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ARIA The NATURAL 12、13話

12-1話 その 逃げ水を追って…

あまりに熱すぎる夏の昼下がり、熱中症気味の灯里が幻を見る話。
2期1話、7話のケット・シー繋がりのエピソード。

猫は涼しいところを探すのが得意らしい。
そうしてアリア社長を追いかける白昼夢の最中、灯里は猫たちが涼む喫茶店へとたどり着く。

特にオチはない小話なのだけれど、それでもなんだかほっとするような、いいエピソードだと思います。
夏はアイスミルクに限りますね!

12-2話 その 夜光鈴の光は…

前話でも出てきた風鈴みたいな「夜光鈴」についてのお話。
雰囲気は1期10話の雪虫のエピソードに似てる。

夜光鈴とは、アクアの特産品である夜光石を舌に使った、夜に光る風鈴のこと。
夜光石には寿命があるようで、どうやら一夏の間に燃え尽きてしまうようだ。

燃え尽きた夜光石の結晶を見て、どうして灯里が涙したのか、私にもよくわからなかった。
でも、理解はできなくとも、なぜか共感できる。
こういう線香花火みたいなわびさびに心が動かされたとき、やっぱり私は日本人なんだなぁと実感するのでした。

13話 その でっかい自分ルールを…

自分ルールその1:影のないところを踏んだら失格
自分ルールその2:影はどんなものでも構わない
自分ルールその3:ひなたを半分踏むのは許可!


アリス回。アリスが見えないなにかと戦う話。
くだらないことにムキになっているアリスちゃんを見ている私は、きっとアテナ先輩と同じ顔をしてる。
普段はあまり自分をあらわにしない彼女が、なにかに挑んでいる姿は、なんだかほほえましいよね。

そんなアリスのミスをカバーするアテナ先輩に、しかし彼女は――

自分ルールその4:他人の手助けは禁止


  「そんなルールがあったの……」
「――いま作りました」
「これは私の戦いなんです。アテナ先輩、もうなにもしないでください!」


アリスが戦っているのは、自分自身。
まじめで強い向上心を持つ彼女は、なんとなく毎日がうまくいかないなぁと思ったとき、それを「自分の力不足」だと思ってしまうのだろう。
だから、昨日までの自分に勝つべく、戦いを挑む。
平たく言えば「背伸びしたいお年頃」なのだ。

けれどアテナ先輩は、そこまで強く言われても、やはりアリスを手助けしてしまう。
他人の助けを借りないと、自分が定めた戦いに勝つことすらできない――
アリスにとっては、それはまるで馬鹿にされたような、プライドを傷つけられたようにも感じられてしまうのだ。
だから、アテナ先輩のおせっかい焼きに「正義の味方気取りなのか」と激高するアリスに、しかしアテナ先輩は言う。

  「ううん、違うの。私は、アリスちゃんの味方気取りなの」
  「それとも……やっぱり他人だから、手助け禁止?」
「…………」
「……アテナ先輩。新しいルールです」


自分ルールその5:アテナ先輩は他人じゃないから、手助けしてもらっても構わない


自分ひとりじゃ乗り越えられない壁なら、仲間の力を借りたらいい。
だって、自分には、ここまで親身になってくれる強い味方がいるのだから――

制服にツーサイドアップのアリスちゃんも、はずんでいくアリスちゃんも、一面のひなたを見て脂汗を流すアリスちゃんも、アテナ先輩との友情に結ばれて満ち足りたほほえみをこぼすアリスちゃんも、みんなみんなかわいい。
私はまた神回を目の当たりにしてしまったのかもしれませんね!?
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ARIA The NATURAL 10、11話

10話 その あたたかな街と人々と…

灯里の友達作りの秘訣!紹介回。
1期5話と少しだけ似た雰囲気。

灯里の尾行シーン自体は大したことない。
強いて言うなら、女の子走りをするアリスがとてもかわいい。

結局、灯里の人懐っこさの裏にあるものはなんだったのだろうか?
灯里と接するみんなが、彼女の純真さの向こうに、かつて自分が持っていたはずのそれを重ねて見てしまうから、だろうか。
灯里の「すてきなものを見つける目」を、共有したいと思ってしまうせいかもしれない。

「灯里を追いかけて、忘れていた自分の想い出と出会うなんて……」
  「想像もしていませんでした」
「なんて言うかさ、灯里っていうフィルターを通すと、見えなかったものが見えてくるのよ」
  「なんでもなかったものが、きらきらと輝き出す……」


藍華・アリス『恥ずかしいセリフ禁止』
藍華・アリス「うふふふ」「あははっ」

11話 その 大切な輝きに…

暁の兄からの指名を受けた灯里が、ネオ・ヴェネツィアン・グラスの運搬を担う話。
軽いエピソードのようで、実は作者の持つ世界観の根幹に関わるような、重要なものがテーマになっている回。

アクアのネオ・ヴェネツィアは、所詮はかつてのヴェネツィアのニセモノだ――
その、まるでもっともらしいその言葉に、心を痛める人たちがいた。
けれど、灯里は言う。

「あなたが嘘物だって言われて傷つくのは、あなたの想いが本物で、大切なものだからですよ」


「この気持ちって、『好き』なのかな……?」
誰かのことを考えながら、そんな風に悩んだ経験は、きっと誰しもにあるんじゃなかろうか。
自分の気持ちが「愛」とか「恋」とか呼んでいいような本物なのか、それとも伝えるだけの価値なんてない偽物なのか、推し量っているのだ。

でも、灯里に言わせれば――

「私には、本物か偽物かなんて、全然問題じゃないんです」


自分の気持ちはたしかにそこにあって、誰になんと言われようと、それだけは変わることはない。
それは、彼女が自分の想いにたしかな自信を持つことができる、強い人間だからではない。
自分が想っているものを、本当に大切にしたいからなのだ。

「本物」だとか「偽物」だとか、そんなありふれた言葉に持たされた意味に縛られてはいけない。
だって、気持ちがあることだけは、嘘じゃないのだから。
そんな「言葉の持つ意味」と「自分の心の持つ意味」の違いが、このエピソードのテーマになっている。

あなたがもし灯里を強い人だと思ったのなら、彼女の持つ、自分の気持ちに嘘をつかない純粋さがまぶしく見えたのだろう。
私たちは自分の気持ちをごまかして、たぶん大切だったはずの色々なものを嘘にして、ようやくここまで生き延びてこられたのだから。
私も明里のように生きられたなら――……。
そう思うと、涙ぐみたいような、どうにもやるせない気持ちになってしまうのでした。

ただまぁ……アリシアさんの言う「人の価値観は十人十色」なんていうまとめかたは、個人的にはあんまり好きじゃない。
それを言ったら、話はなにも深まらなくなってしまうものね。
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