響け!ユーフォニアム 1~3話

流し見したけどもう一周したくなったアニメシリーズ



第1回 ようこそハイスクール

高校1年、春。
主人公・黄前久美子が、北宇治高校・吹奏楽部に入部することを決意するまで。

わざわざ同じ中学の子が少ないこの学校を選んだのは、憧れのセーラー服の高校がここだけだったのと、いろんなことを一度リセットしたかったから。


久美子の脳裏には、中学最後のコンクールのことがこびりついていた。
練習して、努力して、本番では思ったような演奏ができて、その結果に満足もしていた。
けれど、高坂麗奈だけは、その上を目指していた。
それを知ってしまった瞬間、今までの自分の努力も、演奏も、吹奏楽部の仲間たちでさえ、色褪せて見えてしまったのだ。

後ろめたく感じるのは、麗奈に余計な一言を漏らしてしまったからではない。
音楽を、吹奏楽を、そしてなにより自分自身を裏切っていたように思えてしまったから。
だから彼女は、いろんなことを一度リセットして、それから新しい一歩を踏み出したいと思ったのだ。

結局、彼女は吹奏楽部に入ることを決める。
けれど、それは吹奏楽に前向きになったからではない。
もちろん、葉月と緑に、いつか音楽そのものを楽しんでいた自分を見たせいもあるかもしれない。
しかし、一番大きかったのは、自分に期待している友達までをも裏切りたくないと思ったからだろう。

久美子はどこか冷めていて打算で動くような、クールなリアリストに見える。
それは家での(まるで不機嫌にすら見える)ローテンションな素の表情からもわかる。
そんな久美子を、どうしてだろうか、私はとても気に入っている。

第2回 よろしくユーフォニアム

楽器分けで、再び「ユーフォによろしく」してしまった久美子。
緑はコンバスを、そして葉月はチューバと運命の出会いを果たす。
今年度の目標「全国大会出場」を多数決で決めた結果、幼馴染の先輩・斎藤葵のフラグが立つ回でもある。

「でも、今日みたいに聞かれたら、全国大会目指すっていう方に手を挙げるでしょ?」
「そりゃあ……ねえ」
「だからややこしくなるんだよ。大人はズルいよ」


2期まで観ればわかることなのだが、たしかに大人はズルいのである。
滝先生は「全国大会出場という目標を生徒が自主的に決断するように誘導した」のだ。

「それ言ったら、どっちにも手を挙げなかった誰かさんが一番ずるいんじゃない?」


本当はもっと上を目指したいけど、それを麗奈に知られたらどう思われるかわからない……。
そんな久美子の葛藤がとても身近なものに感じられる私も、小心者な日和見主義者なのでした!

第3回 はじめてアンサンブル

滝先生の真意の見えない指導と、それに不満を持つ上級生たち。
60人以上が所属する集団をまとめなければいけない部長の苦悩、生徒間の温度差による政治模様などと同時に、去年起こったらしい2年生が多く辞めた事件も輪郭を表してくる。
初めての合奏は、私の素人耳に聞いても、なかなか先行き怪しいカンジでした……。

「私はやるなら一生懸命やりたい。せっかく放課後遊ばないで頑張るんだもん」
「それは緑も同じです! ですけど、それぞれの心の持ち方じゃないでしょうか……」
「でも吹奏楽って個人競技じゃないよね。みんなが同じ方向向いて、みんなで頑張らなきゃ意味がなくて……。今みたいに、やる気のない人たちにイライラしながら頑張るのって、私は……なんか……」


やる気のないユーフォの2年生・中川夏紀や、練習をサボって遊んでいたホルン隊の描写も入り、葉月の想いにはとても共感できる。
しかし、ふと振り返ってみれば、今の葉月が去年の麗奈であり、今の「やる気のない部員」が去年の久美子なのだ。
(去年の久美子も決してやる気がなかったわけではないが、麗奈と向いている方向が違ったという点では同じことだ)
麗奈の悔しさの一片を知ってしまった久美子には、なにも言うことができなかった。

そこに響いてくる麗奈のトランペット。
麗奈は変わらず麗奈だった。
だから久美子は今度こそ彼女を、そして自分を裏切らないことを決意するのだった。

「これ……?」
「『新世界より』。ドヴォルザークがアメリカにいるときに、故郷のボヘミアを想って作った曲なんだって。まだなにもない新しい世界で」

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アニメ [★★★★☆]
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