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あの晴れわたる空より高く 完結編(グランドエンド)

はれたか、4人のヒロインを攻略すると、グランドエンドが解放される。
主人公が4人のヒロインを同時攻略し、フォーセクションズで全部門で優勝した世界線(!)での、宇宙ロケット打ち上げの話。
個別ルートの4倍忙しいとか、一日が36時間あっても足りないと思うんですが……。

プロローグにも出てきたビャッコ3号機は、今までの努力のおかげもあり、すんなりとリフトオフできそう雰囲気を見せる。
が、案の定襲い来る、突然のピンチ。
そして、それを友情と努力で勝利させるいつものシナリオ。
しかも、今回はグランドエンドということで、昨日の敵は今日の友バージョン。
でも面白い。くやしい

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残念だったのが、「ながれぼし」の登場が突然すぎたこと。
これは有佐ルートでもコメントしようかと思って、やっぱり思いとどまった内容なのだけれど、「なぜロケットを打ち上げるのか」というそもそも論の話をします。

ロケットというのは、本来は人や貨物を乗せる乗り物であり、「目的」を果たすための「過程」のものである。
しかし、有佐の目指していた宇宙ロケット打ち上げは、その「過程」が「目的」とすり替わってしまっていた。
私はここに少し違和感を覚えたのだ。

しかし、例えば車やバイクが趣味の人は、移動手段である乗り物として「過程」であるはずのカスタムやドライブなどを「目的」にしてしまっていることも多い。
そう思ってみれば、ロケットを作って打ち上げることが目的になっていても、まぁ別におかしくないのか……と、私は納得することにした。
だから感想文には書かなかった。

ところが、このシナリオではいつの間にか人工衛星を打ち上げることが目的になってしまっていた。
(私の納得はどこへ……?)
最終的にその本来の「目的」を目的とするのなら、もっと早い段階でそうしてほしかった。

たとえば、夏帆とほのかと一緒に流れ星を見たように、ヒロインそれぞれにどうしても叶えたい「願い事」があったり。
たとえば、有佐はもともと「ながれぼし」の存在を知っていて、それを打ち上げたいがために宇宙ロケットにこだわっていたり。
(先代ビャッコが打ち上げに失敗した思い出の品――なんて設定はどうでしょうか?)

だから、逆に夏帆ルートのエピローグとしては完璧な出来だった。
私は夏帆ルートの感想文で「手術が成功する伏線がない」と文句を言っていたが、その伏線はここにあったのだ。
私があさはかでした! 申し訳ない!!
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ゲーム [★★★★☆]
あの晴れわたる空より高く

あの晴れわたる空より高く 有佐ルート

「それじゃ、全国大会優勝へ向けて、ビャッコの部長として三つのことを誓うわ」
「ひとつ"妥協禁止" どんなに困難でも、安易に妥協しない。最後の最後まで考えぬいて最善を尽くすわ」
「ふたつ"弱音禁止" どんなに大変でも、簡単に弱音を吐かない。何があっても『必ず乗りこえられる』と信じて努力するわ」
「みっつ"恋愛禁止" 好きな人ができたって、絶対に告白しない。ロケットよりも恋愛にかまけることのないように節制するわ」


はれたか、個別ルートのラストに攻略したのは、ビャッコ部長・腹黒系ツンデレ娘の暁有佐。
カリスマめいたリーダーシップの持ち主であり、正論と屁理屈で武装した理論派でもある。
気づかれたくないことにはだいたい気がつく彼女の賢さのせいで、面倒な問題がさらに面倒なことになったり……。

さて、4人のヒロインのうち、初対面では夏帆っちを推していた私ですが、一緒にロケットを作っていくうちに、有佐が一番のお気に入りになってしまった。
そのポイントは、彼女の声だ。

CVは、結衣菜。
この人のはしゃいでいるような情感豊かな声質が、もうほんとクセになる。
艦これ・陽炎っぽいチャキチャキ感は、ポニテな彼女の魅力を三割増。
声でヒロインのファンになっちゃうなんて、かなり久々かも!

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有佐はプロジェクトマネージャーということで、直接的にロケット作りはしない。
(なので、最初に攻略してしまうとあんまり面白くないかも)
このシナリオでスポットが当たるのは、有佐と主人公の過去。

「あたしも昔はそう思ってたわ。『結果がすべてじゃない』って」
「でも、そんなのただの綺麗事よ」
「やるんだったら、打ち上げを成功させなきゃ意味がない。そうじゃなきゃ、やってきたこと全部、本当に無駄になるのよ」
「だから、あたしはたとえ死んだってロケットを打ち上げるわ」


有佐はそう言って、全国大会の準備と並行して、大会後の大型ロケット打ち上げ計画を進めようとする。

「廃部にしないことが最終目標なわけじゃないでしょ?」
「せっかくロケット部に入ったんだから、自分たちの手で、宇宙までロケットを打ち上げたいと思わない?」
「確かに可能性は少ないかもしれないし、そのせいで廃部になるかもしれない。やらない理由を探したらきりがないわ」
「でも、今からやれば、あたしたちの作ったロケットが宇宙まで届くかもしれないのよ」
「それなら、可能性が低くても挑戦してみるべきじゃない?」


このもっともらしい有佐の正論に、しかし他の部員たちは難色を示す。
まずは廃部を回避することが最優先で、宇宙ロケットに割くリソースがあるなら大会優勝を目指すべき――
宇宙ロケットは、来年でもいいんじゃないか――
宇宙まで飛ばさなくても、ロケット作りができればそれでいい――等等。

しかし、有佐はそんな部員たちの反対が、どうしても受け入れられなかった。
それが彼女の抱えている事情だったから。

過去、ビャッコは大型ロケットの打ち上げで大事故を起こしていた。
それを挽回すべく、血の滲むような努力を重ね、改良型ロケットを完成させた。
しかし、そのロケットは書類の不備という些細なミスのせいで、打ち上げることができなかった。
積み重ねた努力がすべて無駄になったその出来事のせいで、ビャッコは空中分解、部員は二人しか残らなかった。
そのミスをしたのが、有佐だったのだ。

「ずっと忘れられない。どうしてあたしはあんな簡単なミスで先輩たちの夢を台無しにしたのかって」
「何度も、何度も、何度も後悔してる」
「ビャッコを廃部にしたくないのも、『大型ロケットを打ち上げたい』って思うのも、あの時の失敗をやり直したいだけ」
「そうじゃないと、あたしが前に進めないから。あの失敗を放置したまま、夢なんて見られないから」
「ただあたしは、自分が楽になりたいだけだった。みんなのことなんてちっとも考えてなかった」


このシナリオのテーマは、人を動かすのは、人の気持ちだということ。
有佐が自分の弱みをさらけ出し、等身大の自分でぶつかったからこそ、仲間たちは力を貸してくれた。
主人公がずっと抱えていた不満をぶつけたからこそ、父親は息子の想いに応えたいと思った。
ロケットは無駄になっても、ロケット作りに捧げた情熱がたしかにあったからこそ、それは伝統と名を変えて残っていく。
理屈ではなく、正論ではなく、打算でもない、強い感情こそが人の心を打つのだ。

「何の見返りもないけど、ただ迷惑かけるだけかもしれないけど」
「お願い。みんなの力をあたしに貸して」


---

さて、暁有佐ちゃんの恋愛事情ですが、この子はマジで主人公にホレていたようです!
しかし、それを認めたくないがための「所信表明」のせいで、自分の気持ちを自覚してしまった後も「好き」だと言えないプレイになってしまうという。
なんせ、有佐ちゃんは(特に主人公の前では)絶対に自分の間違いを認めたがらないですからね!?

そんな素直じゃない有佐ちゃんが素直にかわいいツンデレシナリオになっておりました。
告白シーンでの、「あー! ちょっと、アイス全部食べたわけ!?」からのキスには、マジでクラクラしちゃいましたって!
そして、ポニーテールは解くためにあることが再確認されました。
もう有佐ちゃんってばかわいすぎるから、個別シナリオには☆4つあげちゃう!

「……べつに、あんたのことを好きなんて言ってないわ」
  「じゃ、何を好きだって言ったんだよ?」
「だから、その、えと……お、おちんちんよ」
  「……何だって?」
「だから、あんたじゃなくて、『おちんちんが好きだ』って言ったのよ!」

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ゲーム [★★★★☆]
あの晴れわたる空より高く

あの晴れわたる空より高く 那津菜ルート

はれたか、3ルート目には、おっとり天然電波系なお嬢様・伊吹那津菜を攻略。
ビャッコでは推進担当。
公式でのキャラ紹介での一言は、「火遊びって、楽しいですよね」。
もうなんかヤバい雰囲気しかしない。

CVは、香澄りょう。
抜きゲー出演が多い声優さんなのかな? ちゃんとお世話になるのは初めてかも。
演技は、まぁ普通でした(小並感)

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ロケット作りに青春のすべてを懸けようとしている彼女は、ロケットが恋人で、だから主人公の好意にも、自分の気持ちにも気が付かない。
その状況にヤキモキした有佐は、自分を当て馬にして、那津菜自身の気持ちを自覚させるのだ。

っていうか、有佐ちゃんって主人公のこと好きだったんですね!?
いや、憎からず思っているのはわかっていたけど、個別ルートに入ってもっとトクベツなことをしないと付き合えないんだと思ってた。
えっと、じゃあなに、夏帆っちと仲良くしてたときも、ほのかちゃんとセフレになってたときも、有佐ちゃんは主人公に恋してたってこと?
……ええ、本当に? 那津先輩を煽るためにフカしてるんじゃなくって?

「シュンってあたしを信用してないんだわ」


那津先輩の萌えポイントは、ドスケベボディでありながら無知っ子である点。
それに乗じて、フェラさせたり青姦したり、割とフリーダムにやりたい放題。
とは言え、「キス」も知らないのはさすがにどうでしょうか。どうかと思います。

今回のロケット作りは、推進部門ということで、液体ロケットエンジン作りに挑戦する。
いろいろ壁にはぶつかったけれど、日常シーンから解決のヒントを得るカルタプロットはいつもどおり。

那津菜ルートのシナリオを評価するなら、☆2つ。
そもそもあまり那津先輩のキャラクターがタイプではなかったのと、そのキャラクターの魅力を見直させるようなドキドキポイントもなく、ストーリー的にも(過去2ルートと比べたら)平凡なもの。
最初にここから始めたら、また評価も変わったのかもしれないけど……。

個人的には、有佐ルートへの布石という感じでした。
有佐と那津菜だけになってしまう前のビャッコのエピソードもあったし。
なぜビャッコが2人になってしまうのか、なぜ有佐はビャッコにこだわるのか、なぜ「死んでもロケットを打ち上げる」のか。
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ゲーム [★★★★☆]
あの晴れわたる空より高く

Erewhon 十子ルート

CLOCKUPから、またちょっとダークっぽいゲームが出てる!
ということで、「Erewhon」です。
監督は「euphoria」「フラテルニテ」「Maggot baits」「夏ノ鎖」「眠れぬ羊と孤独な狼」の、阿久津亮。
うーん、またヤバい香りがする……。

ジャンルは「因習の村でマレビトとして奉仕されるADV」。
舞台は、現代日本において地図にない村・来待村。
外界との交流がほとんどないその村では、外界からの来訪者を「おめぐりさま」という神様として祀る風習があった。
遭難寸前でその村に迷い込んだ主人公は、神の役割を背負わされ、祭りの主役として「一夜妻」を娶ることとなる。
候補の少女は二人おり、祭りまでの数週間の間、少女たちからの夜伽を交互に受けながら、どちらを「嫁」に、どちらを「鬼」にするか選ばなくてはならない。

タイトル「エレホン」(erewhon)は、「どこにもない」(nowhere)の綴りを逆さにしたアナグラム。
もとは古いファンタジー小説のタイトルでもある未知の王国のこと。
それは未開の山脈の向こうにあり、現代社会とは価値観が逆転した、倒錯したユートピアなのだとか。

この村は……何なんだ……?
これまで生きてきて培ってきた『当たり前』が……まるで頼りにならない……
まるで空気のように当たり前に存在していた……何ひとつ疑うことはなかった……自分を支えてきた……
そんな常識が……価値観が……ヒビ割れて……
その隙間からのぞく奈落に……戦いている……


攻略したのは、嫁候補の一人・巨乳美少女な阿式十子から。
武士娘といった雰囲気の彼女は、物言いは朴訥ながら、真面目で優しい女の子。
村長家の娘でもある彼女は、村のことを第一に考え、御廻様の一夜妻となる使命も疑わずに生きてきた。
そして、主人公のことを知り、外界の価値観を知った上で、主人公の一夜妻となる運命に喜びを感じてくれる純情乙女である。
つまり、十子は「エレホン人」な村人とは少し違う、いわゆる「話せる子」なのだ。

非常識なことでも、大勢に言われつづけると、まるで自分が非常識なように思えてきてしまうことがある。
そういう意味で、十子はこのゲームでの癒やしでもあった。

CVは、ヒマリ。
帆刈叶(euphoria)をはじめ、Hシーンに力を入れたゲームへの出演が多い声優さん。
今作でも言わずもがな、という感じです!

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さて、私が十子から攻略したのは、(十子ファンの諸兄には申し訳ないが)稀世良のほうが好みだったから。
つまり、「BADのちHAPPYの法則」に従い、まずは稀世良に「鬼」としてひどい目に遭ってもらい、それから「嫁」にしてラブラブしようと思ったのだ。
だというのに、なぜか稀世良はああでもないこうでもないと屁理屈をこねて巧みに鬼役を回避しやがり、結果、逆に十子が輪姦されてしまうという、完全なる十子バッドエンド。
マジかよ、十子ちゃんかわいそすぎるだろ……。

このメスガキには二度と生意気な口がきけないようにしてやりたいと思います。
次回、稀世良ルート。
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Erewhon

あの晴れわたる空より高く ほのかルート

はれたか、2ルート目にはロリ巨乳な幼馴染の後輩・導木ほのかを攻略。
……たぶん巨乳。きっと巨乳。
いや、立ち絵も一枚絵も明らかにでっかいのだけれど、那津センパイや有佐のほうがもっと大きいらしいし、本人も「もっと大きいほうがいい」らしい。
そして、パイズリシーンがない。
もしかしたら、ロリ巨乳ではないただのロリ後輩なのかもしれない。
巨乳とはなにか。おっぱいとはなにか。

CVは、私のお気に入り声優の一人・秋野花。
パーフィル(ワールド・エレクション)、織部こころ(アマツツミ)、茅ヶ崎夕桜(水葬銀貨のイストリア)などでお世話になった人。
ほのかちゃんのしたたか系小悪魔キャラに、花さんの舌っ足らずなトロけボイス。
これはもはやギャップ萌え!

そんな放送コードの限界に挑戦するようなほのかちゃんの小悪魔っぷりは、いざルートに入ろうとするとき、非常にやっかいなものとなる。
主人公には、ほのかちゃんに告白できない事情があった。
そしてほのかちゃんからアプローチしようにも、今までさんざんその雰囲気で主人公をからかってしまったせいで、どうやっても本気で受け止めてもらえない、いわば狼少年状態。
なのにムリヤリ事を進めようとした結果、なにがどうトチ狂ったのか、二人は「セフレ」になってしまうのだ。

うーん、こういう純愛系ギャルゲーでセフレっていうワードをこんなに聞くなんて、初めてかもしれない。
まぁ結局「セフレ」は誤解だったのだけれど、それが明らかになるシーンはかなりの草原っぷり。
主人公にとっては濡れ衣だったわけで、それを押し付けられた返しにホモとレズと近親相姦を突き返すあたりがヤバイ。

そして、男を手玉に取ろうとする小悪魔キャラだったほのかちゃんが、セフレ提案を受け入れる下りとか、健気すぎて逆に萌える。
これはほのかちゃんの印象を180度転換させる、すばらしいギャルゲーシナリオですねえ!

  「じゃ、ちょっと待っててね、ほのか。すぐ戻ってくるから」
「ど、どうする?」
  「バカは死ななきゃ治らないから、一回お兄ちゃん、ぶっ殺してくるね」
「だめだよぉ。せんぱい死んじゃったら、ほのか、困っちゃう」
  「でも、そんなの絶対おかしいよ。お兄ちゃん、ほのかの気持ち知ってるんでしょ?」
「うん……」
  「やっぱり、殺そ? ね? お兄ちゃんの代わりなんていくらでもいるから」
「でも、ほのか、セフレでもいいんだぁ。せんぱいは"一生大事にしてくれる"って言ったもん」
  「ほのか、それ絶対騙されてるよ」
「せんぱいなら、ほのか、騙されてもいい」


---

ロケット作りについては、フィンとフェアリングを制作する機体部門のお話ということで、ほのかの実家の町工場を舞台にした、職人の技術がテーマ。
頑固で口うるさいばっかりの父親のことがあまり好きではなかったほのかちゃんだけれど、本気で部活をしようと決意したことで、父親の成してきた仕事を知り、父親の偉大さを知るのだ。
「へら絞り」をYouTubeで調べてみたけれど、これは本当に芸術みたいですねえ!

シナリオとしては、才能の上に経験を積み上げた熟達の職人技は、コンピュータの行う機械仕事を越える――というもの。
ベタではあるけれど、情熱や感性・重ねた努力などといった、数値化できない人間の可能性に価値を見出すようなお話は、無条件に心を揺さぶるもの。
そしてなにより、今回は悪役だったARC部長の心の内も聞く機会まであった。
山場では絶対に一悶着入れて、それを逆転させないと気がすまないらしいし、こういうのってズルイと思います!
シナリオ的には、☆3つくらい。おもしろかったです!

「……子供の頃、僕は事故で両腕を怪我した。日常生活に支障はないが、細かい作業は難しい」
「僕はもう、あの二人や君のように、この手で作りたくとも、作ることはできない」
「僕は作業ができない分、ひたすら考えた。この思い通りに動かない両腕で、いったいどうやってロケットを作ればいいのかを」
「毎日、手が動かない分、頭を動かして出した結論が、NC工作機械だった」
「このNC工作機械が、僕の新しい両腕だ」
「だから、彼らには負けたくない。それだけだ」

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ゲーム [★★★★☆]
あの晴れわたる空より高く

あの晴れわたる空より高く 夏帆ルート

空白となってしまっている私のギャルゲー歴・2014年度発売作品を埋める一本、"はれたか"こと「あの晴れわたる空より高く」をプレイ。
ちなみに、他に積んである2014年発売枠には「なないろリンカーネーション」「蒼の彼方のフォーリズム」などがラインナップされています!
ああ、やらなきゃ……。

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「青春ロケットADV」のジャンル通り、部活で宇宙ロケットを作るスポ根シナリオ。
舞台は、(種子島をモチーフにしたと思われる)ロケット打ち上げの聖地である南の島。
宇宙開発がとてもメジャーな世界線において、政府が学生のロケット開発に予算を充てているという世界観。
ロケットにまったく興味のなかった主人公は、廃部寸前の「天ノ島ロケット倶楽部」ことビャッコに入部し、その存続を懸け、仲間を勧誘して大会で優勝すべくロケット開発に挑戦していく。

備忘録として、「ビャッコ」という愛称について。
「あまのしまろけっとくらぶ」のアナグラムで「しろとら」を抜き出し、略称として白虎と呼ぶようにしたらしい。
なかなかイカレたセンスです(褒め言葉)

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まず攻略したのは、ビャッコの電装担当・素直クールな無口っ子・黎明夏帆。
一番タイプな女の子から攻略するのが紳士のマナーですね!

CVは、あじ秋刀魚。
朽木冬子(殻ノ少女)のイメージがものすごく強い声優さん。
あじ子さんのシュガーレスなトロけボイスは、無口・無感情な夏帆ちゃんが見せる薄い感情を鮮やかに彩ってくれる。
これはとてもいい演技でした。
(ちょっと喘ぎ声がウルサイ気がしなくもなかったけど!?)

夏帆のキャラクターは、素直で曲がったことが嫌いな、優等生な無口っ子。
ライバルのロケット部「ARC」で副部長を務めていた彼女がビャッコに入ってくれたおかげで、「部員5人」のハードルはクリアすることができた。
昨年のARCでの全国優勝の一役を担っていた彼女は、文字通りの頭脳派である。
また、謀略家で直情的な有佐とは対照的な、冷静で理知的な夏帆は、まさにビャッコの良心。
任せて安心、頼れる夏帆っちなのだ。

個別ルートに入ると、すぐに彼女の素直クールな魅力を全面に押し出したキャラ萌えルートの様相を呈してくる。
ラッキースケベなイベントでも、遠慮がちにしか嫌がらない(というか、恥ずかしがっただけ)し、おかげでいきなりおっぱい揉んじゃったしね!?

  「わ、悪かった。これからは遠慮なくパンチしてくれ」
「嫌われたくない」
  「そんな心配はいらねぇ。むしろ俺のほうが嫌われてもおかしくねぇからな」
「おかしい」
  「いや、でもよ」
「嫌いにならない」
  「じゃあ、もし『嫌われたくなかったら毎日胸触らせろよ』って俺が言ったら、どうすんだ?」
「……困る」
  「嫌いになるだろ?」
「ならない」


自分を「臆病」だと言い、失敗を恐れ、嫌われることを恐れていた彼女。
辛いことや悲しいことがあっても、「平気」だと言い、優しくほほえむ。
だから彼女は強くて頼りがいのある少女に見えていた。

彼女は目に病を抱えていた。
「ビャッコが宇宙までロケットを打ち上げるぐらい」の確率でしか成功しない手術を受ければ、治るかもしれない。
けれど、彼女は「いま夢を見るため」、手術はしないと決意していた。
失明一歩手前まで症状が進んでも、彼女は「平気」だと言い、仲間になるべく迷惑にならないように気を使い、身を引こうとする。

優しくてお人好しな彼女の性格を考えれば、彼女の選択も自然なことのように思われた。
けれど、同じ夢を見ていた主人公は、そのときようやく気づく。
本当に彼女は「平気」なのか――と。

弱音を吐いたり愚痴を言ったって、誰も自分の目を治すことなんてできないし、困らせるだけ。
ARCの部長ではないけれど、こんなの言うだけ無駄なこと。
そして、手術をしてもしなくても、きっといつかは見えなくなる。
それなのに弱音を吐くだなんて、自分で自分の弱さを認めてしまうのと同じ。
臆病な彼女は、だから現実を「平気」だと思わないと、生きていけなかったのだ。

「怖かった」
「生きてるのが怖くて仕方がなかった」
「乙矢君」
「わたし、平気じゃない」
「たすけて」


気丈だった夏帆が、弱音をさらけ出して吐露するシーンは震えました。
これはまさにギャップ萌え。
「守ってあげたい」から「二度と離さない」へとステップアップですね!?

その後の、主人公の「助け方」も、無難に納得がいくもの。
夏帆の恐怖の根源は、孤独。
暗闇の世界は一人ぼっちだったから、だから目で見てわかる繋がりを求めていた。
けれど、見えなくても孤独ではないことを知った彼女は、見えないことを受け入れる覚悟を持つ。
そして、見えないからこそ見えるものがあることに気がつく。
そうして成し遂げたものが、臆病だった彼女の勇気となるのだ。

夏帆っちの一番の萌えセリフに、バブみ溢れる「おいで」を支持する諸兄もいるかもしれない。
が、私は初エッチのドキドキなこのシーンを推したい。
これこそ、どうしようもない現実から助けを求める彼女の声であり、その状況から抜け出せない自分自身への罰を求める彼女の声なのだ。

  「俺の心臓も壊れそうだ」
「触っていい?」
  「いいぜ」
「乙矢君も触って」
  「夏帆のも壊れそうだな」
「壊して」


---

このシナリオの完成度で言えば、☆3.5コくらい。
言葉遊びからの夏帆の素直クールさを全面に出したイチャつき具合はすばらしい。
その素直さがHシーンにもそのまま生かされてるしね!
どんどん調教されていく夏帆っちにはドキドキが止まらない。

ストーリーを見れば、二人のジャイロが優勝するフラグは完全に立っていたから、競技の結果はほとんど予定調和。
(とは言え、見せ方にも一工夫があった点は評価したい)
けれど、手術そのものについてのフラグは特になかったし、これがなんの前振りもなく成功してしまうのは、私はご都合主義だと思う。

じゃあ失敗してたらよかったのか? と聞かれれば、もちろんそういうわけじゃない。
優勝という奇跡が起こせたのだから、手術の成功という奇跡だって起こせるはず――そう言われたら、いくら私だってうなずかざるをえない。
けれど、主人公が夏帆にもたらした救いは「見えないことを恐れない勇気」だったのだから、そのテーマを生かすのなら、「夏帆の手術が成功してハッピーエンド!」にしてしまうのは、軸がブレているようにも思える。
これは一体どうすれば……?

あと、個人的にはARC部長の吠え面がもっと見たかった感がある。
ARCに退部届を出すシーンとか、反射率99.997%をドヤるシーンとか、そういうの!

ところで、「軍事利用可能な技術を学生に学ばせない」とか作中では言っていたけれど、ジャイロの精度を測る電装部門の競技は明らかにミサイルの完成度を競っているのですが、これはいかに!?
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ゲーム [★★★★☆]
あの晴れわたる空より高く

Fate/Kaleid Liner プリズマ☆イリヤ 10話+OVA+まとめ

10話 Kaleidoscope

TV版最終回。イリヤと美遊の対バーサーカー戦。

「約束する。もう絶対友達を置いて逃げたりしない」
「うん、信じる。イリヤのこと。私の大事な友達のこと」


一人じゃ勝てない敵でも、二人の力を合わせたなら倒すことができる。
展開としてはこれ以上ないほどの王道。
だけど、OPを挿入歌にした「パラレル・インクルード!」なシーンは、王道すぎて逆に激アツ。
これが今回のお気に入りです!
(あの空と水面だけの世界って、なにか元ネタがあるんだっけ?)

エピローグも、プリヤらしい萌えコメな日常全開ですばらしい。
美遊とのチューから始まっちゃうからね、最高でしょ!

美遊のいう「友達」が重すぎる件については、2期以降でお話していきましょう。
たぶん「恋人」って書いて「ともだち」って読んでたりするんじゃないのかなーって!
むしろそうであれ

OVA 運動会 DE ダンス!

ダンスシーンに作画全振りな日常回。
YoutubeにFullバージョンのMADがあって、もはや神々しい。
今だったら3DCGで動画を作るのだろうけど、すべて手描きっていうのが、また味があってステキ。
お尻振るカットとか描いてて楽しくて仕方なかったんだろうなぁ……。
(途中、ちょっと等身が高すぎる気がしなくもないけど……)
(Bメロが手抜きなのもご愛嬌)

さて、イリヤのクラスメイトの中でのあなたのお気に入りは誰でしょうか!
私はナナキちゃんが好きです。
糸目のピンク髪ツインテの子ですね!
ぶりっ子なルックスなのに、冷静なツッコミ役ってあたりがたまりません!

というか、やっぱりブルマってエッチすぎますね!?
こんなのを制服としてJSに着せてたとか、狂ってたとしか思えない。
そりゃ盗難だって発生するってもんです(実体験)



まとめ

ひょんなことから魔法の力を与えられ、戦っていくうちに友達ができて、挫折したり諦めたくなることもあったけれど、最後は友情のチカラで勝利する。
単純な魔法少女モノとして見たら、スタンダードな出来。

萌え路線のコメディが楽しいのは、その平凡なシナリオに華を添える。
というか、1話からお風呂回だし、変身シーンにはパンチラあるし、友達とはチューしちゃうし、萌えアニメとしては完璧。
小さな女の子が好きな大きなお友達には、もうこれだけで十分かもしれない。
(というか、このノリは18禁ギャルゲーに通ずるものがあるような!)

けれど、この「プリズマ☆イリヤ」の魅力の本質は、「Fate/stay nightのifである」という点にある。
本来のstay night世界でのイリヤスフィールは、だいたいのルートにおいて救われない死を遂げる。
(アニメにもなったUBWルートでは、ギルガメッシュに生きたまま心臓を引きずり出されていた……)

「誰かがほんの少し優しければ、あの子たちは学校へ通い、友達を作って幸せに暮らしただろう。でもそうならなかったんだよ、ロック。だから、この話はここでお終いなんだよ」

(アニメ「BLACK LAGOON」15話より)


誰かがほんの少し優しかったから、彼女は学校に通い、友達を作って幸せに暮らすことができた。
この作品の本当の魅力は、そんなイリヤの平和な日常シーンにあるのだ。

評価は★4・傑作。
Fate/stay night本編を観てからどうぞ!
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[視聴中] アニメ
プリズマ☆イリヤ

眠れぬ羊と孤独な狼 -A Tale of Love, and Cutthroat- まとめ

シナリオ

あるいは、愛と殺人の物語。


他人からは決して理解されない運命で結び付けられた二人の、愛の物語。
前作「Maggot baits」はクルーエルノワールADVだったけれど、今回のジャンルはロマンノワールADV。
前回よりエグみは減った分、ダークなラブラブ度はアップしました!
ジャンル「ノワール」について興味がある方は、こちらを参照ください。

1ルート4~5時間×3ルートと、シナリオ自体はかなり短め。
けれど、サスペンスアクション物としての読み応えは十分。

人を殺さないと生きていけない呪いそのものをどうにかしなきゃという視点で物語を見ると、どのルートでも中途半端に終わってしまうようにも思える。
が、主人公とヒロインの壮大なラブストーリーという視点で見れば、これで十分かな。

---

さて、「フラテルニテ」において答えの見つけられなかった問いに、このゲームは一つの回答を示してくれた。
あのゲームで提示された問いの一つは、これだ。

問:レイプされた心の傷から目を背け、現実逃避を続ける少女を救う方法とは

回答例:

「あたしね……おじさんに無理矢理やられちゃったとき、このまま死んじゃいたいって思ってたんだ」
「もうこの先、誰かから大切にしてもらう値打ちなんか何もなくなっちゃったなって……何よりあたし自身も、そんなあたしでいることがもう嫌だって」
「でも……そのおじさんを逆に殺した瞬間、あたしは自分が今までより強くて素晴らしいものになった感じがしたんだ」
「誰でも殺せる力を持ってる、強い生き物に生まれ変わったの……それで、もう一度自分を愛せるようになったんだ」


あざみは、自分が受けた傷よりさらに大きく傷をつける力があることを自覚することで、自分で自分を救っていた。
これは「力を自覚する」という点が重要であり、たとえレイプ犯が司法に裁かれたところで意味がない。
なにがなんでも自分自身の力で私刑にかける必要がある。
そうして自らの手で復讐を成し遂げることで初めて、少女の破壊された自尊心は修復されるのだ。

この回答は、これらのゲームをプレイしていない人たちには、とても非現実的で非常識な話に聞こえるかもしれない。
けれど、プレイした諸兄姉なら納得してくれるはず。
人の命は地球より重い――などと言ったりもするが、誰かを救うには人間一人の命では足りないことだってあるのだ。

テキスト

比較的シンプルで読みやすい。
同じ内容を表現を変えて繰り返すクセがあるのは、ややシツコい気がしなくもない。
けれど、プレイの間隔が空いてしまったときには親切かも。

ライターさんはlightの「シルヴァリオ・ヴァンデッタ」を書いた人らしい。
なるほど、機会があったらやってみようかなぁと思いました!

グラフィック・キャラクター

クオリティはいつもどおりのCLOCKUPです(褒め言葉)
新宿・歌舞伎町が舞台ということで、背景は実写をイラスト調にデフォルメしたもの。
少し新宿で遊んだことがある人なら、どこがどこだかすぐわかる。

そしてヒロイン・あざみは、本当に「普通」なデザインをされている。
奇抜な髪色もしてないし、髪型も普通、おっぱいも並だし、属性らしい属性がついていない。

「普通に生きるってどういうことなの? あたし、自分で全然普通に生きてると思うんだけど……」
「仲良しの女の子と遊んで、好きな男の人とエッチして、新発売のお菓子食べたり……凄く普通じゃない?」


彼女は私たちの周りにどこにでもいる、普通の女の子なのだ。
たった一つ、「狼」であることを除いて。
これがロマンノワールの魅力なのですねえ!

ちなみに、娘属性に惹かれる私のお気に入りは美玲ちゃんです。
もっと仲良くしたかったなー!

Hシーン

全29シーン。
半分以上は和姦。今回はアヘ顔とスカトロも(基本)ない。
ムリヤリとかニガテな人もあんしん!

そして、半分はあざみちゃんとのシーン。
あざみちゃんファン歓喜!
美玲ちゃんファン轟沈!!

……まぁ死姦のシーンを見たのはこのゲームが初めてなんですけどもね?
あれは誰得だったんだろうなぁ……。
まぁ女の子も最初はまだ死体ではなかったので、厳密には死姦じゃないのかもしれないけど、もはやそういう話ではない。

BGM・ムービー

最近のCLOCKUPはOPがカッコよすぎるんだよなぁ!?
Maggot baitsもすごかったけど、こっちもすばらしい。
世界観をあますことなく伝えてくれます!
パケ写にもなってる二人のキメ顔が最高ですねえ!

BGMはふつうでした。

システム

いつもどおりのCLOCKUP。
タイトル画面での一言はやっぱりカッコいい。
お気に入りはババアかな、「部屋の掃除が溜まってるよ、さっさとやっとくれ」。

総評

CLOCKUPのダークなやつ。
この会社、同じブランド名でアホな抜きゲーとハードなエロゲーを交互に出してくるあたりが謎。
たぶん阿久津亮っていう人が監督をするとガチなヤツになっちゃうっぽい?

とは言え「殺人」がテーマになっているせいでしょうがなくバイオレンスでスプラッターな展開になってしまっているだけであって、別に主人公や主要人物にそういう性癖があるからエログロシーンが出てくるわけではない。
そのあたりが、今までのゲームと少し違うところ。
これはかなり一般向けになったのではないでしょうか?

私の評価は、★3・良作です。
批評空間ベースでは、78点をつけます。
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ゲーム [★★★☆☆]
眠れぬ羊と孤独な狼

眠れぬ羊と孤独な狼 -A Tale of Love, and Cutthroat- 「眠れぬ羊と孤独な狼」ルート

2つのルートをクリアすると開放されるのが、グランドシナリオに当たるこのルート。
運命の分かれ道で、運命は受け入れなかったもののブルーフィルムを見せられた場合のお話の模様。

プロローグからなかなかゾクゾクさせてくる立ち上がりを見せる、アクション色の強いストーリー。
オーラスは「まぁこうなるな」状態ではあるけれど、そこに至るまでのプロセスがちょっと予想外。
っていうか、みんな無駄にあっさり死にすぎなんだよなぁ……。
しかも、ストーリーを動かすだとか誰かを守るためだとかではない、ただ単純に死ぬだけっていう。
このドライさこそがリアルなのかもしれないけど。

普通の物語の場合、主要人物が死ぬときはなんらかの役目やドラマを持ってシーンを演出する。
けれど、現実ではなんの意味もない無駄な死だって存在するし、少なくとも主人公やあざみにとっての死とはそういうものだった。
だからこそ主人公は極端に死を恐れていたわけで、あざみは躊躇なく殺すことができたのだ。

そのオーラス、エンディングは私たちが選ぶことができるのだけれど、あなたはどれが好みだったでしょうか。
私のお気に入りは、相打ちエンドかなぁ。
二人とも互いに互いが唯一の理解者だったのだから、そのどちらが欠けてもいけないような気がしてしまう。
ならばいっそ――と思ってしまうのは、私がネガティブすぎでしょうか……。
主人公が身を挺して救おうとしたあざみのエピローグがほしかったような気は、ちょっとします!

---

さて、このシナリオで私の一番のお気に入りは、ファザコン美玲ちゃんのエピソード。

幼い頃から母によって父から遠ざけられていた彼女は、父親の愛情に飢えていた。
だからこそ、彼女は父をかつてのような男稼業の舞台に立たせたいと願っていた。
それが成功したなら、彼女は父を見捨てた母を超え、父からの愛情を思うがままに受けられるはずだったのだ。
それが、大人びた彼女の、子供みたいな夢物語。

しかし、夢は夢のように、歌舞伎町の最後の物語と共にあっけなく消えて終わる。
彼女が知る初めての「圧倒的な現実」のもたらす痛みに、幼い心は耐えきれず――だから、代わりの傷を要求するのだ。

「この街にもおまえにも、夢見ていたようなことは何も起こらない。もうそのことはわかったのか?」
 美玲は少し考えるようにして、やがて苦笑しつつうなずいた。
「まだ引きずってるし、正直何日かは落ち込むんじゃないかな。でも、そのうち忘れると思うわ」


彼女の人生には「いつか」は訪れないし、願った夢も叶わない。
けれど、現実を知り、挫折を知ったからこそ、彼女は新しい一歩を踏み出そうとする。
(そして、挫折しなければ彼女が破滅することを、私たちは知っている)
こうして絶望と仲良くなり、少女は大人になっていくのだ。

「さよなら――歌舞伎町」

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ゲーム [★★★☆☆]
眠れぬ羊と孤独な狼

Fate/Kaleid Liner プリズマ☆イリヤ 7~9話

7話 勝利と逃走

イリヤの美遊レイプ未遂事件と、再び魔力を暴走させるイリヤ/対アサシン戦。

前半は、対セイバー戦後、大事を取って休んでいたイリヤと美遊のイチャイチャ日常シーン。
まぁ美遊のリアル女子小学生メイドがパーフェクトなせいで、同級生のイリヤが「ついムラムラと」してしまうのも、自然の摂理というもの。
関係ない話ですが、イリヤって週7でオナニーしてそうですよね?

ということで、今回のお気に入りはもちろん、理性をブン投げて美遊を襲うイリヤと、照れ隠し程度にしか抵抗できない美遊。
大抵の薄い本ではイリヤが受けなので、逆に新鮮!?

がらりと雰囲気の変わる後半は、対アサシン戦。
ささいなミスから窮地に陥り、死を強く意識してしまったイリヤの取った行動は。

今度は、私がなにをしたか、ちゃんと憶えていた。
思い出した。ここがどんなに恐い場所なのかを。
私がどんな世界に足を踏み入れたのかも。


8話 普通の女の子に戻ります

死の恐怖から、自分の生きるべき日常へと逃げるため、魔力を暴走させてしまったイリヤ。
無我夢中で放った力は、仲間もろとも殺してしまうほどの威力だった。
イリヤは魔術の力、そして自分が足を踏み入れた世界の恐ろしさを自覚させられたしまう。

「その……最初は正直、興味本位っていうか、面白半分だったの。でも、魔法少女なんて言っても、実際にやってることは命がけの戦いで、私はもう二回も本当に死にそうになっていて……。
 私には戦うだけの理由も、覚悟もなくて……だから、もう戦うのは嫌です……。これ以上、カード回収のお手伝いはできません……」


イリヤが本来生きるべき、平和な日常回。
今回のお気に入りは、もう成長の望みがない歳で胸が真っ平らなことに悩んでいるセラ。
アインツベルンのホムンクルスだったはずのリズとセラが普通に毎日を過ごしてるあたり、このアニメの平和さを象徴してて、私はすごく好きです!

「なんだか、これぞ日常! って感じですねえ」


――のはずなのだけれど、今までとは決定的になにかが違うことを意識せざるを得ない。
せっかく仲良くなれたはずの美遊とも、深い溝ができてしまった。
それでも、自分がいることで、さらに美遊を危険にさらしてしまうかもしれない……。
そう思ったら、イリヤはもう一歩も前へは進めなくなってしまうのだった。

「凛さんのところに戻らなくていいの?」
「はい。私のマスターはイリヤさんですからー。
 今や私とイリヤさんは一心同体、一蓮托生! 戦いがなくなっても一緒にいますよー」
「それはそれで、すごくメーワクなような……」
「あらあら、そんなこと言ってもいいんですかぁ?
 もしかしたら、魔法少女の力が必要になるときが来るかもしれませんのにー」
「……それはきっと、ないんじゃないかな」


9話 ここで終わらせる

普通の女の子に戻ったイリヤと、プリズマ☆ミユの対バーサーカー戦。
残り一枚のカードを回収するため、美遊は一人で戦いに挑む。
その相手は圧倒的なパワーと防御力、そして蘇生能力までをも持つバーサーカー。
しかし、美遊は退くことを提案した凛とルヴィアを現実世界へと戻し、一人で戦いつづける選択をする。

「美遊様、なにを……!」
「撤退はしない。すべての力をもって、今日、ここで、戦いを終わらせる!」


今回のお気に入りは、Fateシリーズ定番の例の呪文を唱えてセイバーを夢幻召喚する美遊。
詠唱シーンってアツく叫ぶかクールにキメるか、みたいなところがあるけど、美遊ちゃんの詠唱はクールにアツかったです!

「――告げる。
 汝の身は我に、汝の剣は我が手に。聖杯の寄る辺に従い、この意この理に従うならば、応えよ!」


セイバーとなった美遊は、バーサーカーと互角以上の戦いを見せる。
が、バーサーカーには蘇生するたびに耐性が付加され、戦局は厳しさを増していく。
勝機が見えない絶望的な状況に、しかし美遊は――

「この怪物、倒しようがありません……! お願いです美遊様、撤退してください! このままではいつか必ず――」
「――撤退は、しないッ!!」


控えめに言って、神回。
4話の感想に「普段クールな子が感情をあらわにするシーンが好き」と書いたけれど、今回の美遊ちゃんはちょっとアツすぎでした。
剥き出しになった感情がみんな、友達を大切に思う気持ちだったんだもの!

つまり、7話でのイリヤを冷たく拒絶したのも、イリヤをこれ以上戦わせないため。
戦うことで傷つき、壊れていくイリヤを思いやってのことだったんですね!
もー美遊ちゃんってば、いくらしゃべることがニガテっていったって、限度があるでしょう!
イリヤも私も完全に勘違いしてましたからね!?

「……ルビー!」
「はいはーい」
「――おねがい!」
「ですよねー!」

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プリズマ☆イリヤ