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そして明日の世界より―― 開始

名作ゲーム枠で紹介された作品。
各キャラルートはそうでもないが、ノーマルエンドがスゴイという話だった。
おそらく女の子をどうこうするよりも、テーマそのものを掘り下げる話が面白いのだろう。

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始めてみて思ったのは、すこし手のかかっている作品である気がすること。
例えばキャラの表情のバリエーションが豊富だったり(もしかしたら気のせいかもしれない)、背景が充実していたり。

背景については特筆すべきだと思う。
枚数も多く、丁寧に描きこんであるのはもちろん、ただの写真のトレースでは終わらない絵師のセンスを感じさせるものが多い気がする。完全に素人目には、だけれど。

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全く予備知識ナシで始めたのだけれど、いきなり世界が滅亡することになったのは正直驚いた。
物語は「例外な2週間」らしいが、世界が終わるのは3ヶ月後。
残りの2.5ヶ月はどうするのだろうか。気になる

とりあえず青葉ルートから攻略してみることにします。
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ゲーム [★★★★☆]
そして明日の世界より

そして明日の世界より―― 青葉ルート

青葉ルートクリア。
問題は特に解決せずに終わった。
といっても解決させられる問題ではないのだけれどね、星とか。

でも、息子を生かせるって喜んでたお母さんの話とか、どうしたのかな。
優しいお母さんだったぽいから、結局は許してくれるんだろうけど。

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この物語は二人の関係のみを描きだしていた。
小惑星が衝突するからどうしたという話ではなく、そのことはただ二人の関係に影響を及ぼす一事象でしかなかった。
二人の世界における「例外」は世界が終わることではなく、青葉がいままでのボーイッシュな自分を捨ててガーリーになること、それを見た昴が過ちに気付き自棄になること、そして青葉が本来の自分を取り戻すことだった。

世界が終わることは遙か昔から決まっていたとして、それを例外扱いしないのは潔くて好ましい。
二人にとっては、3ヶ月後に死ぬことも、一人だけ生き残ることも、二人の世界の終わりには違いないのだろう。

青葉の健気さには胸を打たれるものがあった。
昴はなぜ女の子な青葉を拒絶できたのだろうか。
エロゲの主人公は時に凡人であり俗人である私には理解できない行動を取るよなあ。

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そういえば青葉の名字は樹(いつき)なんだね。
全く読めなかった。恥ずかしい

次は御波ルート。
御波ちゃん天使!と叫んでいる声が聞こえたので期待しています。
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ゲーム [★★★★☆]
そして明日の世界より

そして明日の世界より―― 御波ルート

御波ルートクリア。
案の定御波ちゃんは可愛いなあ。

だいたいのギャルゲーでは、ヒロインが主人公に惚れる理由が曖昧なことが多い気がするけど、御波が昴を好きになった理由がちゃんと語られていてよかった。
昴は女の子の告白を冗談扱いして一笑に付すところがムカつくけど、そこ以外はイケメン。

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ところで、どうやら私はこのゲームのテーマを勘違いしていたらしい。
てっきり「滅び行く世界をどうするか」という物語だと思っていたのだが、単に「人はどう生きるべきか」という物語のようだ。
終わる世界はそのことに向き合わせてくれるきっかけにすぎない。

御波ルートでは完全に御波の心の中がテーマだった。
手に入ると思っていなかった日常を手に入れた幸福と、それを3ヶ月後に奪われる不幸。
その狭間で自分に本当に大切なものを探し出すお話。

御波と昴曰く、生きてゆくのに大切なのは「想い」らしい。
これは私なりの解釈だが、二人は3ヶ月も60年も結局は同じ事だと考えたのではないか。
特に御波は病弱だし(具体的にどういう病気なのかは結局明かされなかった)、あまり長生きもできそうにない。
それなら本当に大切な人と3ヶ月を精一杯過ごす、それこそがこの世界での二人の生きる幸せであり、想いであり、かくあるべしという姿なのだろう。

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青葉ルートの時にも思ったのだけど、このシナリオなら世界を終わらせる必要はないのではないか。
というか、世界が終了する設定をもう少し生かして欲しいと思う。
実は昴引っ越し、くらいでも同じ内容作れないか?
もちろんインパクト的には問題ありそうだけど…。

でも、滅び行く世界のなかであるべき姿を見つけた二人はちょっと美しいね。
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ゲーム [★★★★☆]
そして明日の世界より

そして明日の世界より―― 夕陽ルート

夕陽ルートクリア。
あまり予想以上の展開にはならなかったかなー。

どのルートでも基本的な事件は同じだから、その中での各キャラの心の動きはあまり変わらない。
抱えているものは少しずつ違うけれど、そこまで強烈な個性を持ったヒロインはいない。
だから、先が読みやすいというか、主人公の思考パターンがわかってしまう。
そういう点はすこし飽きるかもしれない。

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夕陽ルートは、昴に頼りっきりだった夕陽の心の動きと、その裏に隠されていた昴の気持ちがテーマ。
互いが互いを大切だと思いすぎるあまりすれ違ってゆくジレンマ。
こういうのって第三者の目線で見ると解決法ってわかりやすいけど、当事者だとなかなか気付かないものなんだよね。
そう言う意味でも、わかりやすいシナリオだったと思う。

夕陽の真っ直ぐさには心打たれるものがある。
あそこまで他人を全力で依存できて信頼できるのって、なんだか憧れるよ。
こういう純粋さを美しく描くために、若さって必要なんだよね。

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お決まりというか案の定というか、またシェルターには行かないことにしたね。
夕陽ルートでは、初めて昴が両親にそのことを話すシーンがあった。
かっこよかった。
というかこのゲーム、サブキャラがみんなかっこいいよ。じいちゃんとかさ
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ゲーム [★★★★☆]
そして明日の世界より

そして明日の世界より―― 朝陽ルート

朝陽ルートクリア。
正直特にコメントすることもないのだけれど、それじゃ記事として成立しなくなってしまうのでナニカ書いてみよう。

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朝陽ルートは、昴と朝陽、そして夕陽の三人の幼なじみがテーマ。
姉妹の母親が死んだことで、その穴を埋めようと頑張ってきた三人が演じてきた役割を、あるべき姿にしてゆくお話。
頼る、頼られるだけじゃなく、互いが互いを支えてゆく、ある意味正しい姿になる。

とはいえ、私は愛というものがいまいちピンとこないので、夕陽の心の動きがよくわからなかった。
お母さん役だった朝陽とお父さん役だった昴がくっつくことで、自分が忘れられるんじゃないか、必要じゃなくなるんじゃないか、そう思う夕陽の気持ちはわかる。
そこからハッピーエンドへ向かう気持ちの変化は、どうやって生まれたんだろう。
ずっと自分のことを心配してくれ、身を挺して守ってくれた二人を見て、愛されてるって実感できたからなのだろうか。

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夕陽、朝陽ルートではようやく世界の終わりを生かしたシナリオになった。
でもどうせなら命についてもっと掘り下げて欲しい。
せっかく綺麗な物語なのだから、もっと綺麗なシーンがあると思う。
命が一番輝くのは、それが終わるときではないのか。

次回、ノーマルエンド。
期待しています。
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ゲーム [★★★★☆]
そして明日の世界より

そして明日の世界より―― ノーマルエンド

ノーマルエンド終了。
攻略サイトなんかにはトゥルーと表記されていることが多いが、ノーマルでよいと思う。

誰ともフラグを立てずに進めるとこのルートへゆく。
普通ならバッドエンドになるところだが、このゲームではひとつのシナリオとして完成させている。

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聞いた話によるとこのルートが一番評価が高いらしいのだが、正直よくわからなかった。
特定の女の子とフラグを立てない、つまり主人公とヒロイン全員の友情、そしてその生き方をテーマにしている。
終わりと始まり、星が落ちてくるというニュースで一度滅んだみんなの世界を、また新しく創りなおす話。

具体的に何かをするわけではない。
ただ、自分たちにとっての世界とは何か、その世界はどうやって成り立っているかを見つめ直し、同時に一度滅んでしまった自分の世界に欠けてしまったもの、それを取り戻すことが世界の再創造であるという。
全員が全員、みんなを必要としていて、何が欠けてもいけない。
そう言う話でオチがついたと思う。

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結局起きた事件は「世界が滅ぶらしいというニュースがあった」ことだけ。
それ以外は何も起こらない。
スタンスは個別ヒロインルートとあまり変わらないかな。

色々感じるところはあるけれど、とりあえずアフター的なものがあるようなので、そちらをクリアしてからまとめとして書こうと思う。
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そして明日の世界より

そして明日の世界より―― アフター+まとめ

アフターは、普通ならエンディング後のエピローグとして収録する程度の短いものだった。
ただ、どのエンドでも共通したエピローグなのでアフターとして別枠に収録したようだ。
これ自体に特にコメントはありません。

以下総まとめ。

--- シナリオ ---

シナリオ解釈

「どうせ死ぬなら今生きていることに何の意味があるのか?」
おそらく、このゲームはこの問いに対する答えのひとつだろう。

3ヶ月後という明確な期限で生の終わりを告げられた人々。
一人だけ生き延びる権利を与えられた主人公。

自分は、自身のみで成り立っているのではない。
周りの人々、環境、その他諸々全てがあって、それが自分なのだ。
だから、自身のみが生き残っても、自分ではない。
おそらく昴はそう考え、一人で生き延びる権利を放棄したのだろう。

そして、その諸々が元来の日常とは異なってしまうことも、作中では世界の崩壊と表現していた。
滅びのそのときまで、それまでの日常を精一杯生き抜く。
それが自分の生きる意味であり、生きてきた意味であり、自分が死んでも想いは死なない。

おそらくこういう事がメッセージだと思う。

シナリオ感想

シナリオはしっかり練られていたし、どのルートでも上のメッセージはブレずに伝わってきたように思う。
世界が崩壊するというマクロな問題を、自分自身というミクロな視点で解決する、そのスタンスは私は好きだ。
世界は一見複雑なようだけれど、見方を変えればもっとシンプルに生きられるんじゃないかと、私はそう思っているからだ。

視点がミクロすぎて、問題が全て気持ちのなか、関係のなかで解決してゆき、それが具体的な何かとして現われないのは、スッキリできない点かもしれない。
テーマが「生き方」であるから、しょうがないのだけれど。
世界が終わる日をどう過ごしていたのかがちょっと気になるところではある。

「世界が終わる」と言われたときのインパクトと期待を上回るほどではなかったのは残念。
バッドエンドもあれば良かったのに、と少し思う。
でも、十分楽しめました!

--- キャラクター ---

オススメ攻略順
  青葉or御波 → 夕陽 → 朝陽 → ノーマル → アフター

個別シナリオ評価
  ノーマル > 御波 > 朝陽=夕陽=青葉

キャラはみんな可愛いかな。
御波ちゃんはとりわけ可愛い。髪を下ろした青葉も可愛いけどね!
朝陽みたいなお姉さん・女教師タイプはあまり興味がなかったので残念。

個別エンドは、シナリオのメッセージ性が強すぎるため、どれも同じようなオチになってしまう。
それがすこし飽きてくるのが残念。

--- その他 ---

システムは不足なし、音楽も良。OPEDは印象薄。
声優も良いと思う。聞いたことある声が多かった。
男性声優の安定感はゲームの完成度を上げてくれると思う。
ただ、音質が少し悪かったように感じた。叫ぶと高音がすこし割れちゃう。
言うほど気になるわけではないけれど。

絵は、特筆すべき優秀さ。
CG・立ち絵・背景どれをとっても秀逸。
背景も丁寧で綺麗だし、センスが感じられるものが多い。
立ち絵も可愛いし、表情のバリエーションも豊富(気のせいではなかった)。
CGの枚数も多く、このシーンでも入れてくれるんだ!という贅沢感が味わえる。
また、綺麗なCGが多い。壁紙にしたいくらい

Hシーンもそれなりにある。
悪くない。御波ちゃんエッチぃ。どきどき

--- 評価 ---

4年前とやや古いゲームではあるが、クオリティは感心するほど高い。
欠点は、個別ルートのマンネリ感、バッドエンドがない、この2点。
十分に★4評価できる作品でした。
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