響け!ユーフォニアム 7~9話

第7回 なきむしサクソフォン

部活を辞める斎藤葵と、それを引き止められなかったことを思い悩む部長・小笠原晴香の回。
葵が辞めた表向きの理由は、受験勉強に専念するため。
もちろんそれも真実なのだが、彼女たちの心の中には、去年の事件がしこりのように残っていた。

「今の部は、去年までとは違うでしょ? サンフェスのときに思った。滝先生だけじゃなく、みんな本気だって。コンクール金賞獲るつもりで頑張ってるって。
 私、そこまでできない。私、のうのうと全国目指すなんてできない。去年あの子たち辞めるの止められなかったのに、そんなことできない!」


その後ろめたさは、(明日香を除いて)上級生全員が持っているもの。
豆腐メンタルと評される晴香も、当然そのことを気にしていて、その上で、部をまとめられない自分の不甲斐なさを責めてしまうのだった。

「やっぱり、私が部長なんて無理だったんだ……。明日香が部長だったら……そしたらこんなことにはならなかったのに……」


久美子への八つ当たりはどうかなーと思わないではないけれど、でも、私は晴香みたいな女の子って全然嫌いじゃない。
少なくとも、自分の弱さをひた隠しにする明日香より、自分の弱さを理解して、それでも他人に真摯であろうとする晴香を信頼したい。
その点では、私は秀一と同じく晴香派ということですね。

単に断れなかっただけなのかもしれない。
それでも、「あんな状態」の部を引き受けようと決意したのは、たしかに晴香の強さに違いない。
香織の励ましはとっても的確で、優子が慕うのもわかろうというものです!

第8回 おまつりトライアングル

神回への布石。葉月ファンにとっては神回。
久美子が気になる秀一と、秀一が好きな葉月と、言われて秀一を意識しはじめた久美子。
その三角関係に気がついて愕然とする久美子。かわいい

葉月の告白はさすがにいきなりすぎて、私も面食らってしまった。
変化球の投げ方すら覚えようとしない、直球勝負一球入魂な葉月の恋愛スタイルは、とても瑞々しくてまぶしいくらい。
もっとやりようがあっただろ……とか思ってしまう私たちには、もう青春は戻ってこないのです!
だからこそ、エンディングでの葉月の号泣に、こんなにも心動かされてしまうのですねぇ。

「ねぇ葉月ちゃん。今日、めちゃくちゃ可愛いですよ!」


そして、青春全開なのは麗奈も同じ。

「私、興味ない人とは無理に仲良くなろうとは思わない。誰かと同じで安心するなんて馬鹿げてる。
 当たり前に出来上がってる人の流れに抵抗したいの。全部は難しいけど――でも、わかるでしょ? そういう意味不明な気持ち」


麗奈は久美子の中に、他の奴らとは違う、なにか「普通じゃないモノ」を嗅ぎ取っていた。

「私、久美子のそういうところ気になってたの。前から。
 好き――っていうか、親切ないい子の顔して、でも本当はどこか冷めてて――だから、いい子ちゃんの皮、ペリペリってめくりたいなって」
「それは、どういう……」
「わかんないかなぁ、私の愛が」
「高坂さん、ねじれてるよ」


だから、麗奈は久美子にだけ告白するのだ。

「私、特別になりたいの。他の奴らと同じになりたくない。
 だから私はトランペットをやってる。特別になるために」
「……トランペットやったら、特別になれるの?」
「なれる。もっと練習してもっと上手くなれば、もっと特別になれる。
 自分が特別だと思ってるだけの奴じゃない、本物の特別になる」


自分は特別な存在に違いない――幼いころには珍しくない、根拠のない思い込みだ。
しかし、その幻想を現実にするために、麗奈は地道な努力を積み重ねていた。
それは他人には価値のない、けれど自分を自分たらしめているもっとも重要なもの。
そんなブレない信念を持った彼女だから、私も久美子も見とれてしまうのだ。

第9回 おねがいオーディション

葉月の失恋のその後と、コンクールにむけてのオーディション回。

自分が無責任に背中を押したから――と自分を責める緑を、なぜか振られた葉月が慰めるという。
当事者の一端である久美子は、傍観者に徹していた。
それでは、私たちの気持ちを代弁してくれた頼もしい明日香先輩のお言葉をどうぞ。

「――どうでもいい。正直、超どうでもいい。超超超超どうでもいい」
「正直すぎますよ」


そして、やってくるオーディションの日。
それぞれの想いを胸に、その音色を審査される。

その結果、ユーフォは明日香と久美子が受かり、夏紀は落ちる。
そしてトランペットのソロは、香織ではなく麗奈が指名されるのだった。

みんな吹きたいんだ――
コンクールに出たいんだ――
そんな当たり前なことを、私はやっと理解した。

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