ゾンビのあふれた世界で俺だけが襲われない まとめ

シナリオ

なろう小説とは言え、シナリオもテキストも、下手なギャルゲーシナリオよりよほどしっかりしている。
そして、ラノベ風なナンパなタイトルとは裏腹な、本格的なゾンビ・アポカリプスなシナリオ。
(だからこそ逆に、タイトル詐欺じゃんとか言われていたりするらしいが)

ストーリーそのものは、他のポスト・アポカリプスな小説などと比べて、特段真新しさがあるわけではない。
(まずは終末世界でサバイバルして、それから他の集団と接触して、人が多くなったからこそのトラブルが起こって――という)
けれど、その王道をきちんとまとめているのはポイント高し。
設定上のご都合主義はあるが、展開上のご都合主義はほとんど見られないのも、シナリオライターの努力の成果か。

3人のヒロインの心理描写が緻密なのは、特に高評価。
「好きになった理由」に説得力があって、好きになったからこその悩みがあって、葛藤がある。
特に、様々な経験を経た深月ちゃんの成長っぷりはすばらしい。

主人公が明らかな強キャラなのも、安心感と爽快感をもたらす大きな要因。
俺TUEEEな主人公が好きな人はドハマリしそう。

減点ポイントを強いて挙げるなら、知性体との顛末、あっくんのその後など、細かいエピソードのアフターフォロー不足な点か。
特に牧浦先生については、言って2章のヒロインだったのだから、もう少し気にかけてあげてほしかった。

テキスト

文章そのものは、クセがないとは言わないものの、堅実で読みやすいもの。

私が評価したいのは、細かな部分の描写がしっかりしている点。
牧浦先生の手術シーンに、特に顕著にあらわれている。
薬や合併症のことをはじめ、手術前の段取り、手袋の付け方など、その世界の人間しか知らないことがきちんと描かれているのは、世界観にリアリティをもたらす大きな要因。
面白い文章を書くのは才能かもしれないけど、いい小説を書くのは努力なんですねぇ。

グラフィック

同人ゲーとは思えないクオリティ。
ヒロインもかわいいし、背景も豊富。
ヒロインたちに感情移入できるのは、やっぱりこういう下地がしっかりしているからですね!
欲を言うなら、この価格なら立ち絵が2種類ほしかった気がします。

Hシーン

3作合計で、1ヒロインにつき5H10CGくらいだったかな? 深月ちゃんはもっと多いか。
結構贅沢な使い方をしているシーンもあって、豊かな気持ちになれます。
この主人公、パンツを脱がさずにエッチするのが好きなようです!

実用度もそこそこあるので、プレイは計画的に。

声優

女性のみフルボイス。
深月ちゃんも牧浦先生も、ハマり役だった。
これはキャスティング担当がいい仕事をしましたね!

システム

ここだけが同人ゲームクオリティ。
バックログでボイス再生できないのがつらい。

それ以外の必要最低限は備えているので、プレイに支障はない。

総評

18禁版なろう、年間ランキング1位小説のノベライズゲーム版。
(いつランキングTOPになったのかはわからなかった)

主人公最強系・痛快ゾンビアクションADVと、ヒロイン深月ちゃんの成長譚の二本立て。
のめり込むように、一息でプレイしてしまった。
ここまで先が気になる作品って、ひぐらし以来だったかもしれない。

続編を希望する声もあるようだけれど、これ以上は蛇足にしかならないような気がします。
私の評価は、★4・佳作入選。
批評空間ベースでは、83点となります!
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