ココロコネクト ヒトランダム・その2(4、5話)

#4 二つの想い

伊織と稲葉の抱えているもの。

まずはイナバの場合。
大げさに言うと「人間不信」、平たく言えば「心配性」。
他人とは一線を引いて付き合っていたのに、入れ替わりによって強制的にその線を越えさせられ、混乱していたのが彼女だ。
他人が自分になっていることなんか受け入れられないし、それを不安に思ってしまう自分のことも受け入れられない。
なればこそ、他の4人も自分のことを受け入れられないに違いない――と。

イナバを最も後ろ向きにさせていたのは、この問題がトラウマや幼少期の家庭環境などといったわかりやすい「原因」が存在しないことだ。
なにかのせいにできない、先天的な自分の性向だと認識していたからこそ、解決方法がわからずに絶望してしまったのだ。

しかし、自己犠牲系主人公である太一は、自分の弱み(だと自分が思い込んでいるソレ)を先に開示する。
イナバがそれを受け入れると信じていたからだ。
それをもって、イナバの弱みも皆に受け入れられると説得しようとしたのだ。
この件の私の感想は、イナバちゃんとまったく同じだ。

「こんなネタを告白するのもアホだし、これで説得できると思ってるのも、こんなこと聞いても大丈夫だと思われてるのもアホだし、なにより――こんなことで心が動かされてるのがアホだ……」


さて、問題は伊織ちゃんのほう。
幼少期から家庭環境に問題のあった彼女は、家を守るために自分自身を犠牲にし、相手の望む自分を演じ続けてきたのだ。
しかし、いざ演じる必要がなくなったとき、彼女には「本来の自分」がわからなくなってしまっていたのだ。

「人格としての私はもうほとんど見失われてるのに、身体が入れ替わって、それさえ曖昧になって、そのうち誰も私を私と気づいてくれなくなって、私自身にもわからなくなって……そんなふうにして、私はこの世から消えてしまうんじゃないかな」


太一は、特に根拠を示さずに「永瀬を見失ったりしない、俺を信じろ」と言っていた。
たぶん伊織ちゃんは空気を読んでうなずいた。
個人的には、自分を演じなくて済む相手と一緒に、少しずつ好きなもの・嫌いなことを見つけていく――というようなやり方が無難かなーっと思うんだけども。

#5 ある告白、そして死は……

太一を試す伊織と、ふうせんかずらに命の選択を迫られる5人。

伊織は、太一と自分をくっつけようとする稲葉の思惑に乗っかり、稲葉と入れ替わっているフリをして太一に問う。
自分をどう思っているのか。そして「本当に、どんな私でも見つけられるのか」と。

前話での私の提案は、伊織が納得する形でゆるやかに状況を好転させていく――だった。
けれど、太一のやり方は違う。現状をすべて肯定した上で「そんなおまえが好きだ」だった。
なるほどなぁ、だから私はモテないんですね!? 納得しました!!

そこからの急転直下の展開は見どころアリ。さすが1章最終話。
伊織ちゃんとのファーストキッスは相当な切なさでした。

個人的なお気に入りは、伊織の身代わりになる提案をした太一と、その自己犠牲精神を責める稲葉のくだり。

「犠牲になられる方の気持ちを考えたことがあるのか! おまえは他人のことを考えていそうで、本当は自分のことしか考えてない! 正真正銘の自己中野郎だ!」
「悪いかよ!? そうだよ、俺は誰かが目の前で傷つくのを見るのが嫌なんだよ! だから俺は誰のためにやってるんでもない、俺のために自己犠牲野郎をやってるんだ」
「……そうか。やっぱりおまえはおかしいよ。おかしいが――優しい狂い方だな」

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