ゾンビのあふれた世界で俺だけが襲われない Vol.2

「市役所編」と銘打たれて始まるシリーズ2作目。
主人公と深月は、重症の弟を医者に見せるため、無線の呼びかけに従って市役所へと向かう。

今回は、ある程度統制の取れた集団に属したとき、それをどう統制して維持していくか――というお話。
終末世界のパニックモノとしては、スタンダードな流れ。
(そして大抵は、集団の中で対立が起こって自壊していく)

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避難所には深月の幼馴染のあっくん(本名失念)がいて、主人公に大層不信感を抱いたため、余計な争いを避けた主人公は、深月をあっくんに任せることとする。
主人公は、身体で払ってもらった義理はもう果たしただろう――と、それだけの思いだった。
けれど深月は、主人公に捨てられた――と、そう思ってしまうのだった。

大切なものは、いつも失くしてから気づく――
深月・覚醒verと言ってもいいくらい、深月ちゃんはいい女になりました!
私もこのくらい等身大の自分でありたいと、いつもそう思っています。
けれど人間は往々にして油断し、調子に乗ってしまうわけで。
私も、深月ちゃんも、いつもそのことを後悔するばかりなのでした。

 世界が崩壊する前は、自分の居場所はどこにでもあった。
 今はそうではない。
 自分の居場所は自分で作らなければいけない。
 そして、雄介との生活の中で、誰かの役に立つことで自分の居場所が、ここに居てもいいのだという自負が得られることを、深月は知ったのだ。
 それに比べてば、得体の知れない好意で得られる居場所など、ふわふわした頼りのないものでしかない。


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ということで、深月ちゃんがフェードアウトしてしまった今作のヒロインは、美人女医・牧浦さやか。
たぶん30歳にはまだなっていないのかな?くらいの、ほんわか癒し系な年上のお姉さん。
こちらの牧浦女史とのお話も、また一つ筋の通った物語になっている。

美人で穏やかで、頼りがいのある女性。
彼女は医師であることのみならず、集団のNo.2にまで祭り上げられていた。
責務に忙殺される日々ではあったが、彼女は皆の精神的リーダーとしてふるまっていた。
しかし、深月の弟・隆史が重篤となってから、彼女の精神バランスは一気に崩壊していく。

「……私が普段、どんな気持ちであの椅子に座っているか、わかりますか……? お願いだから怪我人も病人も来ないでと、それだけを祈ってるんです。今の私には、手に余ることの方が多いから。でも、そんなこと言えません。笑顔で周りを安心させるのが、私の務めで、まわりに期待されていることだから。……手さぐりで、ずっとやってきました。せめて救助が来るまでは、みなさんの支えになろうと思って。でも、それも、もう……」

「ごめんなさい……。失望させて、すみません……。でも、恐いんです。殺してしまうのが……。藤野さんの前で、あの子の埋葬をするのが」


世界の破壊と再生。
行き場のない世界の殻を壊し、新しい自分へと生まれ変わる。
その手助けをする主人公が、今回はちょっとイケメンすぎましたね!?
そりゃあ牧浦さんだって惚れちゃいますって!
しかも、主人公の行動原理がやっぱり利己的なあたり、ニクいですねー!

その牧浦さんとのシーン、なかなかにバブみが深くて、これまたたまらない。
見た目は女子大生くらいにも見えますが、やっぱり彼女はお姉さんなんですね!
アプローチのしかたが色気たっぷりで、なんですかカウンセリングエッチって!?

問題が解決してからの健康的でオトナな余裕を見せる牧浦さんは、もちろん好きです。
でも、一人でいろいろと抱え込み、絶望から必死に目を背けようとしている退廃的な牧浦さんも好きなんです!

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市役所編に入らない、時子ちゃんルートも実装済。
知性とは呼べないものの、確実に主人公を意識している時子ちゃん。
こういう女の子をもっとベタベタにシツケちゃいたいって思うのは、やっぱり病気?
もしかしてカウンセリングが必要ですか!?

もう時子ちゃんとは会えないんでしょうか。
Vol.2の評価は、引き続き★4つ。
批評空間ベースでも、83点を維持します。
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