに迫っていくあたりだね。

ユースティアルートは、個人的にはタイトルの「穢れ」の部分に期待していたので、そのインパクトが薄かったのが残念だった。
初代天使のイレーヌは人間を滅ぼそうとしていて、その手段としてユースティアが羽つきとして生まれたという経緯を考えれば、確かに「穢れている」と言えなくもない。
けれど、ユースティア自身はその経緯や自分の存在そのものについてなにか葛藤を抱いたりはしていない。
トゥルーエンドな位置づけのハズなのに、内容がタイトルのインパクトに負けてしまっている気がする。

フィオネルートも面白かったのだけれど、他に比べるとやや見劣りしてしまうかもしれない。
エンディングに向かえば綺麗な終わりになるけれど、二章に向かうといまいちスッキリしないね。

--- キャラクター・絵 ---

キャラが全員同じ顔をしているような気がしなくもないけれど、みんな可愛かったと思う。
このあたりは二次元の宿命とも言えるから、あまり気にしないでいいよね。
立ち絵もCGも良かったと思う。

私の一押しは、ルキウス卿。
こういう一本筋が通っていて、感情を排した合理性を第一にしているひとはとても好き。

女の子は、やっぱりシスティナが一番。
おまけシナリオも付いていたけれど、とてもニヤニヤしてしまったね。
エッチシーンがなかったのが悔しいところ…。
ヒロインなら、エリスかリシアか。ラヴィリアというのもアリかもしれないね!

背景と服装はとても丁寧に描かれていて高評価。
こういうところから雰囲気っていうのは滲み出てくるのだよね!

--- Hシーン ---

メインヒロインは3~4回、サブヒロインに1回ずつ。
分量としては十分かな。
アイリスのとかもっといっぱい欲しかったなー!と思うけれど、そこは諦めよう。

ただ、絵師の特徴なのかもしれないけれど、可愛いのだけれど色気が全くないのが辛かった。
なんだろ、表情なのかな?
エッチシーンの内容も平凡だったし。
あと、チンコが濡れている描写がなんだかグロくて生理的にちょっと…。
なんか根がはっているというか、枝?みたいな…。
私はほとんどのキャラでスキップしてしまいました。

--- その他 ---

声優
女の子は、あまり聞き慣れない声の人が多かった。
と言っても、下手とかそういうことではない。
男声優も合わせて、だいぶレベル高かったと思います。

音楽
特に印象に残ってはいないけれど、ファンタジーな雰囲気が良く出ていたと思う。
完成度は高めかな。

オープニングは、曲はともかくムービーが素晴らしい。特にキャラ紹介ね!
影絵でのアニメーションから立ち絵になるところがすごく好き。
フィオネがカッコいいよね。

システム
新しいゲームらしく、十分な内容だったと思う。
音量調整がもっと小刻みにできればよかったかなー?と思わなくもない。

--- 評価 ---

この作品はとても売上が良かったらしいが、それと評価が釣り合っていないのは、シナリオの性格にあると思う。
確かにとても面白かったが、その面白さは小説に例えるならば、娯楽小説のようなもの。
ギャルゲーは、大衆小説よりも純文学のような性格を持った作品が高評価を得ているような気がする。
それでも十分秀作だと思うのだけれど。
この作品は恋愛要素をあまり強く推してきていないからかな?

シナリオもあまり難しくなく、前に出てきた内容のことをおさらいしてくれたりして、なかなか親切。
深く考えなくても楽しめる作品だったと思う。
全体の完成度は高い。
★4評価を付けます。
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