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幼女戦記 7~9話

第質話 フィヨルドの攻防

北方・オースフィヨルド上陸作戦と、空挺降下での奇襲を敢行する第二〇三航空魔導大隊。
協商連合の魔導師、アンソン・スーにスポットが当たる回でもある。
2話でターニャが銀翼突撃賞を手にすることになった戦いで、敵の中隊を指揮していたのが彼である。

北方での戦闘を終結させるための冬季大攻勢に、執拗に反対するターニャ。
彼女は兵站の面から、その攻撃が成功しないことを確信していた。
それでも攻撃をするとしたらその意図はなにか――そう問われたターニャは、陽動としての大攻勢と上陸作戦という「正解」を言い当てる。

隊員の献身的な戦闘と隊長の的確な指示により、二〇三大隊は防衛戦を挑む敵魔導師部隊を相手にしつつ、要塞化されたフィヨルドの砲台を破壊していく。
その結果、帝国は船舶による大規模な上陸作戦に成功、北方戦線での挟撃にも成功する。
協商連合との戦いは終止符を打たれようとしていた。
アンソン・スー大佐は、ターニャとの一騎打ちに破れ、北の海に沈んでいくのであった。

第捌話 火の試練

再び西方ライン戦線に投入される第二〇三航空魔導大隊と、アレーヌ市街戦。
元共和国領の都市で起こった市民の武装蜂起と、それを援護する共和国軍に対する殲滅作戦の回。

あちらの世界にも人道的に戦争を行うためのルールがあり、当然非戦闘員を攻撃することは禁止されている。
しかし、補給線の最中で起こったこの反乱は、早期に鎮圧しなければ西方戦線に重大な影響をもたらす。
そのため帝国は、まず避難勧告を行い、その後に敵の航空戦力を鎮圧、再び避難勧告を行い、それでも残っている人間すべてを共和国軍の戦闘員とみなして「排除」することとした。

勧告はするものの、市街地には蜂起した市民はもちろん、避難する場所も方法も持たない一般市民も残っていることだろう。
しかし、帝国はそれらすべての殺害を命令する。
ターニャも、ターニャの部下も、砲兵隊も、あるいはその命令を通達した司令官をも含めた全員が、己の行動に不安と戸惑い、そして罪悪感を抱いている。
それでも命令は忠実に実行され、「共和国軍」は殲滅される。

帝国。それは勝利である。


第玖話 前進準備

「霧と太陽作戦」と「衝撃と畏怖作戦」。

アレーヌ市での暴動によって兵站に大きな不安を抱えることとなった帝国は、西方戦線の早期終結を狙い、大規模な作戦を発動させることとした。
第一作戦として、欺瞞的に一部の戦線を後退させることで、敵の主力部隊を誘引する。
十分に引きつけたところで、第二作戦によって、敵の司令部を叩き、敵軍を混乱させる。
その後、第三作戦によって、包囲殲滅戦を敢行するのだ。

この作戦は、敵の領土に攻め入り城を落として征服する――などといった前時代的な教義とは一線を画すもの。

「勝利ではなく、敗北を避ける。これ以外、最後まで立っているのは困難かと。
 できるだけ多くの敵兵を徹底して叩き、敵の戦争継続能力を粉砕する。それが戦争終結への唯一の道です」


ゼートゥーア准将の言うこの思想は、軍大学時代のターニャが述べた「消耗抑制ドクトリン」そのもの。
そこまで彼はターニャを買っているのか――それとも、ここにも見えざる者の力が働いているのか。

第一作戦は、ターニャたちが殿軍を務めたせいもあってか、撤退の裏に隠された欺瞞が露呈することなく完遂される。
そして第二作戦として、ドクトル・シューゲルが開発した人間ロケットによって、ターニャたちは敵司令部を急襲するのだ。

「貴官ら11名の中にロケットでの投射を楽しめる者は数少ないと思われるが――やるしかない。
 やるしかないのであれば、成功させねばならない。
 明日の作戦こそが戦争を終らせる一撃だ! 我々は全軍の先鋒たるぞ!!」


ターニャの訓示はいちいちテンションが上がってしょうがない。
どこかのファシストの跡を継げそうなカリスマ性すら感じさせてくれる。

さて、Cパートでの傷痍退役した中尉とは、セレブリャコーフ少尉がグランツ少尉を慰めている後ろで、今にも死にそうな声で「腹が、腹がぁ……!」と騒いでいた彼である。
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幼女戦記

幼女戦記 4~6話

第肆話 キャンパス・ライフ

地獄から生還し、帝都の軍大学へと進学したターニャ。
抜け目ない立ち回りと持ち前の勤勉さから、成績は優秀、人脈も豊富に得てきた。
卒業後は安全な後方勤務で、エリートコースを邁進する――
――はずだった。

どうして?? どうしてこうなった!?


神に望まれたのはドクトル・シューゲルだけではない。
ゼートゥーア准将もまた、天啓を得た一人であった。

戦前に策定されたプラン315――各方面軍は遅滞戦闘に努め、中央本隊の集中運用によって敵を各個撃破する――が再配置の際に機能不全に陥ることが明らかになったいま、対応策を練らなければならなかった。
しかし、戦時における軍管区の再編成は困難である。
そのため、本隊の再配置までの時間稼ぎとして使える即応部隊の創設を考案した。
ゼートゥーアがその部隊を任せられる人間を策定しているとき――そこに啓示があったのだった。

ターニャは自分の運と才覚によって参謀本部とのコネを作ったと思い込んでいたが、それもすべて神の手の内。
出撃はすべて最前線。死と隣り合わせの即応大隊の大隊長こそが、ターニャの次なるポストであった。

第伍話 はじまりの大隊

参謀本部直轄・第二〇三航空魔導大隊の発足。
とは言え、前線になど行きたくないターニャは、仕方がないので、以下の手順をもって編成に時間をかけることにした。

  ① 合理的で説得性のあるラインでの厳しい選抜試験
  ② 上層部の意向を取り入れる形で、選抜水準を妥協
  ③ 妥協した結果として厳しい「再教育」を行い、大量の落伍者を出す
  ④ ①に戻る

ターニャの抜け目ない部分は、新兵訓練に時間をかけるのではなく、上層部が求める以上の短期間で訓練を行おうとした点。
(通常は二年かかるらしいが、そんな期間を要求したところで許可されるはずなどないし、許可されたところでターニャ自身の指揮官としての素質が疑われてしまう)
しかし、この落伍者を出す方法ならば、まず責められるのは訓練生であり、ターニャのキャリアに傷はつきにくいのだ。

どうしてこうなった……。私はなぜあんなことを……?


ところが、ターニャの鬼神のようなシゴキ方に奮い立った訓練生たちは、あろうことか一人もリタイアすることなく教育課程を修了し、あっという間に即応大隊は編成されてしまう。
ターニャが呆然としているうちに、参謀本部はあっさり出撃命令を下し、ターニャは再び最前線へと舞い戻るのだった。

命令は、南東から侵攻してきた公国への反撃。
ライン戦線を帝国と争う共和国からの援助を受けた公国だったが、その戦略も戦術も前時代的なものであり、二〇三大隊は華々しい初陣を飾るのだった。

第陸話 狂気の幕開け

北方ノルデン方面へと送られる第二〇三航空魔導大隊。

南東での公国との戦いに勝利した帝国は、次なる戦に備えるべく、北方戦線にケリをつけたいと考えていた。
協商連合との国力差を考慮すれば、既に勝利していてもおかしくない。
けれど戦線が膠着している現状から、共和国や連合王国からの援助があると見るのが自然であった。
そこで作戦部は、即応大隊を使用し、新たな作戦を発動することとした。

一般的な「魔導師」と「航空機」、そして呪いの宝珠を装備しているターニャの突出した性能差を描く回。
ふつう魔導師が高度6000程度を実用限界とするところ、飛行機は10000以上もの高度を出すことができる。
戦は高いほうが有利とよく言われるが、この世界での航空機の絶対優位は、その高度差から一方的に攻撃できるため。

しかし(ドクトルいわく――という注釈付きではあるものの)エレニウム九五式は高度18000をも出すことができるらしい。
高低差が存在しないターニャにとって、航空機はただの鈍重な標的でしかなかった。

出撃した戦いでは必ず勝利を挙げるターニャ。
その強キャラっぷりは際立っていて、爽快感は半端ない。
けれど、その局所的な勝利で大局を動かすことができるのか。

「喜ばしいことだ。この世界の誰もが信仰なき貴様を葬らんとしている。冒涜者を罰する聖なる大戦が幕を開けたのだ。
 どうかね、世界を相手に無謀な戦いを挑む気分は?」

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幼女戦記

幼女戦記 1~3話

何度見ても面白いので記事にするアニメシリーズ



第壱話 ラインの悪魔

2つの世界大戦をモチーフにした架空戦記な導入。
魔術を軍事利用した「魔導師」が存在する世界観と、「幼女」であるターニャ・デグレチャフの紹介回。

タイトルだけ見れば、例えばストパンやガルパンのようなちょっとユルめなほっこりバトルアニメかとも想像できるこの作品。
しかし、開始5分でその甘い想像は砕かれ、どこまでも泥臭くてヘヴィーな戦記モノであることがわかる。
(ちなみに原作の小説も持っているのだけれど、こちらも物理的にヘヴィーである)

ストーリーは、少尉として小隊を率いるターニャの、西方ライン戦線での奮闘がメイン。
帝国は中央本隊を投入することで、北方での協商連合との戦闘にひとまずの勝利を挙げていた。
が、その隙を突かれるようにして西方から共和国に攻め込まれていた。
本隊が到着するまでの時間稼ぎ、徹底的な遅滞防御戦を支援することが、ターニャたちの任務である。

今回の見どころは2点。
「泥沼化した戦場でひときわ輝く主人公の強キャラっぷり」、そして「幼女な主人公の幼女らしからぬキャラクター」。

金髪碧眼の幼女として描かれる主人公だけれど、しかし彼女はとても幼い少女とは思えない徹底的な合理主義のリアリストである。
彼女の人間性を端的に表すエピソードがこちら。

彼女は小隊を指揮する士官として、命令違反を犯した部下らに対して厳罰をもって処そうとする。
しかし、いくら命令に背いたとは言え、敵の砲兵隊を壊滅させる功績を上げた部下を斬ってしまっては、ターニャ自身のキャリアに傷がつく。
だから彼女は後方への転属という「軽い処罰」に見せかけて、彼らを死地へと送って処分するのだ。

「あれは……幼女の皮を被った化物です……!」


第弐話 プロローグ

異世界転生TSF架空戦記としての設定の全貌を表す回。
いつも思うけど、この作品、属性が多すぎるでしょ……。

とても幼女には見えないターニャだけれど、その中身は異世界転生させられたオッサンだったのだ!
「神」を自称する存在Xは、彼を「過酷で理不尽な暴力に晒される弱者」として、敗戦が運命づけられた開戦前の国家の、しかも女性として転生させることで、信仰心を芽生えさせようとしたのだ。
ターニャはそんな存在Xの神性を否定するため、そしてその理不尽さに復讐するため、この異世界で生き抜くことを決意する。

今回のストーリーは、ターニャ・デグレチャフの誕生と、北方戦線の銀翼突撃賞。
当然ながらターニャに愛国心などないし、すべての行動は保身と生存のため。
だから魔導師の適正を認められた際もいち早く軍に志願したし、絶望的な戦局で撤退が認められなかった時も、戦場から離脱するため命令に背かない最善策を取った。

――はずだった。
まさか、ここまで評価されるとは……。これは、完全なエース扱いだ……。
これで前線にでも送られたらたまったもんじゃない。
……どこかに児童相談所でもないものか。


第参話 神がそれを望まれる

北方での衝撃的なデビュー戦の後、ターニャがエレニウム九五式を駆るようになるまで。
存在Xは「彼」の言うような過酷で理不尽な環境に置いてみたにもかかわらず「彼」に一向に信仰心が芽生えないことに不満を覚えていた。
そこで方針を転換することにする。

「なるべく無干渉を貫くつもりだったが、愚かな子羊には道を示してやらねばならん。
 やはり恩寵を与えるべきなのかもしれんな」


マッド・サイエンティスト一歩手前なドクトル・シューゲルによる「新型」の開発に携わるようになったターニャは、その著しく安全性を欠いた新型宝珠の犠牲となりかけていた。
安全と保身のために繰り返していた配属願いが通り、新型の開発は凍結されることとなる。
が、どうせ中止になるのなら――と、ドクトルは最後に最も先鋭的で成功率の低い実験を強行する。

「私は昨夜天啓を得てね――天意のアイデアと共に神の声を聞いた。発明の神が舞い降りたのだ。
 少尉、君も神に会ったことがあるのだろう? 我らが神に祈れば必ずや願いは叶う。でなければ――二人して殉教だ!
 いい機会であろう、共に神に祈ろうではないか!」


まるで教科書的なマッチポンプとも言うべき恩寵の押し売りによって、ターニャはエレニウム九五式を手にすることとなる。
神へ祈りを捧げなければ正常に作動しない、呪われた奇蹟を。
しかしその恩寵により、ターニャは地獄のライン戦線を生き残ることができるのだった。

神の奇蹟は偉大なり。
主を讃えん。その誉れ高き名を。

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幼女戦記

リズと青い鳥 まとめ

TV版2期・1話~4話の、みぞれと希美のエピソード、完結編。
(残念ながら)久美子や麗奈の出番はほとんどナシ。
同じ京アニ制作ではあるけれど、制作グループが違うようで、絵のタッチも描写のタッチもまるで違う。
(初見ではみぞれちゃんと一般女子Aの違いがわかりませんでした……)
(久美子の髪の毛もしゃもしゃ具合、こっちの絵柄のほうが好きまである!)

さて、三年生になったみぞれは、やっぱり暗くて取っつきづらい女の子のまま。
みぞれの心の真ん中はいつも希美がいて、その存在は彼女と仲直りした去年の夏よりも大きくなっているようですらあった。

一方、ネアカの希美の周りには、いつでも友達や後輩がいる。
二人だけの時間は、早朝に校門前で待ち合わせてから音楽室に入るまでのたった5分間。
みぞれはその時間をとても大切にしていて、それでももっと希美と一緒にいたい――そう思う気持ちはどんどんと大きくなっていく。
そして(二年生の頃、避けられていることにすら気がつかなかったほどニブい)希美は、そんなみぞれの心の内など知る由もないのであった。

---

リズと青い鳥。
ひとりぼっちだったリズの元に、ある日少女がやってくる。
出会った二人はとても仲良しになり、一緒に暮らすようになった。
しかし、ある時リズは、少女がいつか出会った青い鳥だったことを知ってしまう。
悩んだ末、リズは少女の本当の幸せを思い、別れを告げる。
そうして、青い鳥は大空へと羽ばたいていくのであった。

「私には、わからなくて……。好きな人を自分から突き放したりなんか、できないから……。理解できないし、わからないです」


コンクールの自由曲の原作であるこの童話に、みぞれと希美は自分たちを重ね合わせる。
ひとりぼっちだったみぞれの元に現れた希美。
自分とリズを重ねていたみぞれは、希美と離れ離れになるくらいならいっそ鳥籠に入れてしまいたい――そう思ってしまうのだ。

だから、二人のオーボエとフルートの合奏はなんだかうまくいかない。
感情を込めて――そう言われた日もあったけれど、リズにすらなりきれないみぞれには、込めるべき感情がわからなかったのだ。

---

「そうね――じゃあ、もし鎧塚さんが青い鳥だったら?
 青い鳥はあの日、突然リズに別れを告げられる。昨日まで二人で幸せに暮らしていたのに」


みぞれは、希美と二人でソロの練習をするうち(もっと以前からだったかもしれない)、力量差があることには気がついていたのだろう。
けれど、みぞれにとって、才能のあるなしは問題にすらならなかった。
楽器という絆で二人が結ばれていることこそが重要だったのだから。

しかし、希美にとってはそうではなかった。
みぞれのように吹けないことはわかってはいたけれど、それを客観的に見せつけられたくはなかったのだ。
希美は純粋に音楽が好きだったのだから。
だから、希美はみぞれの才能を羨み、嫉妬し、そんな自分を恥じて――彼女にいつも通りに接することができなかった。

「リズが……リズがそう言ったから受け入れた……。リズの選択を青い鳥は止められない、だって青い鳥はリズのことが大好きだから。悲しくても、飛び立つしか、ない……」


大好きのハグも拒絶されてしまったみぞれは、「鳥籠から出されようとしている青い鳥」の気持ちは理解できた。
そして、その感情を思い切り込めたソロを聞いてしまった希美は、自分こそがリズなのだとはっきり理解してしまったのだ。

生物室でのシーン、希美は自分を卑下するような言葉ばかりを並べ、自分のすべてが好きだと言ってくれたみぞれにも「みぞれのオーボエが好き」としか告げなかった。
どこまでが彼女の本心かはわからないが、彼女は駆け引きをするような器用なタイプではなさそうだから、言った言葉はすべて本当だと思う。
ただ、「みぞれが好き」なことを隠しただけ。
リズは鳥籠を開け、青い鳥を大きな空へと羽ばたかせなければならないのだから。

---

しかしまぁみぞれちゃん、あれで生きづらくないのかな……?
私も割とシツコイ性質の人間だから、なにかに執着してしまうことは(しばしば)ある。だからみぞれちゃんの気持ちもわからないではない。
けれど、それが過去になった時に振り返ってみると、なんでわざわざあんな苦しい生き方をする必要があったんだろう……などと私は思ってしまうのだ。
大好きのハグをねだるみぞれちゃんを見ていると、あの頃の息苦しさがまざまざと蘇ってくるような気さえする。
けれど、私のような中途半端な人間とは違い、これからもみぞれちゃんは好きな人をずっと好きでい続けるし、好きなものをずっと好きでい続けるのだろう。
今にも溺れてしまいそうなほどに息苦しい日々も、それは青春に違いないのだ。

そんな暑苦しい想いを押し付けられている希美ちゃんだけれど、あの子は鳥籠は開けたものの、絵本のリズになるつもりはまったくなかったようで。
進んでいく道も違うし、もはや楽器も絆ではなくなってしまった。
それでも、なぜか二人は更に仲良くなっているようなのでした!

「私さ、リズが逃した青い鳥って、リズに会いたくなったらまた会いに来ればいいと思うんだよね」
「ええ、それじゃあリズの決心が台無しじゃん」
「うーん……でも、ハッピーエンドじゃん?」


---

定型的に表現できる恋愛関係(好き・愛してる・結婚しよう)とは違い、友情はあやふやな形をしていて、それを正確に表現することはとても難しい。
だからこの作品では、言葉に依らない絵画的・抽象的な描写でそれを表現しようとしていた。
(そういう意味で、希美ちゃんのポニーテールのぴょんぴょん具合は本当に象徴的でした)
(だから女の子にはしっぽがあるべきだって私はずっと言ってるんです!)

壊れものを柔らかい紙で包むように、少女たちの繊細な心をやさしく描き出す。
そのせいで、覚醒したみぞれちゃんのオーボエソロには本当に感動させられてしまいました。

私の評価は、★4・佳作認定。
あらすじを書き出してしまえばシンプルなのに、それを描くための演出へのこだわりが尋常じゃない。
この映画が「映像作品」としていろんな賞を取っているのもわかろうというものです!
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響け!ユーフォニアム

響け!ユーフォニアム2 12、13話+まとめ

第12回 さいごのコンクール

全国大会、本番。
演奏シーンはなく、麗奈、明日香、そして久美子のそれぞれのエピローグな構成。
前日入りした名古屋でのお泊りの様子も描かれているけれど、みんな意外とリラックスしている。
秀一からの誕生日プレゼントをもらう久美子、あの素っ気なさは……うーん、これは完全に素、ですかねえ?
秀一クン、ドンマイ!

明日香のエピローグは、先生経由でのお父さんからの伝言のみ。
尺と場面の都合上しょうがないのかもしれないが、少しあっさりすぎる気がしなくもない。
とは言え、ユーフォを続けていることも、北宇治にいることも、そして全国大会に出ることも伝えていなかったのに、きちんと演奏を聞いてくれていた。
たったそれだけで、今までの努力のすべてが報われたような気がしてしまうのは、一体どうしてなのか。

麗奈のエピローグは、なぜだか勢いでコクってしまい、しかも告白だと受け取ってもらえなかったという……。
なんていうか、うん……でもかわいい麗奈のかわいいトコロは十分にみんなに伝わったと思いますよ!

「高坂……がんばろう?」


久美子のエピローグは、お姉ちゃんとの40秒。
見に来てくれているはずなのに、会いに来てくれない麻美子にそわそわしっぱなしの久美子。
姉の後ろ姿を見かけて、思わず駆け出すのだ。
いつか伝えられなかった想いを、今伝えるために。
それはきっといつだって遅すぎるなんてことはないはずだから。

「お姉ちゃん、私、ユーフォ好きだよ!
 お姉ちゃんがいたから、私、ユーフォ好きになれたよ!
 お姉ちゃんがいたから、吹奏楽好きになれたよ!
 お姉ちゃん――大好き!」


最終回 はるさきエピローグ

「三年生、引退したんだよね……」
「寂しい?」
「……寂しい、のかな……」
「久美子はそういうのないのかと思ってた」
「え、なんで?」
「なんとなく」
「なんか、ほんとにこれで終わりでいいのかなーって。心残りっていうか」
「金賞取れなかったのが?」
「……なのかなぁ」


三年生が引退し、卒業していく吹奏楽部。
久美子がなんとなくモヤモヤしているうちに、あっという間にその日は訪れる。

久美子が心残りだったのは、明日香のこと。
部活を引退し、学校を卒業し、もうこれまでのようには会えなくなるというのに、彼女はあまりにもいつも通りだった。
結局、彼女は最後まで心を開いてはくれなかったのだ。

久美子が自分の思いをぶつけたのは、単純にそれしかできることがなかったから。
打算も目算もないままにありのままの自分をさらけ出すなんて、一年前の久美子に想像できただろうか。

それでも、そうして久美子が変わったことで、「取っつきづらくて何を考えているのかわからないニガテな先輩」は「素敵なユーフォを吹く大好きな先輩」に変わった。
ギクシャクしていたお姉ちゃんとだって、また仲良しな姉妹に戻りつつある。
そして、久美子の手には明日香のくれたノートがあり、秀一のくれたヘアピンがある。
緑ちゃんが言いそうな月並みなセリフだけれど、自分が変われば世界は変わるのだ。



まとめ

1期では「吹奏楽部」という部活動にスポットを当て、そこで活動する少年少女たちの青春模様が描かれていた。
2期では、関西大会、そして全国大会へと向け、(寝食を共にすると言って過言ではないほど)深い付き合いとなった彼女たちの人間関係にスポットが当たる。
主なラインナップは「鎧塚みぞれと傘木希美」「田中明日香と黄前久美子」「高坂麗奈と滝昇」の三本立て。

「先生に憧れる女子生徒」という比較的わかりやすい構図な麗奈を除き、それぞれの関係はややクセが強め。
そのため、1期はスポコンものとして誰にでもオススメできそうな作品だったけれど、2期は少し人を選ぶかもしれない。
(私が真面目に部活に取り組んだことがないせいかは定かではないけれど、明日香センパイ関係のエピソードは、残念ながら私には今ひとつピンと来ませんでした……)

黄前久美子という主人公にスポットを当てて見ると、この全26話、一貫して彼女の変化を描ききっている。
傍観者であることに徹していた彼女が、当事者となる覚悟を決め、心を通わせていく。
クールなリアリストな久美子ちゃんもそれはそれで魅力的だったけれど、アツくて涙もろい久美子ちゃんも全然悪くない。
ということで、2期での私のお気に入りは、お姉ちゃんと仲直りするエピソードです!
ところで、この変化は彼女の恋愛模様になにか影響したりしてこないんでしょうか!?

ビジュアル的には、京アニ制作ということで、申し分のないクオリティ。
というか、ここでこんなにぬるぬる動かす必要ある!?ってくらい動く。2期最終話の卒部式のシーンとかね。

個人的なお気に入りは、オープニング。
曲のイントロ17秒で「前回の響け!」をやって、そのままオープニングに入っていく形、これはとてもスマートでよかったと思います!
無駄にアバンやCパートがないのもシンプルで好印象。

1期から通して、評価は★4・傑作評価。
「音楽」「部活」「青春」な、硬派なスポコン作品。
音楽モノのアニメ枠では、私的ランキングのトップです。
これを超えられるものは、そうそう出てこないんじゃないでしょうか!?
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響け!ユーフォニアム

響け!ユーフォニアム2 10、11話

第10回 ほうかごオブリガート

「私ね、ずっと自分で決めることを避けてきたの。文句言いながら、ずっとお母さんたちの言う通りにしてきた。それが頑張ることだって勘違いしていた。我慢して、親の言う事聞いて耐える――それが大人だって。
 でも、演じるのはもう辞めることにしたの。高校生なのにわかったフリして、大人のフリして、世の中なんてこんなもんだって全部飲みこんで我慢して――でも、そんなのなんの意味もない。後悔も、失敗も、全部自分で受け止めるから、自分の道を行きたい――そう素直に言えばよかった」


麻美子の決意と、明日香の決断。
久美子が「久美子らしい」ことをやめる回。

明日香がコンクールに出ないと決めたことを知り、久美子は直談判に行く。
みんな先輩を待ってる、だからコンクールに出てください、と。

けれど、そんな当たり障りのない一般論な説得は、あっさり論破されてしまう。
「みんな」って誰? その「みんな」の言葉は本心なのか? どうやってそれを証明するのか?
夏紀がコンクールメンバーに内定している今、希美の復帰に反対してしまった手前、自分だけ復帰を願うのは筋が通らない。
練習も、本番さえも出られるかわからないような人間は、いないほうが部活のためだ――と。
明日香のセリフはいちいち正論で、久美子には一つも言い返すことができなかった。

「――だったらなんだって言うんですか!! 先輩は正しいです! 部のこともコンクールのことも全部正しい! でもそんなのはどうでもいいんです! 明日香先輩と本番に出たい……私が出たいんです!」
「そんな子供みたいなこと言って――」
「子供でなにが悪いんです! 先輩こそなんで大人ぶるんですか!? 全部わかってるみたいに振る舞って、自分だけが特別だと思いこんで――先輩だってただの高校生なのに! 我慢して諦めれば丸く収まるなんてそんなのただの自己満足です、おかしいです……!
 私は明日香先輩に本番に立ってほしい! あのホールで先輩と一緒に吹きたい、先輩のユーフォが聞きたいんです!」


久美子が泣きながらぶつけた想いは、あの日――トロンボーンの蓋を閉じてしまった中学3年生の麻美子に伝えなければいけないものだった。
6年前の自分にはできなかったことを、今するのだ。
あのとき姉が誤ってしまった選択肢を、明日香にも選ばせるわけにはいかなかったから。

---

これは、2つ目の久美子のターニングポイント。
1つ目は、1期12話・滝先生に「ここは田中さんだけで吹いてください」と言われるシーン。
「死ぬほど悔しい」思いをしたことで、久美子は自分がどれだけユーフォが好きだったのかを知る。
(1期2話でトロンボーンに転向しようとしていた彼女を思えば、この温度差はえらいことである)
これは、いわば久美子が自分自身に素直に向き合うことを決意したイベントだった。

そして、今回の明日香とのシーンは、久美子が他人と素直に向き合うことを決意するイベントだった。
これまで久美子は絶対に自分の心の柔らかい部分を見せようとはしなかった。
両親や姉、あるいは塚本秀一に見せていた(不機嫌そうにすら見える)クールさは、彼女の素ではない。あれは自分を守る仮面なのだ。
(彼女自身、仮面を被っている自覚はないだろう。それは物心つく頃から、姉より劣った妹としての自分を自覚した頃からのものだろうから)
一番身近な人間だからこそ、絶対に心の内を見せたくない。好きなこと、嫌いなこと、感じていること、考えていること、なに一つとして知られたくない――それが、あの仏頂面のローテンションなのだ。

そんな久美子が、ボロ泣きしながら心の内をさらけ出す。
彼女はクールなリアリストだから、自分の説得で明日香が翻意すると信じていたわけではない。
ただ、できることがあるのに、なにもしないで後悔するのが嫌だったのだ。

「だから今度は間違えない。
 まぁあんたもさ、後悔のないようにしなさいよ」


第11回 はつこいトランペット

滝先生が結婚していたことを知った麗奈の恋模様。
久美子が麗奈に避けられていたのは、奥さんがいたことを知っていたのに話してくれなかったことを怒っていたから。

「どうして隠してたの?」
「……傷つけたくなかったから」
「知ってる。それでも私は――教えてほしかった」


これも、10話での「久美子の心の防壁」のお話の続き。
人を傷つけることを恐れる久美子の弱さが、麗奈を傷つけていたのだ。

しかし、麗奈は傷つくことをわかっていながらも前に進んでいく。
滝先生が奥さんのために全国大会を目指していることを知ってなお、彼女はトランペットを吹き続けるのだ。
好きな人の夢を叶えるために、自分のできることを全力で。
それこそが、彼女の強さそのものなのだ。

今までの麗奈は、自分のためにトランペットを吹いていた。
けれど、今は好きな人と、その奥さんのために吹いている。
小さなことかもしれないけれど、彼女にとっては大きなターニングポイントなのかもしれない。
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響け!ユーフォニアム

響け!ユーフォニアム2 7~9話

第7回 えきびるコンサート

明日香の抱えている問題が浮かび上がってくる回。
部長・小笠原晴香の晴れ舞台でもある。

母子家庭に育っていた明日香だけれど(おそらくはそれすらみんな初耳だった)、やや情緒不安定気味な母親から、部活を続けることを強く反対されていたらしい。
そして、業を煮やした母親は、強制的に退部させようと学校側に迫るのだ。
明日香は部活での精神的支柱だった。
だから、明日香が退部してしまうかもしれない――その事件に、皆はひどく動揺する。

そのせいで精彩を欠いた合奏を、滝先生は中止にする。
そうして先生がいなくなったあとの気まずい沈黙が、明日香がいない吹部を象徴していた。
明日香がいれば、ここでみんなの気持ちを切り替えるようなことを言って、それを晴香がまとめてくれただろう。
明日香さえいれば……。

「明日香がいなくてみんな不安になるのは当然だと思う。でも、このまま明日香に頼ってたらダメだと思うの。私だけじゃない、みんなも、明日香がなんでもできるから頼ってた。明日香は特別だから、それでいいんだ――って。
 でも明日香は……特別なんかじゃなかった。私たちが勝手にあの子を特別にしていた。副部長にパートリーダーにドラムメジャーとか、仕事を完璧にこなすのが当たり前で、あの子が弱みを見せないから平気なんだろうって思ってた。
 今度は私たちが明日香を支える番だと思う。あの子がいつ戻ってきてもいいように」


そう言ってみんなを率いる晴香は、特別なんかじゃない普通の女の子だった。
そして、そんな自分を認めたからこそ、彼女は駅ビルコンサートでのソロを受けるのだ。
(当然、自分に自信を持てるように――という滝先生の采配ではあるのだろうが)

自己主張なんてしない彼女の吹くバリトンサックスの音色はやっぱり少し地味だったけれど、彼女の吹く情感たっぷりなソロはバンドリーダーにふさわしいカッコイイ演奏でした!

第8回 かぜひきラプソディー

風邪をひいて学校を休む久美子と、ほとんど練習に来なくなってしまった明日香。
姉・麻美子の抱える問題と、姉妹の微妙な関係。

1期から思っていたのだけれど、黄前家の姉妹関係って絶妙にリアルすぎる。
別に仲が悪いわけではないのだけれど、互いに含むものがあるせいか付き合い方に戸惑っているうちに、気づいたらトゲトゲしてしまう感じ。

さて、その麻美子は昔から美容師に憧れていたらしい。
しかし、両親に進学するように言われ、自分を騙しながら大学に通っていたようだ。
姉・父親・久美子、三者の言い分は、どれもそこまで間違っているようには思えない。

「今まで私はお母さんの言う通りにしてきた。全部我慢して、お姉ちゃんだからってずっと! 転校だって、受験だって、ほんとは全部嫌だった! 私だって久美子みたいに部活を続けたかった! トロンボーンだって辞めたくなかった! 言えない空気作ったのは誰よ?」

「たしかに父さんも母さんもお前に負担を強いてきたかもしれない。だが、それでも大学に行くと決めて受験したのはお前自身だ。違うか? もし本当に大学を辞めるなら、この家から出ていきなさい。リスクを背負わずにやりたいことができると思うな。お前の言っていることはあまりにも自分に都合が良すぎる!」

「吹奏楽、嫌いなんでしょ!? だったらあんなこと言わないでよ! 今になって続けたかったなんて言うのずるいよ! お父さんとお母さんに学費もアパートの家賃も出してもらって大学行ってるんだよ? なのに、我慢してたなんて」


麻美子の焦る気持ちはわかるような気がする。
5つも年下の妹は、いつも自分の後を追ってくる、ちょっとウザいながらもカワイイだけの存在だった。
けれど、そんな妹は、いつの間にか好きなことに全身全霊で取り組み、結果さえ出すようになっていた。
それを見た麻美子は、自分だって好きなものを好きだと言い張って生きることだってできたじゃないか……そう思ってしまったのだ。
そんな彼女の後悔は、この短いセリフに凝縮されている。

「それじゃ遅いの! 今じゃないと」


そして、そんな姉を持つ妹も、平常心ではいられなかった。
お姉ちゃんと一緒に吹きたい――そんな想いで始めた吹奏楽だったけれど、それは所詮叶うことなんてないはずの夢だったし、とっくに諦めていたはずの夢だった。
けれど、選択肢が一つ違えば、その夢が叶う未来だってあったかもしれなかったのだ。

トロンボーンを続けたかった――その一言が、頭から離れなかった。
姉がそんなことを思っていたなんて、考えたこともなかった。


第9回 ひびけ!ユーフォニアム

久美子が明日香の家にお呼ばれする回。
明日香がユーフォニアムにかける想いが明らかになる。

「久美子……どうして久美子がそんな顔してるの?」
「……悔しくて」
「なにが……?」
「わからない……」


久美子が明日香の件で動揺してしまったのは、明日香と姉・麻美子を重ねてしまったから。
姉は好きなものを好きだと言い続けることができなかった。
明日香も、今まさにそうなろうとしているのかもしれない。
姉のときだって、もしかしたら自分になにかできることがあったのかもしれなかった。
そして、今だって、自分になにかできることがあるのかもしれない……。

明日香の家で、久美子は彼女の事情を聞かせてもらう。
ユーフォニアムが生き別れの父親との絆であること。
そして、コンクールの審査員に父親がいるのを知ってしまったこと。
自分の演奏を聞いてもらいたいという個人的な事情で、副部長という肩書をフルに利用していたこと。

そう懺悔して、ユーフォを諦めようとする明日香。
そんな彼女に、久美子は自分の持つ原初的な想いを素直にぶつけるのだ。

「私、明日香先輩のユーフォが好きです!」

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響け!ユーフォニアム

響け!ユーフォニアム2 4~6話

第4回 めざめるオーボエ

みぞれと希美の問題、解決編。

みぞれが希美をトラウマに思っていたのは、希美に固執していたから。
大好きな友達だったから、希美にとって自分が「なんでもない存在」である現実を知るのが怖かったのだ。
希美を避けて現実を見ないようにしながら、しかし希美を諦める勇気も、楽器をやめる勇気もなかったのだ。

言葉が出てこなかった。
こんな理由で楽器をやっている人がいるなんて、思いもしなかった……。


当然だけれど、これはみぞれの勘違いであり、被害妄想のようなもの。
希美には退部を知らせなかった理由があり、二人はきちんと和解する。
そして、みぞれは「どうして続けているのかわからない」ままに続けていた吹奏楽部にも、きちんと積み重ねてきたものが形になっていることを理解するのだ。

優子の情熱的な説得にちょっと感動してしまいそうな回だけれど、明日香の身も蓋もない考察がすべてをぶち壊していく。
しかし、こんなことを口にする明日香の向こうに、なにかが透けて見えた気がする久美子。
この子は、だから主人公をやっているのだ。

「でも、ズルい性格してるよねぇ、みぞれちゃんも。
 思わない? みぞれちゃんが希美ちゃんに固執してるのって、結局一人が怖いからでしょ? 優子ちゃんは保険だね。
 案外人って打算的に動くものだと思うなぁ」


第5回 きせきのハーモニー

希美が復帰した北宇治高校吹奏楽部の関西大会、本番。
「三日月の舞」のフルバージョンが聴ける回。
みぞれが希美のために吹くソロも、麗奈が久美子のために吹くソロも、夏のはじめとは見違えるほど上手になった久美子のメロディも、すべてが聴ける。

感情を込めて――そう言われ、振り返った自分自身のことがわからなくなってしまっていたみぞれ。
けれど、(それがどんな理由であれ)自分がここにいる理由をたしかめた彼女の演奏は、たしかに感情たっぷり魅力たっぷりでした!

「先輩、コンクールはまだ嫌いですか?」
「……たった今好きになった」


みんなの楽譜が更にカラフルになっているのも印象的。
合宿の楽しそうな写真がいっぱい増えました!
うーん、これこそ青春ですねえ!

第6回 あめふりコンダクター

関西大会が終わって後半に入った今話から、今までモノクロだったOPがカラーになる。

文化祭と、翌日の台風。
久美子・葉月・緑のアリス風メイド服、夏紀・みぞれ・希美のゴスロリ風ミニメイド服が見られる回。
まったく久美子のキャラじゃない甘ロリメイドさんに、逆にときめきを感じちゃいます!

っていうか、みぞれと希美が同じ衣装って、二人は同じクラスだったんですね!?
なのに顔見るだけで吐き気がするって、なんというか……みぞれちゃん的には今まですごく辛い学校生活だったのでは……?

さて、なんだかいつもツンツンしているお姉ちゃん、そして滝先生の秘めているものが垣間見える回でもある。
これが私が1期2話で書いた、滝先生の意志なのだ。

「イタリアンホワイトの花言葉は、『あなたを思い続けます』」

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響け!ユーフォニアム2 1~3話

第1回 まなつのファンファーレ

1話のみ、1時間枠の特別編成。

府大会で金賞を取り、代表として関西大会に臨む決意を高める北宇治高校吹奏楽部。
練習に励む久美子たちの前に、一人の少女――傘木希美が現れる。
コンクールでの演奏を聴き、部活に復帰したい、もう一度吹奏楽をやりたい、どうか明日香先輩に許可がもらいたい、そう言う。
彼女は去年大量に退部した2年生のうちの一人だったのだ。

まるでお百度を踏むかのように明日香の元へ毎日頭を下げに来る彼女を、明日香ははっきりと拒絶する。
今このタイミングで復帰を認めても、部にとってプラスになるとは思えないから――と。

「そうやって出ていった人が戻って来たいって言ったら、やっぱり嫌なものなんでしょうか?」
「どうだろう……」
「でも、明日香センパイはそう思ってるってコトでしょ?」
「なんかそれだけじゃない気もするけどね……」


全国に向けて練習あるのみ――かと思いきや、また怪しげな雰囲気が立ち込める吹奏楽部。
そして、傍観者でいることに慣れている久美子の勘が鋭すぎる。

それでは、すっかり久美子とは友達以上になってしまった麗奈の、麗奈すぎるコメントをどうぞ。
みんながみんな麗奈の言うように、思うように生きられたらいいのだけれどね!

「辞めるってことは、逃げることだと思う。それが嫌な先輩からか、同級生からか、それとも自分からかはわからないけれど――とにかく逃げたの。
 私だったら絶対逃げない。嫌ならねじ伏せればいい。それができないのに辞めたってことは、逃げたってことでしょ」


第2回 とまどいフルート

まさかの水着回。
合宿前のお盆休みにみんなでプールに行く久美子と、合宿初日。
メインは希美が復帰したい理由、そして明日香にこだわる理由。
新しいコーチとして新山聡美が登場した結果、麗奈が死んだ魚の眼になる回でもある。かわいい

希美が明日香にこだわるのは、辞めるときに明日香が引き止めようとしてくれていたからだと言う。
部活に戻りたいのは、その罪滅ぼしとして、力になりたいのだと。

そんなマジメな話をしてくれているところ大変申し訳ないのだけれど、みんなの水着姿がだいぶエッチなせいで、全然内容が頭に入ってこない。
麗奈もヤバかったけど、香織センパイがマジヤバい! まさに地上に舞い降りたエンジェル!
……っていうか、優子と夏紀は一緒に来たんでしょうか? この二人、私たちが想像している以上に仲良し!?

さて、萌えキャラとして突如浮上した鎧塚みぞれだけれど、無口キャラな彼女の内面描写がとても印象的な回でもある。

「私は苦しい。コンクールなんてなければいいのに……」
「じゃあ、その……鎧塚先輩はどうして続けてるんですか?」
「……わからない。もうなにも……わからない……」


そう言うみぞれが見つめるのは、ゲームのポーズ画面。表示されているのは「続ける」と「やめる」。
絶対金取ろうね――そう言った希美は、もういないのだ。

第3回 なやめるノクターン

合宿二日目。
明日香が希美の復帰を認めない本当の理由。
素な優子センパイがすっごくセンパイな回でもある。

みぞれには、希美の顔を見ただけで気分を悪くするほどのトラウマを持っていた。
オーボエが一人しかいない北宇治吹部としては、絶対にみぞれを手放すわけにはいかない。
コンクールのために希美よりみぞれを優先した結果、希美の復帰は認められなかったのだ。

明日香からその話を聞き出してしまった久美子は、「真相を聞いてくる」と希美に約束したことを後悔していた。
さらに、滝先生と新山先生は付き合ってはいなかったものの、滝先生は奥さんを亡くしていたことも明らかになる。
久美子はどんどん人に言えない真実を抱えていく。

逆に、優子ちゃんはこっそりと内緒話をしてくれる。
……というのも、優子と夏紀の話を盗み聞きしてるのがバレたからなんだけども。
隠れてるつもりで壁に張り付いてる久美子と、それを顎でうながす優子のくだりがマジで好き。

「アンタさ、私のこと嫌い?」
「あ、嫌いというかニガテと言う――ぁ……」
「もしかして、府大会のこと引きずってる? 言っとくけど、アレに関しては私、絶対に間違ってないから。今でもソロは香織先輩が吹くべきだと思ってるから」


優子が夏紀に希美とみぞれの真相を伝えようとしないのは、それを聞いた夏紀が混乱することがわかっていたから。
優子はみぞれのことだけでなく、夏紀のこともきちんと考えていたのだ。
ケンカするほど仲がいい――を地で行っているような二人の姿はとっても微笑ましい。

「先輩はコンクール、嫌いですか?」、そう尋ねられた優子。
音楽に点数をつける理不尽さに釈然としないものを感じてはいたものの、モチベーションを保つための目標としてのコンクールは認めていた。
そして、負けた時の悔しさを、彼女は知っていた。

「本気で全国行こうと思うんだったら、上手い人が吹くべきだと思う。結局、好き嫌いじゃなく、コンクールに出る以上は金がいい――ってことなんじゃない?」

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