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あけいろ怪奇譚 佳奈ルート

あけいろ、二人のメインヒロインのうちの一人、雛森佳奈を攻略。
佳奈ルートに入るのは、そんなにむつかしくない。ポイントは「花子さん」と「幽霊にビビる」かな。

しかし、この佳奈ルートは特に、前作をプレイしていないとなかなかしんどいところがある。
ななリンをやってればね、加賀見家の女の子たちの描写はアフターストーリーになるんだろうけど、やってないとただ他人がイチャイチャしてるのを見るだけになるからね。
ストーリーや設定上の理解に足りない、ということはないので、そこは大丈夫なんだけど。

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ベルベットルートでも思っていたけれど、このゲームのシナリオは好感度が上がっていく女の子の描写がリアルだ。
まぁ「あの子を落としてやる!」なんて気合い入った肉食系主人公は滅多にいないけれど、主人公にはもともと付き合いたい願望があるのが普通だよね。
しかし、そうと意図せずに取った行動が実は好感度上昇に寄与していて、結果ヒロインも主人公を好きになって結ばれる――と、こういうのが普通のギャルゲー。(だよね? たぶん)

なのに、このゲームでは、主人公のヒロインに対する好感度上昇までがカバーされている。
恋心とも言えないようなときめきが、実を結んで花を開くところまでがきっちり描かれているのだ。
恋愛モノのアニメとかなら結構あるけどね、ギャルゲーでこれは珍しいよね。
そして、アニメだとエッチしないからね。佳奈ちゃんってばエロの女神だったしね。だからギャルゲーっていいんだよね!

とにかく、私が何が言いたいかと言うと、図書室で幽霊の襲撃を受けるシーンがすばらしすぎる! ということです。
まぁそういう恋愛描写がリアルすぎるせいで、付き合ったあとのイチャイチャ具合に、なぜか心が痛いんですけどね。
あのピロートークの雰囲気とか、たぶんリア充あるあるだったりするんですよね。

という感じに私の頭をちょっとオカシくしちゃうくらい、佳奈ちゃんの魅力はあまりにリアルすぎでした。ふぅ……。

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佳奈ルートでは、旧校舎の幽霊の噂に、原田望から切り込んでいく。
人は罪深い生き物だからね、七つの大罪にも数えられている妬みとか嫉みとかいうものと無縁ではいられない。
花子さんが大活躍したところで心躍っちゃったりするのも、きっと似たようなものなんだろうね。
(おまえが死ね。殺すぞ)

だから、原田望が言ってることもよくわかる。
自分が酸っぱいブドウだって思おうとしてるものを、ガラスの向こうでおいしそうに食べてる人がいたなら、そりゃもう平常心なんかじゃいられないですよ。
だから、佳奈ちゃんのやり方で、原田望が成仏しようと思ってくれるかどうか、私には結構疑問です。

「……どっちかというと、私、自分は不幸だと思ってて。つい最近まで、体質のこと秘密にしてたし、心許せる人、いなかったし」
「でも……先輩に言われてハッとした。あぁ、私今幸せなんだって」
「だから先輩……私が嫌いだったんだろうね。幸せに、無自覚だったから」


だから、原田望がどう思うか――ではない。
自分の信じる「人の正しい姿」を実践することこそが、心のうちすべてをさらけ出してくれた原田望に対する、佳奈ちゃんの誠実さなんだろう。
それがチンコおしゃぶりトークになっちゃうのは……うん、それも佳奈ちゃんの魅力……でいいんだよね?(小声)

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人は死んでも誰かの記憶の中で生き続ける――
いろんな人が言ってるし(たぶん私もどこかの記事で書いたし)、別段目新しい考え方ではないはず。
けれど、その「概念」にきちんとした「実体」を持たせたこのシナリオは、なかなか秀逸。
装甲悪鬼村正・魔王編(光ルート)を終えた時に抱いた感心と、ちょっと似ている気がします。
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ゲーム [★★★★☆]
あけいろ怪奇譚

甲鉄城のカバネリ 1、2話

第一話 脅える屍

舞台は、江戸時代末期くらいのパラレルワールド。
屍と呼ばれるゾンビから逃げるように、人々は「駅」と呼ばれる街に閉じこもっていた。
その街々を繋ぐのが鉄道であり、その列車の一つが、タイトルにもなっている「甲鉄城」なワケだね。
主人公は、「顕金(あらがね)駅」で蒸気機関の整備工を務めつつ、屍に対抗できる新しい武器を開発している。

舞台設定とか、駅を出入りするときのリスクマネジメントとか、いろいろツッコみたいところはある。
それでも、作画の素晴らしさは特筆に値する。
鉄道が走ってるとこの3Dの使いかたとかね、技術の進歩を感じるよね。

入構しようとしてきた扶桑城が屍に乗っ取られていたせいで、顕金駅はえらいことになってしまう。
無名ちゃんの家来も噛まれちゃうし、主人公も土壇場で新兵器を開発できるものの、こちらも噛まれてしまう。
まさか二話から別の主人公になるのか? とか思ったけど、なんかよくわからないけど、生駒君はなんとかできていたみたいでした。
というか、無名ちゃんカワイイのにカッコイイとかずるくない? 仕込み下駄とかすごい

第二話 明けぬ夜

生駒君はなんとかできていなかったみたいでした。
(ウィルス説が正しいとするなら)脳にウィルスが行ってなかっただけで、身体は浸食されちゃってた感じの。
冒頭の、無名ちゃんのバトルシーンがマジで見ごたえがあるんですが、あまりにカッコよすぎて「コイツ人間かよ?」とか思っていたら、本当に人間じゃなかったね!

「私たちはカバネリ。人と屍の狭間にある者」


主人公の喜怒哀楽っぷりがリアル。
人の役に立ちたいがためだけに新兵器を開発していたわけでもなく、人々が助けるがためだけにレバーを引くわけでもなく。
怒りと、悔しさと、自己顕示欲と、それらがないまぜになった上でのアレだからね。妙に共感できちゃいます
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アニメ [★★☆☆☆]
甲鉄城のカバネリ

あけいろ怪奇譚 ベルベットルート・その2(ハッピーエンド)

あけいろ、試行錯誤の結果、ベルベットのトゥルーを回収することに成功。
ポイントは、「花子さん」と「中出しエッチ」ね!

シナリオは、加賀見の鬼と自らの境遇を比べはじめたあたりから、ある程度予想通りの展開を見せる。
それでも、覚醒したベルベットのカッコよさは予想以上だったし、そして「花子さん」の使い方はまったくの予想外。
これで花子さんともっと仲良くしてたらマジでヤバかったよ! あぶなかった

クーデレ(予定)のベルベット嬢でしたが、個別シナリオに入ってからのデレ具合は予定を大幅に逸脱していましたね。どうしたの?
メイド服でのご奉仕フェラのシーンとか、まぁえらいことでした。
賢者タイムが訪れたときの、「金輪際、メイド服は着ない」とかね。
いいの? そんなこと言うなら私が着るよ?(錯乱)

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バッドエンドの記事で取り上げた、ベルベットにヤリ捨てられて心がヘシ折れた初エッチでしたが、どうやらアレはベルベットの演技だったらしい。
身体だけで繋がっても、心は繋げられなかった。失敗した――
主人公も私もそう思っていたのだけれど、(ちゃんと中出ししてれば)本当は成功していたのだね。

というか冷静に考えて、観覧車の一枚絵シーンからもわかるように、エッチする以前からベルベットは主人公に惹かれていたんだもんね。
なぜベルベットが主人公を好きになるようになったのか、明確な理由が語られることはない。
たぶん、褒められ慣れてない彼女を「魅力的」「かわいい」とか言ったり、あとは加賀見家からの帰りとかにブルー入っちゃってる彼女を慰めることで、自然に好きになっていったんじゃないかな?

個人的には、初エッチの無感動なベルベットがマジなやつで、そこから「生きる意味」を見つけていく過程が見たかったような気はあったんだけどね。

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さて、そのベルベットの自殺願望について。
主人公はベルベットの自殺願望について「死ねないから、死にたいんじゃないか」と言っていたが、そうではない。
(だって、実際に死ぬ方法はあるわけだしね)
というか、これは不死身の吸血鬼に限った話ではない。私たち人間――過去に自殺した人も、これから自殺する人も、みんな同じだ。
生きたいけど、生きられなかったから、死ぬのだ。

では、なぜ生きられないのか?
理由は当然人それぞれ違う。病気かもしれないし、借金かもしれないし、失恋かもしれない。
ベルベットの場合は、こうだ。

「私は彼女たちよりも……ずっと長く生きている。それなのに……」
「なにもできない。社も守れない」
「私は……なんのために生きているの?」


人はいつか死ぬ。意味があろうがなかろうが、それは否応なしに訪れる。
しかし、ベルベットにとっては違う。積極的に選ばなければ、訪れないものなのだ。
だからこそ、その選択に意味を持たせたい。でなければ、今まで生きてきた百年の意味も、生まれてきた意味もなくなってしまう。
それはたぶん、飲んでいるそばから水を足されて、どんどん薄くなっていってしまうカルピスのようなもの。

「私は、ただ無為に死にたかったわけじゃない。意味のある死を、求めていたの。死ぬ理由が、欲しかった」


彼女は、ただ無為に生きていたいわけじゃない。意味のある生を、求めていた。生きる理由が、欲しかったのだ。

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ロリババア大好きな私は「寿命のない存在」というものにとても惹かれてしまうのだけれど、実際のところ、不老不死な人たちは不老不死であることをどう感じているんでしょう?
聞いてみたいのに、そういう人になかなか会う機会がない。困ったものです。
これはひょっとして、いわゆる「コウモリであるとはどのようなことか」なのかな?

しかし、ベルベットは理由を与えられて、ようやく自分の人生を生きることを決める。
「だれかのため」「なにかのため」……理由に依存しなければ生きられない。彼女はそんな弱い存在なのかもしれない。
それでも、それは彼女が自分の人生で、初めて求めて、初めてその手につかんだ宝物だった。

「加賀見の鬼とは、違う。私は……、あなただけの、ヴァンパイア」
「欲しいのは……あなたのぬくもり」
「あなたがいてくれれば……他に望むものはない」
  「死ぬまで一緒だ」
「ええ。ずっとあなたに、ついていく」


幸せそうな彼女を見て、私は思う。
人は、いま生きているから、いつか死ぬのではない。
いつか死ぬから、いまを生きるのだ――と。
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ゲーム [★★★★☆]
あけいろ怪奇譚

あけいろ怪奇譚 るり・るかルート

あけいろ、2ルート目は双子の地主神様・るりとるかを攻略。
というか、ベルベットのトゥルーエンドを探していたら、こうなっていました。
るりるかみたいな子が好きすぎてヤバイ。もうたぶん病気なんですね、私。

るりとるかの声優は、結衣菜。初体験。
まぁこの棒読みがかわいいるりるかちゃんに、声優のクオリティは……関係あるんですかね?
でもるりるかちゃんは棒読みかわいい!

そんな可愛らしい神様なるりるかちゃんルートは、「社はお社」「霊の寄る辺」との神様のお言葉通り、いろんな霊に取りつかれまくって霊障を起こすと、朱子解呪という本編から脱落する形で入ることができる。
たぶん、トイレの花子さんと大鏡の付喪神に憑かれた状態で、自殺した三年生3人と会うとこのルートなんじゃないかな。

サブヒロイン扱いで、1H4CGなるりるかちゃんだけど、シナリオは思った以上にきちんとしている。

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地主神なるりるかちゃんは、ずっと町を見守り続けてきた。
小さな祠に祀られ、ほとんど忘れ去られようとも、ずっと。

元は人間で、いもしない土地神への生贄として捧げられたことで、本当の土地神となった彼女たち。
そんな二人のことを知り、主人公は「人としての幸せ」を知ってほしいと思う。
しかし、それは神への生贄にされた、彼女たちの人としての人生を否定するもの。
だから、人の願いを叶える神様の、願いを叶える神様――というポジションで、二人に幸せを感じてもらおうとするのだった。

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エッチな気持ちが邪なものを遠ざける――
これについて目の前のハコで調べてみようと思ったのですが、大体エロいサイトがヒットするばっかりで、3秒で諦めました。
諦めて、エロいサイトを見始めてしまいました。よくないよね、こういうの

しかし、シナリオ上で語られるそれはなんとなく説得力あるっぽいし、そしてなによりるりるかちゃんがかわいい。(5回目)
どっちが最初に主人公とエッチするかでケンカする神様たちは、たまにはハーレムエンドもいいじゃん! とか思わせるレベルでした。
(あれ、これって一応ハーレムエンドってことでいいんだよね? るりちゃんとるかちゃんの?)

惜しむらくは、Hシーンの喘ぎ声が、二人バラバラに収録されてたこと。
もちろん、セリフは別々でいい。だけど、同時に再生していただきたかった。きっと耳がとろとろになれたと思うのに!

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エロゲー的に考えると、るりるかちゃんはエッチに目覚めちゃって、夜な夜な主人公におねだりしてきたりするんです。
けど、なぜかそうはならなかった。
それは、るりるかちゃんを「神様」として生かし続けるには、誰かが彼女たちを憶えていて、そして敬わなければならないから。
その役目に、主人公は自分の子々孫々を使うことにしたのだ。
だから、るりるかちゃんとラブラブケッコン(仮)エンドにはできなかったんですね。
主人公の自制心、すごいな!

「ろりこん?」「ちがったの?」

さて、るりちゃんとるかちゃん、あなたはどっちが好きですか?
ちなみに、私はるりちゃん派です!
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ゲーム [★★★★☆]
あけいろ怪奇譚

あけいろ怪奇譚 ベルベットルート・その1(バッドエンド)

2016年3月発売枠は、シルキーズプラスより「あけいろ怪奇譚」をチョイス。
前作の「なないろリンカーネーション」がかなり面白かったとか?
シルキーズ作品は初めてなんですが、あけいろ一周目を終えて、なないろもプレイすることを決めました。
一応「まいてつ」もやろうとは思ってるんですが、いろいろ溜まってるのでとりあえず保留です。

あけいろ怪奇譚は、正統派・学園の七不思議を解決するADV。
高校生主人公が9割な、ジュブナイルを地で行くギャルゲーにおいて、「学校の七不思議」はとても相性がいい題材。

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主人公は、七不思議のひとつ「旧校舎の幽霊」に呪われ、殺されかける。
デッドエンドを回避するには、どうやら他の七不思議も解かないといけないらしい――
ということで、物語は進んでいく。

まずルートに入ったのは、クーデレ(予定)なベルベット嬢。
CVは、風音。
いろんなところでお世話になっている声優さんだけど、時々こういう無表情キャラをやったりする。意外とよく似合う。

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さて、ベルベットのルートは、死にたがりの吸血鬼のお話。
というか、現状まだハッピーエンドを迎えられていないのですが、途中がショックすぎて(あとちょっと忙しくて)一週間くらいゲームができませんでした。
初エッチのアレ。心が折れたよ……。

たしかに、緊張しすぎて入れる前に出ちゃうとか、気持ちはわかる。
そこで女の子に「……もう終わり?」とか言われたら、立ち直れないかもしれない。
それでも、心が繋がっていたなら、きっと取返しはつく。
(提督、慌てないで。大丈夫です)

しかし、心を繋げるために、身体で繋がろうとしていたなら?
そして、身体は一つになれたとして――それでも心に手が届かなかったなら?

あの子とエッチしたい。この子とラブラブしたい――
そんな即物的な欲求を抱いて、私たちはゲームをやったりアニメを見たり同人誌を読んだりする。
しかし、もしその願望が現実に叶ったとき、それで本当に満足できる?

ココロとカラダ。ここでもテーマになったね。
私たちはいったいどうすれば満たされるのだろう。

行為の最中、ずっと我慢していたことがある。
キスをしたかった。
ベルベットに、口づけをしたかった。
抱きしめたかったし、頭を撫でたりしてみたかったし、終わったあとも一緒のベッドでイチャイチャしたかった。
できなかった。
できていたら……もっと違った結果になっていたんだろうか。
わからない。
ただ、ひとつ。確信めいた予感。
……。
失敗した。
俺はたぶん、ベルベットの意識を変えられなかった。
俺は、ベルベットの生きる理由に……なれなかった。


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バッドエンドでは、朱子と心中するようにして、ベルベットは願いを叶える。

意味のある死がほしい――ベルベットはそう言っていた。
それは、意味のある生を望むのと、まったく同じことだ。
究極の献身であり、ちょっぴりのワガママ。

不死身の女の子に「生きろ」だなんて、私なら言えない。
もちろん、いなくなってほしくなんてない。でも、それもワガママでしかないのだ。

「もし私がただの人間だったら……。なんのしがらみもなく……あなたと恋人に、なれたのかしら」

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ゲーム [★★★★☆]
あけいろ怪奇譚

Maggot baits まとめ

シナリオ

誰かを助けられるヒーローになりたいと思っていた。人生のすべてをかけてきたはずだった。
なのに、誰の命も救えなかった――
その事実は、重く重く主人公の心を蝕み、少女の今際の台詞すら、彼を苛むようになっていた。

生きているとつらいことはあるし、苦しいこともある。
でも、私たちは軽々に「助けて」なんて言わない。なぜなら、あなたも知っているからだ。
(甘えるな)(みんな一緒だ)(みんな頑張ってるんだ)(泣き言を言うなら、お前なんか……)

消え去りそうな精神の中で、もう誰も自分を助けにきてはくれないのだと悟った。
自分が信じてきた、善意や愛情で支えられる人間の世界。それが嘘っぱちだったのだと、誰かから思い知らされたような気がした。
これが世界だ。この身勝手で際限のない欲望と、弱者を躊躇なく踏み躙ってやまない悪意こそが。

これが死なのだと思った。何もかも消えていく悲しさだけがそこにあった。
だからこそ、瞳子は最後まで意識の中で手を伸ばし続けた。そして静寂の中で叫び続けた。
助けて――誰か助けて、と。


それでは「WORLD END ECONOMiCA ep.2」より、主人公・ハルとシスター・理沙の会話。

「世の中は理不尽だ。正義を追いかける奴があっさり罠に嵌められ、詐欺を働く奴らだけがのさばっている。それじゃあ、神ってのはどこにいるんだ?」
「聖書に書いてあるわよ。神は常にいまし、昔にいまし、後に来られる方」
「そんな……子供だましではなく」
「本当のことよ。神は常に私たちとともにいらっしゃる。でも、確かにハルの言いたいこともわかる。実際、重い荷物を運ぶ時にひょいと手を貸してくれたりはしないものね。
 だからね、ハル。あなたが困っている誰かの元に駆けつければ、その誰かはあなたの側に神を見るでしょうね。それこそ……あなたには見えなくても。
 これが、神は常にあなたの側に、という言葉の、あまり語られないもうひとつの、でもとても大事な意味」


キャロルに――瞳子にとって、彰護こそが神だった。
決して訪れることがなかったはずの救いの手を差し伸べてくれたのだから。
彰護は瞳子の命は救えなかった。けれど、確かに彼女の魂は救われていたのだ。
たったそれだけ、たったひとひら伝えたかった言葉のために、二人はどれほど遠回りをしたことだろう。

「この世にある、綺麗なこと、美しいこと……」
「それを嘘にしてしまうのは、いつだって私たちの方だから」


この腐敗したヘドロの底みたいな世界のなかで、真実の輝きはあまりにもか細く、儚い。

テキスト

三人称で書かれているこの文章は、いまいちみずみずしさに欠ける。
感情表現が乏しい、とでもいうのだろうか?
まぁ主人公がほとんど心を動かさない人間だから、仕方のない面もあるような気もするけど。

それでも、バトルシーンでの「ただ出来事を描写する」テキストはちょっと物足りない。
唯一燃えたバトルが、グランドルートでのグロリアvsサンディ。
あのシーンは、グロリアの「妖蛆への恐怖」という感情も、それを乗り越えようとするサンディのストイックさも、生き生きと描かれていたね。お気に入りです。

グラフィック・Hシーン

えっちなのたくさん。9割9分凌辱かリョナかグロ。
あ、ただの触手プレイかぁ……とか安心してると、触手が女の子のお腹を突き破って出てきたりするから、マジで気が抜けない。

グロゲーと呼ばれる作品は数多くあるけれど、いくらテキスト上でグロいことをしていても、グラフィックが追いついていないことが多い。
その点で遠慮会釈ないグロCGを備えているのは、例えば「ゴア・スクリーミング・ショウ」とかか。
あれも内臓はっちゃけ解体エンドが多かったけど、それでも内臓にはモザイク入ってたからねぇ。
臓物ブチ撒けて死んでる女の子の一枚絵を、モザイク無しで実装しちゃうこのゲームはやっぱりスゴい。

まぁ媚薬プレイがほとんどなのは、ちょっとどうかなーっと思った。
たまには普通に凌辱してほしかったよ?
媚薬って、女の子を快楽堕ちさせるときの男の(あるいはシナリオライターの)甘え、みたいなところがあるからね。

声優

毎度のことながら、熱演すぎる。
そして、CV:御苑生メイの無名の魔女ちゃんがかわいすぎて、御苑生メイまで好きになりました。
しかし、メイちゃんのスタッフコメントの闇が深すぎる。どうしたの

音楽

BGMはふつう。
OPがムービー含めてとってもクール。世界観を余すことなく伝えてくれます。
……あれ、ムービーは90秒縛りじゃなかったの? いいけどね、別に!

システム

贅沢。いろんなところをカスタマイズできる。

しかし、私が評価したいのは、ゲーム起動時の演出。
大抵のゲームは、「ブランドロゴ(大体ボイスあり)」→「注意事項(たまにボイスあり)」→「タイトル画面(ゲームタイトルのボイスあり)」というプロセスで起動するよね。
なのに、このゲームは「ブランドロゴ(無音)」→「注意事項(無音)」→「タイトル画面(キャラがカッコいいセリフを言う)」というプロセスで起動するのだ。カッコいい!!

総評

ヒロインが生身の人間じゃ、ハードなプレイにも限界があるよね? ←わかる
じゃあ死んでも生き返る女の子をヒロインにして、好きなだけ殺しちゃおう! ←???

原画師であり企画原案にクレジットされている「はましま薫夫」は、女性であるらしい。
私も人のことを言えた義理ではないけれど、なにをどうこじらせたら、こういうゲームを作ろうと思っちゃうのだろうか?
ゲームの内容もそうだけど、制作陣のほうが闇が深い気がするのだ。

この作品のジャンルは「クルーエルノワールADV」である。
ノワールはフランス語で黒色のことだけれど、映画にも「フィルム・ノワール」というジャンルがある。
これら、ハリウッドで昔作られた退廃的な犯罪映画について少し触れる。

フィルム・ノワールとは、息もできないような閉塞的な世界におぼれた主人公たちが、堕落し破滅していく様子を描いた作品群だ。
彼らは最初から人格破綻者だったわけではない。警官や弁護士といった「普通の人間」が、なにかをきっかけに壊れていくのだ。
これらの映画は「誰だってきっかけさえあれば、"普通"という仮面など剥がれてしまうものだ」と私たちに語り掛けてくる。
きっかけは、例えば関東邪法街という狂った都市で、べっとりと死が裏側に張り付いた快楽を与えてくれる女の子に出会ったときかもしれない。
(少なくとも、こういうゲームをプレイしてしまう)私たちは、ぱっと世界が反転すれば、女の子のお腹をナイフでぐちゃぐちゃにしながらエッチしちゃったりするのだ。
(そして、たぶんほんの些細なきっかけによって、CLOCKUPというメーカーのクリエイターたちが、こんなエグいゲームを作ろう! と思い立ってしまったりするのだ)

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26人の魔女たちが悲惨な目に遭うのは、彼女たちが悪いわけでも、男たちが悪いわけでも、妖蛆といったバケモノたちが悪いわけでもない。
ならやっぱり、無名の魔女ちゃんが言うように、世界が悪いのか?

「神なんかに関係なく、人間ってのは元々そういう生きものなんだ」
「この世界がろくでもないんじゃねえ。ろくでもないのは、俺たちの方だってことだよ」


私たち誰しもが臓物に隠している腐った膿を絞り出したのがフィルム・ノワールであり、今作「Maggot baits」なのだ。
私の評価は★4つ、佳作評価です。

Hシーンの方向性は「euphoria」の流れを引き継ぐが、シナリオの雰囲気は「ゴア・スクリーミング・ショウ」とよく似ている気がします。
未プレイなら是非。
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ゲーム [★★★★☆]
Maggot baits

Maggot baits グランドエンド

トゥルーっぽいエンディングを迎えてシナリオ進行度が100%になったので、ゲームクリア。
記事のタイトルはグランドエンドにしたけれど、ここではシナリオ面でのキーパーソン・無名の魔女ちゃんにスポットを当てて、この作品を振り返ってみます。

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「この世界には愛というものがない。ゴルゴダの丘でこの世すべてに向けられた、ナザレのイエスという男の絶望に覆われたことによって」
「これは、その二千年に渡る呪詛を解こうという壮大な大秘儀なのよ。どうしようもなく残酷で不完全な世界を、この私が糺してやるの」


当代唯一の魔女である、CV:御苑生メイな無名の魔女ちゃん(かわいい)――略してメイちゃん(かわいい)は、この間違った世界を変えようとしていた。

この世界はマジでクソであふれたゴミ溜めだ。
それをメイちゃんは、裏切りによる絶望を抱いて死んだ男が、この世で最も強い神になってしまったせいなのだと言う。
だから、メイちゃんはキリストがこの二千年間で集めた絶望を上回る量の絶望をその身に貯めこむことで、新しい神――新しい世界の法則になろうとした。

まずメイちゃんは、26人の女の子の生贄を用意して、それから5000人の異常性欲者を用意して、考えうる限り最悪の方法で女の子をなぶり殺しにした。
次にメイちゃんの魔術で、女の子たちの魂は「不死身の魔女」に、5000人の魂は「妖蛆」へと生まれ変えられた。
そして26の魂は、関東邪法街という閉じた輪廻の中で、延々と恐怖・絶望・苦痛を味わい続ける。
何十億という人間が二千年間貯めこんだそれを上回るまで。
それが、メイちゃんの成そうとしたアルス・マグナなのだ。

「そして私が、すべての人間を救ってみせるわ。愛をあげる。平和をあげる。人類を争いも貧困もない完璧な世界へ誘う、真の救世主になるのよ!」


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ノーマルエンドでは、メイちゃんのアルス・マグナは達成される。
世界はメイちゃんのアガペーに包まれ、争いのない平和な世界が訪れるのだ。

しかし、キャロルだけは救われなかった。
不完全だった世界で、彼女は希望を見つけてしまったからだ。
それが大きければ大きいほど、絶望の淵は深くなる。

いや、たぶん救われなかったのは26人の女の子と、5000人の男たちなのだ。
ナイフで女の子のお腹を刺しながらエッチしちゃう男も救われるのが、メイちゃんの望んだ世界のはず。
けれど、魔術の生け贄になった彼ら彼女らは、救われることがない。

大多数のために少数が切り捨てられる世界って、やっぱり今の世界とあんまり変わらないよね?
知らない人10人と知ってる人1人を殺すの、どっちがいい? みたいな、そんなお話。

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グランドエンドでは、メイちゃんの野望が達成されることはない。
それは、キャロルが主人公に殺されたことが、絶望ではなかったから。
そして、メイちゃんを50年間一途に思っていた男が、己の愛を貫くことに決めたから。

主人公とキャロルの顛末については、こっちのまとめ記事のシナリオ評価のところに書くことにします。
そして、至門に裏切られたメイちゃんには、このセリフを贈ろう。
ねえ、自分で言ったことだよ?

「行為に意味を与えるものは、ひとえにこめられた質量だけよ。意味不明で無価値な愚行だろうと、貫く力がそこに意味を与える……与えてしまうの」
「逆もそう。どれだけ意義深く崇高だろうと、貫けなければ無意味の屑に終わるわ。復讐だろうと愛だろうと、価値を持つのは正しい理由とやらじゃない。個人が秘めたその質量……それだけなのよ」


---

しかし、私にはメイちゃんの理想が、そう間違っているとも言えない気がするのだ。
いやまぁ26人の女の子たちからしたら、もう冗談じゃない話なんですけどね?
でも、メイちゃんの野望は、一欠片の私欲もない、本当の人類愛だった。
ちょっとの見栄はあったかもだけどさ、それでも心から正しい世界を望んでいたと思うんだ。

それは、愛と欲望の板挟みで息もできない至門とのやりとりからでもわかる。
この凛々しさには本当に惚れ惚れしてしまうよ。私、こういう女の子が大好きなんです!

「ただ師匠……あんた今まで何百年と生きてきて、人を愛したことはあるのかい?」
「馬鹿な質問ね。私は全人類を愛するわ。イエスごときの女々しい男にできて、私にできない訳がないでしょうに」
「なら……誰かに愛されたことは?」
「おまえ、どこまで愚かで低能なの? 愛というのは与えるものであって、乞食のように恵んでもらうものなんかじゃないわ」

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ゲーム [★★★★☆]
Maggot baits

ワールド・エレクション まとめ

シナリオ

主人公最強系キャラ萌えゲー。
そんなのにシナリオとか重視されても、メーカー側だって困っちゃいますよ!

だいたいこういう能力バトルモノにおけるコピー能力って、小物が使っていたりする気がするんだけど、それで人類最強はOKなのか?
まぁそもそも人類自体が弱いっぽいからいいのかな。
それでも、いろんな女の子と仲良くならなきゃいけないギャルゲー主人公において、コピー能力ってのはすごくいい設定だね。
ルートに入るたびにいろんな使い方ができるんだから。

しかしまぁこの「選挙」ってよく題材になるよね?
主人公がヒロインの好感度を上げようとする過程が自然に描けるからなのかな?

キャラクター

「クルル ≧ パーフィル > 伊織 > 他」の順にお気に入り。

やっぱりほわほわな破壊神さんが一番。
だけど、ルートに入ったときのかわいらしさは、パフが頭一つ出ている。
あと、自称妹フェチの私としては、やっぱり伊織ちゃんは外したくない。
まぁ義妹の悪いとこが出てたけどね。背徳感ゼロっていう

「ボイスお気に入り登録機能」があるのだけれど、私はパフ子のセリフ登録数が一番多くなりました。
というか、「~~しないで」系が好きっぽいですね、私。

グラフィック・Hシーン

原画師が複数いるらしいのだが、誰かの書く絵が妙に「乳首がでかい」。
私にとっては「まぁたしかにちょっと大き目だったよね~」レベルだったのだけれど、人によっては「トラウマになるかと思った」だそうで。
公式のグラフィックサンプルにはないCGでキテるのがあったりしたので、それだけは注意。

それ以外のグラフィックのクオリティは上々。
まぁおっぱいがね、全体的に大きすぎる気はしたけどね。
今更そんなことをぐちぐちいうほどアマチュアな貧乳スキーじゃないのでね、私もね。

エッチの傾向は、やたらとキスが多い。いっつもチュッチュしてる。
大体ヒロインが主人公にべったり惚れてるので、妙に尽くしてくれる感じのシーンが多い。
パフ子にはお世話になりました!

声優

全体的にレベル高い。
クルルとパフ子が飛び抜けてる。
桐谷華(クルル)はもともと好きだったけど、秋野花(パフ)もこれからお気に入り声優になりそうです!

音楽

OP曲の「れみぜら!」は、私的アニゲーソングのベストアルバムには入らないものの、良曲メドレーになら普通にランクインする。
カッティングの小気味いいロックナンバーは、聞いてて楽しくなるよね。

BGMも全体悪くなかった。

総評

2016年2月発売枠、Whirlpool10周年記念作品・ワールド・エレクション。
女の子といちゃいちゃしたい人向けの、正統派キャラ萌えゲーでした。
全体的に手がかかっていることがうかがえる、いいクオリティだったと思います。

なにも考えずにプレイできるこういう作品も、たまには悪くない。
私の評価は★2つ、凡作とします。
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ゲーム [★★☆☆☆]
ワールド・エレクション

ワールド・エレクション クルルルート

ワールド・エレクション、ラストはメインヒロインな破壊神・クルルを攻略してクリア。
クルルのCVは、沢澤砂羽。桐谷華の別名義だという噂。
言われてみればたしかに! という感じ。
クルルの魅力はあのほんわかした声、みたいなところがあるからね。
例えばこれがラノベだったら、クルルがあれほどかわいかっただろうか?(反語)

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クルルルートは、クルルの正体みたいなところにスポットが当たる。
五界が統合していたこの世界観において、クルルは世界を侵略する第六界の使者だったのだ! みたいなお話だったかな?
なんだかエヴァの人類補完計画っぽい? とかずっと思っていました。

惜しむらくは、クルルのアイデンティティでもあり、OPの引きでも使われてる「世界の壊しかた」が伏線じゃなかったところ。
だって、クルルは主人公と出会わなかったら補完計画を完遂できてたわけでしょう? やりかたわかってるじゃん!

まぁクルルの破壊神トークが、このゲームの魅力の8割を占めてる、みたいなところがあるからね。
そんなクルルの登場率が高い彼女のルートは、なかなか楽しかったです。
だからこそ、それを伏線にしてほしかったんだけど。

ちなみに、このゲームの魅力、残りの2割はパフの「おバカ」ですね。
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ゲーム [★★☆☆☆]
ワールド・エレクション

サクラノ詩 ―櫻の森の上を舞う― まとめ

シナリオ

わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといっしょに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち、その電燈は失はれ)


我々は「存在」ではなく「現象」である――
宮沢賢治によって因果交流電燈と名付けられ、この作品のテーマの一つとして取り上げられたこの考えかたは、まるで目から鱗が落ちるかのように、私にしっくりと馴染むものだった。

私たちは、私たちがここに在ること自体ではなく、私たちがなにを成したかによって、その存在が定義される。
だってそうだよね、あなたはいま私の文章を読んでいるけれど、こうして私が文章を書かなければ、あなたが私を知ることもなかったのだから。
つまり、あなたが知っている私は(60kgくらいある摂氏36度のタンパク質の塊という)存在ではなく、(液晶に表示された文字列という)現象である。
そして、あなたがコメントを書いたり、拍手ボタンを押したりすることで、私は現象としてあなたを知ることになるだろう。
私たちは、現象なのだ。

こことかでも)しばしば書いているように、人というのは決して一人では生きられない存在だと、私は考えている。
他人と交わることによって、はじめてその明かりを発見されるのだから。
そうして明滅するある一瞬の輝きこそが「幸福」そのもののはずなのだが、しかしそれを幸せだと認識するのは、ひどくむつかしいことだ。
ある瞬間が人生の絶頂で、振り返ったとき「あの時は幸せだったなぁ」と思う。
けれど、そこから先も人生は続いていくのだ。では、その瞬間は二度と取り返すことができないのか?

そうではないことが「櫻達の足跡」によって描かれる。
いつか照明が消えたとしても、光が失われることはない。
他人を照らした光は、他の誰かを違う照らし、それがまた他の……と、消えることのないものなのだ。

そして、それは私たちという現象に限った話ではない。

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私たちは、いつか正しく生きたいと思っていた。
誰も踏みつけにしない、困っている人には手を差し伸べるような、優しい人になりたいと思っていた。
それでもなかなかそういう風には生きられない。
気に入らない人の悪口を言ったり、路地裏で酔いつぶれている人を見なかったことにしたり、満員電車で横入りしてきた人の足を踏んづけたりしてしまう。
それはなぜか?
庇を貸したら母屋を取られるのが世の中だし、そもそも通勤電車で譲り合っていたら自分が乗れなくなることを、私たちが経験してきたからだ。

信じる者は救われて、優しさは信頼で応えられる――
それは私たちという現象が照らし出した正当な結果でしかなく、そしてその成果は、他の誰でもないあなたにしかできないことなのである――
それがこの作品の世界であり、私たちという現象は、正しく灯ることで、因果交流のなかに、瞬間ではない幸福を見つけることができる。
だからこそ私たちはエンディングでの藍に永遠を見るのだ。

ああ、世界はこんなにも美しい――


テキスト

洗練されたシナリオとは裏腹に、文章はイモ。
これは私のセンスと違う、なんて話じゃないと思うよ。
話し言葉で誤謬だとか疑義だとか言わないよね? そういうことです。

ただ、ギャグはときどき面白い。
たしかに、外人だから頭が少しおかしいのはたしかだけど、腕力的に無害みたいだし?

キャラクター

「藍 > 香奈 > 雫」の順にかわいいです。異論は認めない
当て馬だったはずの香奈ちゃんが、もうまぶしくて見えないよ!
雫は真面目にエロゲーヒロインしてた。すばらしい

基本的に、お姉さんキャラには興味ないはずなのに、ときどきものすごく惹かれるお姉さんがいるんだよね。
藍ちゃんはそういうお姉さんでした。

私はイケメン設定な主人公はあんまり好きじゃないんだけど、直哉の「一生一穴主義」は好感度高い。
あと、ときどきボケが面白い。

グラフィック・Hシーン

一枚絵の美麗さには定評あり。
やっぱりこういうのって、作品の哲学がにじみだしているのがいいですね。

ただ、キャラデザがちょっとアレなせいか、Hシーンの一枚絵はどうだろう?
おっぱいはあれでいいのか。
だから、貧乳キャラな雫ちゃんのシーンは実用的でした。
テキスト的な興奮度もなかなか。

音楽

枕はいつも曲がステキ。
OP曲の「サクラノ詩」は、私的アニゲーソングベストアルバム(70分)に入れるか本気で検討するレベル。
もしかしたら「空気力学少女と少年の詩」と入れ替えでランクインする可能性も。

そして、BGMのピアノ曲がやたらと名曲ぞろい。
サクラノ詩をBGMがステキなゲームベスト5に入れましょうね!

総評

真琴ルートでも書いたけれど、ゲーム序盤にシナリオの方向性が見えないのはかなりキツいものがある。
これは「枕の処女作」というレッテルが貼ってあったからこそ、シナリオが面白くなる中盤まで読んでもらえるわけであって、もし同じ文章を私が書いてネットに上げたとしても、1話クリックで即ブラウザバックだと思います。
終わりよければすべてよし? 本当にそうですか?
このあたり、エロゲ業界の悪いところというか、甘えが出てる気がするのですが。
思ってみれば、素晴らしき日々も序盤で投げかけた記憶が……。

やっぱり、序盤が苦痛、話が進むにつれてだんだん面白くなってくるゲームでした。
それでも、終わってみればシナリオは悪くないし、曲は最高だし、悪くない気もする。
ただ、毎度のことながらやたらと宮沢賢治をリスペクトしているので、宮沢賢治がキライだったりするとかなりキツいことになりそう。

ということで、哲学的幸福追及系シナリオゲー枠「サクラノ詩」、★3・良作評価です。
CARNIVAL」とすごく近しいものを感じました。このゲームが気に入ったなら、是非。
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サクラノ詩