穢翼のユースティア フィオネルート(第1章)+APPENDIX(フィオネ)

2011年度萌えゲーアワードで入賞しなかったことが不思議だと言われている「穢翼のユースティア」。
話題になる頻度からして、少なくとも2011年を代表するエロゲーのひとつであることは間違いないようだ。
私の苦手なハイ・ファンタジー作品なことから敬遠していたけれど、「今までやっていなかったことを後悔した」「面白すぎて3日で終わった」などという声を聞いたので、私もプレイしてみることに。

シナリオの構成としては「G線上の魔王」と同じく、章ごとに攻略できるヒロインが決まっており、その章でのヒロインルートに入ると個別エンドへ、入らないと次章へ進む仕組みのようだ。
まずは第一章、フィオネ・シルヴァリアを攻略。

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  あらゆるものが不条理に彩られている。

舞台は、大崩落と呼ばれる災害が起きた浮遊都市ノーヴァス・アイテル。
世界にはここ以外に人の住む都市はないらしい。
野菜や果物はどう収穫しているのか、畑なんかがどこにあるのかはよくわからない。

その浮遊都市は、上層・下層・牢獄(最下層)に分れている。
主人公は、その牢獄の娼館街を締めている組織の用心棒であり、組織のトップの友人。
世界観そのものはともかく、登場人物の持つ世界観がとても良い。
主人公の境遇もそうだし、今のところ出てくる人間もヤクザ者や娼婦ばかり。
そんな人間の持つひねた世界観がとても心地よい。

――救いのない現実を前にした娼婦の反応は、大体3つ。
――クローディアのように、懸命に奉仕して誰かに身請けされるのを狙うか、
――リサのように、頭のネジを外して現実から目を逸らすか、
――アイリスのように、諦めるか。
――ごく稀に娼婦が天職だという女もいるが、それは娼婦になる前から頭がいかれていただけだ。


ヒロインのフィオネは、牢獄に蔓延する羽化病と呼ばれる病の罹患者を隔離する「羽狩り」と呼ばれる政府の役人。
羽化病は不治の病であり、治癒院へ送られて帰ってきた者はいないという。
そんな嫌われ役を進んで引き受けているフィオネへの主人公の持つ第一印象は、「実はあの女、真っ当な顔をして結構な人格破綻者なのかもしれない」。

第一章は、そんなフィオネと組んで「黒羽」と呼ばれる化物を追う話。
フィオネは役人家系の娘であり、父は清廉潔白を形にしたような役人、兄も羽狩りの隊長を務めていた。
彼女は、自分の運命は兄の遺志を継いで羽狩りの職務を全うすることだと信じており、いくら民衆に嫌われようと自分が正しいことをしていることを疑ってはいなかった。

しかし、フィオネの前に立ちはだかる現実は、あまりに不条理である。
自分が「保護」してきた羽つきたちは全て殺されており、さらに自分の前にはその真実を告げた、羽つきとしての変わり果てた姿の兄。
彼女は自分が信じていたもの、これから信じるべきものを見失ってしまう。

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娯楽小説のようなタイプの面白さを持つゲームだね。
展開に飽きさせないし、それぞれのキャラクターの持つ苦悩が上手に描かれている。
7時間くらいで一気にクリアしてしまった。

フィオネは無難に可愛いかった。
フェイトのセイバーを少し丸くしたような感じの女の子だった。
それより、娼婦3人組がとても良いキャラをしているね!
よく見るとパンツと乳首が透けているのがまたなんとも。
お気に入りは当然アイリス。
ユースティアの性格にはちょっとイライラさせられることもあったけれど、それは主人公も感じていたことのようで、きっとこれから調教していくに違いない。

フィオネルートエンディング後は、APPENDIXの名で「新婚の調理場」「浴槽と湯気」というタイトルのフィオネのアフターストーリーが解放される。
中身はおまけのエッチシーン。
この絵柄は可愛いといえば可愛いのだけれど、まじこいと同じくあまり抜けないタイプかもしれない。
どうにも妙にロリロリしいというか。
シナリオが面白かったから十分満足なのだけどね!
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ゲーム [★★★★☆]
穢翼のユースティア

穢翼のユースティア エリスルート(第2章)+APPENDIX(エリス、リサ)

穢翼のユースティア、第二章は主人公が身請けした娼館街の医者、エリス・フローラリア。
声優は、篠宮聖美こと浅川悠。
まじこいの川神百代、スマガの沖姫々の声を当てていたひとだ。
最近この人のお世話になることが多い気がするなー

エリスはクーデレ属性かと思っていたら、二章に入って途端にヤンデレに転向していた。
そんなエリスとカイムの求めるもの、生きている意味が、エリスルートのテーマ。

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  どんな人にも生まれてきた意味があるなら、
  私は、人じゃないってことなんだ。


二章になり、不蝕金鎖と風錆の対立は激化する。
風錆の頭のベルナドは不蝕金鎖の先代の私生児で、嫡子のジークが不蝕金鎖の二代目になったことを恨んでいた。
そんな抗争のなか、ユースティアがヴィノレタに住むようになり、カイムと一緒に住み始めたエリスがおかしくなっていく。

エリスは元々被支配願望がとても強かった。
その原因は、両親から「人形」として扱われる虐待を受けていたこと。
命令に従うことだけを考え、それ以外のことなんて考えない。
カイムはそんなエリスの両親を仕事で殺し、孤児となったエリスは娼婦として売られてくる。

エリスが自分のせいで娼婦になろうとしていること自体は、カイムもどうでもよかった。
そんなの、自分が数限りなく犯してきた罪のうちの一つでしかなかったから。
カイムがエリスを身請けする気になったのは、娼婦になるエリスの呟いた、冒頭の言葉。
カイムは、母の言葉と兄の遺言という呪いを、エリスを使って解こうとしていただけだった。
けれど、普通の人間には憧れの自由も、エリスにとっては猛毒となる。

「人形は自分で歩けるようにはできてない」
「なのにカイムは、自立しろ、自分で考えろ、お前の人生を生きろ。そんなの無理」
「カイムに捨てられてから、なんとか一人で生きていこうと頑張ってきた」
「なのに、今度もまた私に苦痛を与えるだけ」
「もしかしたら、私の気持ちに気付いてくれたのかと思って期待したのに」
「どうしてカイムは私を苦しめるの?わざわざ持ち上げて落とすようなことをするの?」

「謝罪なんていらない」
「普通も、常識も、正しさもいらない」
「私をカイムの物にしてくれないなら」
「ここで殺して」


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カイムのウザイまでの「お前の人生を生きろ」発言も、カイム自身にかけられた呪いのようなものだった。
ただの正義漢面した偽善者じゃなかったところが、よく考えられている。
とても面白いシナリオだったね!

個人的には、エリスの気持ちがよく分かる。
誰かの物にしてほしい、そうすれば何も考えずに済む。
そんな育ち方をしてきたのなら、なおさらだろう。

エリスの告白は、まるでエリスが正しくてカイムが間違っているように感じてしまうのが不思議だね。
普通に考えれば、人間は人間らしく生きるべきで、物みたいに扱われるべきじゃないのに。
でもそれが受け入れられちゃうのが、この牢獄という世界観を構築したシナリオの素晴らしさなのかも。

最終的には、エリスも人形じゃなく人間として生きていこうとする。
けど、エリスの被支配願望はきっと死ぬまで抜けないと思うよ。
エピローグでは描かれなかったけれどね。
カイムがエリスを殺したら、っていうバッドエンドがあればよかったのに。
エリスの幸せそうな死に顔が見てみたかったよー!

「カイムに命を握りつぶされるなんて、きっと最高だと思う」
「お腹の中に手を入れられて、そこにある何かすごく大切なものを壊して欲しいの」
「そしたら、絶対に絶対に最高なはず!」


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不蝕金鎖と風錆の抗争の決着のさせ方も秀逸だったね。
フィオネたち羽狩りを使うんだろうなぁとは思っていたけど、まさかユースティアをダシにしてベルナドに縄をかける作戦だったとは。
そこまでヤキモキさせられた分、とってもスッキリする気持ちの良いオチだったよ。

エリスのエッチシーンは、眼鏡の差分があったのがとても良かったね。
エリスルートが終わると、おまけにエリスアフター2本、リサシナリオ1本が追加される。
リサのが意外と良かった。リサかわゆすなぁ。
しかし、この絵柄は可愛いけど色気を感じないんだよな。なんでだろう
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ゲーム [★★★★☆]
穢翼のユースティア

穢翼のユースティア コレットルート+ラヴィリアルート(第3章)+APPENDIX(コレット&ラヴィリア)

第三章のヒロインは、盲目の聖女イレーヌことコレット・アナスタシアと、その付き人ラヴィリア。
コレットの声優は遠野そよぎ、ラヴィリアの声優は桐谷華というひと。
遠野そよぎには私もぼちぼちお世話になっていますね!
聖女にふさわしい、とても綺麗な声だったと思うよ。

三章は、聖女が見付けた天使の御子としてのユースティア、コレットの聖女としての生きる意味、頻発する地震、そして監獄でのふたたびの崩落の話。

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聖女から突然天使の御子として呼び出されたユースティアは、カイムと共に聖堂へ向かう。
聖女からは歓迎されるが、牢獄からきたふたりを神官長のナダルは快く思わなかった。
聖女は、ティアを天使の御子だとする根拠は「夢の中で天使が言ったから」だと説明する。
ナダル以下聖職者は、その言葉に従いはするも、信じてはいなかった。
当然、カイムも同じく。

そんななかで頻発する地震についてナダルは、カイムとティアが聖女の近くにいることが原因だとして、ふたりを少し遠ざけて都市を浮かせる祈りに集中してほしいと聖女に進言する。
しかし聖女は、天使の御子を遠ざけるなど言語道断、そういう風に言うのはお前が私の言葉を信じていないからだと、はねのける。
ラヴィリアはそんな二人の板挟み。
ナダルからは聖女を諫めるのもお前の仕事だと言われ、聖女からはお前も私の言葉を信じないのかと言われる。

私は特に宗教を信じているわけではないので、これがリアルな話なのかはよくわからない。
けれど、教会のトップである自分自身の信仰を最重要視するコレットと、現実的に崩落を防ぐことを最優先するナダルの対立の構図はとても興味深かった。
決してどちらが間違っているわけでもないのだよね。
ナダルはちょっと黒幕風に描かれているせいでコレットの肩を持ちたくなるけれど、崩落を防いで地震を無くして欲しいというのは多くの人々が思っていること。

カイムはラヴィリアに同情し、コレットに「我を主張するだけでなく納得させるような努力をしろ」と言う。
けれど、コレットは頑なに聞き入れない。
そのせいで聖女になる前は姉妹のように仲が良かったラヴィリアが罰を受けようとも。

「聖女が、自分の主張を通すために嘘を吐くような人間だったとしたら、民は何を信じれば良いのでしょう?」
「私を信じてくれる皆がためにこそ、私は決して偽りを口にしてはならないのです」
「聖職者が自らの信仰を偽って伝えては、何も残らないではないですか」
「私が信仰を諦めるとき…それは私がただの人形になる時なのです」


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聖女に天使からのお告げはなく、聖女とナダルの対立はどんどん深まっていった。
そんなとき、大怪我をしたラヴィリアを抱えたユースティアの体が光り、ラヴィリアの傷が塞がるという奇跡が起こった。
さらに、その場にいなかった聖女も同じ光景を夢で見ていた。
そのことに、ナダルもユースティアが天使の御子であることを認めざるを得なかった。

聖女がそれを公表しようとしたとき、監獄で大きな崩落が起こり、ヴィノレタが落ちメルトが死ぬ。
民衆は当然のことながらその怒りを聖女に向ける。
聖女の祈りが都市を浮かせているのだから、崩落が起こるのも聖女のせい。

しかし、カイムはコレットから、本当は聖女が都市を浮かせているのではないという話を聞いてしまっていた。
熱病で意識がなかったときも、天使のお告げを聞くために不断の祈りを捧げていたときも、聖女は都市を浮かせるために祈ってなどいなかった。

「あなたにわかりますか。聖女が都市を浮かせるわけではないと知った時に、私の絶望が」
「聖女が本当は何のためにいるのかわかった時の、私の絶望が」
「聖女は生け贄なのです」
「聖女はこの都市に何か異変があった時、全ての罪を一身に背負い、大地へ落とされるためにいるのです」


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三章もとても面白かった。
せっかくティアが天使の御子として覚醒し、これから物語が明るい方向へと大きく進むのかと思った矢先の崩落だからね…。
メルトがいなくなってしまったのはとても悲しかった。
コレットとラヴィリアの仲直りも良かったね。
このふたつはちょっとうるうるしてしまったよ。
ふたりを助けたところはちょっとご都合主義な気もしたけれど、まぁしょうがないだろう。

フィオネもそうだったけれど、結局ひとは何かを信じていないと生きていけないんだね。
その信じるものが少しずつ違ったり、信じたとおりに行動できないから、すれ違ってしまうわけで。
フィオネとコレットは少し似ているような気がしたね。
信仰に純粋で、本当に信じていれば全て正しいことをして生きられると信じているあたりが。

エンディングは、カイムが牢獄を追い出されるところまでは同じだけれど、その先どっちとくっつくかが違うコレットルートとラヴィリアルートに分れる。
私としては、おまけにあった3Pしちゃうハーレムエンドのほうが好みだったけどね!
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ゲーム [★★★★☆]
穢翼のユースティア

穢翼のユースティア リシアルート(第4章)+APPENDIX(リシア、アイリス)

第四章のヒロインは、ノーヴァス王家の王女リシア・ド・ノーヴァス・ユーリィ。
牢獄出身の主人公が、とうとう王女とお付き合いするまでになりました。かなりの出世だ。

三章でコレットを助けたカイムは、崩落で多くの仲間を失ったジークへの、そして自分へのケジメとして、都市が浮いている理由を探ることにする。
そのため、二章三章で力を借りていた上層の貴族ルキウス卿の補佐官となる。
リシアと仲良くなる過程は割とありがち。
メイドの格好をしていたリシア王女を、主人公は召使いだと勘違いしていつも通りに世間話をする。
リシアにはそんな風に自分と接してくれる人間なんていなかったから、カイムに興味を持つ。
四章は、そんなリシアの王女としてのありよう、国を専横する執政公ギルバルト卿を倒す話。

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カイムは都市の秘密を知るため、ルキウスは親の遺志と国のため、ギルバルトを倒そうとする。
そのためには王女であるリシアの後押しが必要であり、ギルバルトの傀儡となっていた幼いリシアを変える必要があった。

カイムはリシアを牢獄へ連れ出し、人の言うことを鵜呑みにしていたリシアに現実を見せる。
しかし、カイムも自分が暗殺者として生きていたことを隠す。
それを密告で知ったリシアはひどくショックを受ける。
信じていた執政公が奸臣だと言われ、それを教えてくれたカイムも自分に嘘を吐いていた。
何を信じていいかわからない孤独。

リシアの父も同じ孤独のなかで生きていた。
ノーヴァス王家の家訓、すべからく「王は全ての国民の父であれ」。
王はその一挙手一投足に国民の命がかかっている。
公私を分けることは許されず、娘を娘として愛することもできない。

王としての変わってゆくリシアがヴァリアスを口説き落とすくだりはとっても良かった。
頼りないロリっ娘だったリシアが、すごく格好良くなってしまったね!
変わることはとても大変なことだけれど、それをこう鮮やかに描かれると、引き込まれざるを得ない。

四章は、リシアが変わっていくと同時に、カイムも少しずつ変わっていく章でもあった。
ルキウスは実は死んだと思っていた兄アイムであり、兄の言葉に呪われていた自分を見つめなおす。
人生は不条理に満ちていて、生きている意味なんてない。
そんな斜に構えた考えは、生きている意味が見付けられない自分への苛立ちの裏返しでもあった。

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今回のおまけは、ルシアが3本アイリスが1本。
ルシアの1本はエッチシーンなし。
アイリスのは正直期待していたけれど、期待通りに可愛いかったね!

そういえば、コレットとラヴィリアは今回全く出番がなかった。
個人的に、ガウは結構アリだった。
まじこいの椎名京と同じ人が声を当てているとはね!
そう言われればそんな気がしてくる
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ゲーム [★★★★☆]
穢翼のユースティア

穢翼のユースティア ユースティアルート(第5章)+APPENDIX(ユースティア、クローディア、その他)

穢翼のユースティア、終章はメインヒロインのユースティア・アストレア。
都市が浮いている理由、コレットに天使の御子と呼ばれる理由、そして主人公の生きる意味のお話。

ギルバルト卿を倒したカイムは、彼が行っていた研究を知る。
それは、初代聖女イレーヌだった天使の力を使い、ギルバルトの最愛の人を蘇生させるための研究だった。
だが、死んだ人間が蘇ることなどない。
それを無理に行った結果、大崩落が起きたのだという。

そしてさらに、ギルバルトが研究を断行したせいで、天使の力は衰え、都市の寿命が近づいてきていた。
ティアの力は、滅亡を回避する最後の希望だった。
当然、自分には成すべき運命があると信じていたティアは、その研究に我が身を差し出し協力する。
しかし、ティアにとってそれは耐え難い苦痛を伴い、しかも記憶を徐々に失わせるものだった。

ティアが研究に協力しないと都市が滅ぶ、協力すればティアはティアじゃなくなる。
カイムはその板挟みのなか、ルキウスが選び、誰もがそう選ぶであろう都市の延命を選択する。
そんな中、収まらない地震と崩落に絶えきれなくなった牢獄民は、とうとう武装蜂起を起こす。
反乱軍が王城まで迫り一刻の猶予も許されなくなったルキウスは、最後の手段としてティアを利用して故意に崩落を起こし、ティアを強制的に天使として覚醒させる。

カイムはルキウスと同じく、研究が完成するまでの時間稼ぎを行おうとしていた。
けれど、ティアがいない平和な世界が思い描けなかったことで、今までの選択が間違っていたことを悟る。
人は死ぬときに悔いを残してはならない。
もし世界が続いても、ティアがいなかったらきっと後悔するだろう。
カイムはそのことに気付き、世界を捨ててもティアを手に入れることを決断する。

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「時には理想、時には理屈、時には感情、時には実利」
「コロコロと主張を変え、それなりの正論を吐きながら、生きていく」
「お前は頭がいいし、発言や判断は妥当なことが多い」
「だが、それだけだ」
「お前には、中身がないのだよ」
「お前は、何のために生まれてきたんだ?」

ルキウスはとてもカッコいい。
私はこういう人間に憧れるね!
感情を排しすぎると確かに君主には向いていないかもしれないけれどね。
ティアのかけがえの無さに気付くまでのカイムはちょっとイライラしたけど、それもルキウスのカッコ良さを引き立てるものだと思えば許せる。

私はここではシスティナを推したい。
ギルバルトを倒すときのシスティナもそうだけれど、ルキウスを一途に慕い続けて、その想いを面と向かって告白することもなく、最後は愛する人とその人の理想のために身を捧げる。
なんとも美しい話じゃありませんか。

ラストはまどマギみたいな感じ。
ちょっとインパクトは薄いかなと思ったけど、綺麗な終わり方だったね。
羽の生えたユースティアはとても神々しかったよ!

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メインシナリオをクリアすることで、残りのおまけが全て解放された。
ユースティアのエッチシーンは本編では1回だけなので、おまけが3回。
夢オチという断りがあるけれど、ラブラブで幸せそうなアフターストーリー風のもあったりして、なかなかよかったね。

クローディアのエッチシーンは、なんか妙に尻切れトンボみたいにして終わってしまった。
最後まで書くのが面倒になってしまったのだろうか。
他にもエッチシーンなしの舞台裏みたいなストーリーもあって、面白かったね。

まとめは次回記事へ。
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穢翼のユースティア

穢翼のユースティア まとめ

--- シナリオ ---

「生きる意味」をテーマにした作品。
とは言え、そこまでメッセージ性は強くない。
起きる事件のなかで、個々のヒロインと主人公がそれぞれの生きる意味を探していく。

その本当の意味は、人生を最後まで生きてから振り返ってわかる類のもの。
シナリオ上でちゃんと見付けられた場合もあるし、そうでない場合もある。
けれど、それをちゃんと前向きに見付けていこうとする姿勢は好ましいね。

起こる事件は、王道な展開と意外な展開とがバランス良く織り込まれており、楽しめるようによく考えられている。
主人公が出来る系なので、最初は底辺なのにどんどん成り上がっていくような構成になっているのも良いね!

中世風ハイ・ファンタジーな世界観の作品だけれど、ファンタジーが苦手な私でも無理なく楽しめた。
その雰囲気作りはとても上手だったと思う。
綺麗事で済まさない、アングラな雰囲気も個人的には好き。

シナリオ別評価
エリス(2章) > リシア(4章) > コレット・ラヴィリア(3章) ≧ ユースティア(5章)、フィオネ(1章)

好き嫌いは分れると思うけれど、私はエリスルートが一番好きだった。
エリスが一番生きていて辛そうだったからね。
エリスが立ち直ろうとした心情の変化はいまいちだったけれども。

リシアルートは、リシアの成長も良かったし、政変という事件が面白かったので高評価。
最初はただの子供だったリシアが、王として凛々しく変わっていくのは、感動モノ。

コレット・ラヴィリアルートは、世界観の核心に迫る過程が面白かった。
ユースティアの不思議な力、都市が浮いている理由、そういうものに迫っていくあたりだね。

ユースティアルートは、個人的にはタイトルの「穢れ」の部分に期待していたので、そのインパクトが薄かったのが残念だった。
初代天使のイレーヌは人間を滅ぼそうとしていて、その手段としてユースティアが羽つきとして生まれたという経緯を考えれば、確かに「穢れている」と言えなくもない。
けれど、ユースティア自身はその経緯や自分の存在そのものについてなにか葛藤を抱いたりはしていない。
トゥルーエンドな位置づけのハズなのに、内容がタイトルのインパクトに負けてしまっている気がする。

フィオネルートも面白かったのだけれど、他に比べるとやや見劣りしてしまうかもしれない。
エンディングに向かえば綺麗な終わりになるけれど、二章に向かうといまいちスッキリしないね。

--- キャラクター・絵 ---

キャラが全員同じ顔をしているような気がしなくもないけれど、みんな可愛かったと思う。
このあたりは二次元の宿命とも言えるから、あまり気にしないでいいよね。
立ち絵もCGも良かったと思う。

私の一押しは、ルキウス卿。
こういう一本筋が通っていて、感情を排した合理性を第一にしているひとはとても好き。

女の子は、やっぱりシスティナが一番。
おまけシナリオも付いていたけれど、とてもニヤニヤしてしまったね。
エッチシーンがなかったのが悔しいところ…。
ヒロインなら、エリスかリシアか。ラヴィリアというのもアリかもしれないね!

背景と服装はとても丁寧に描かれていて高評価。
こういうところから雰囲気っていうのは滲み出てくるのだよね!

--- Hシーン ---

メインヒロインは3~4回、サブヒロインに1回ずつ。
分量としては十分かな。
アイリスのとかもっといっぱい欲しかったなー!と思うけれど、そこは諦めよう。

ただ、絵師の特徴なのかもしれないけれど、可愛いのだけれど色気が全くないのが辛かった。
なんだろ、表情なのかな?
エッチシーンの内容も平凡だったし。
あと、チンコが濡れている描写がなんだかグロくて生理的にちょっと…。
なんか根がはっているというか、枝?みたいな…。
私はほとんどのキャラでスキップしてしまいました。

--- その他 ---

声優
女の子は、あまり聞き慣れない声の人が多かった。
と言っても、下手とかそういうことではない。
男声優も合わせて、だいぶレベル高かったと思います。

音楽
特に印象に残ってはいないけれど、ファンタジーな雰囲気が良く出ていたと思う。
完成度は高めかな。

オープニングは、曲はともかくムービーが素晴らしい。特にキャラ紹介ね!
影絵でのアニメーションから立ち絵になるところがすごく好き。
フィオネがカッコいいよね。

システム
新しいゲームらしく、十分な内容だったと思う。
音量調整がもっと小刻みにできればよかったかなー?と思わなくもない。

--- 評価 ---

この作品はとても売上が良かったらしいが、それと評価が釣り合っていないのは、シナリオの性格にあると思う。
確かにとても面白かったが、その面白さは小説に例えるならば、娯楽小説のようなもの。
ギャルゲーは、大衆小説よりも純文学のような性格を持った作品が高評価を得ているような気がする。
それでも十分秀作だと思うのだけれど。
この作品は恋愛要素をあまり強く推してきていないからかな?

シナリオもあまり難しくなく、前に出てきた内容のことをおさらいしてくれたりして、なかなか親切。
深く考えなくても楽しめる作品だったと思う。
全体の完成度は高い。
★4評価を付けます。
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