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アマツツミ 第一話(こころルート)

夏休み&夏のボーナス激戦区の2016年7月発売枠の一つは、パープルソフトウェアより「アマツツミ」をチョイス。

それに合わせて、パープル前々作「ハピメア」も「ヘンな妹がいる!」枠として崩しておいたので、興味があれば(かつ、ハピメアファンでなければ)ぜひご参照を。
ちなみに、今作「アマツツミ」とは違うシナリオライターなので安心。
一緒だったらキャンセルしてたところでしたね!

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言葉で人を操れる「言霊」使いな主人公は、隠れ里を出て、人里で暮らすようになる。
「他人」と触れ合ううちに、今まで私たちが歩いたり喋ったりするのと同じ「当たり前」の感覚で使っていた「言霊」の力の、本当の意味に気づいていく――
というお話っぽい。
いちおうケータイがあったので、時代は平成のはず。

ちなみに、アマツツミを漢字で書くと「天津罪」となる。
狭義では「天の罪」、すなわち古事記においてスサノオがアマテラスを引きこもらせるに至った、天界で犯した罪のことらしい。
この作品においては、主人公(ら)「人ならざる者が犯した罪」ということになるだろう。

このゲームは、ヒロインごとの章立てで構成されている、いわゆる「一本道」系。
それぞれの章に選択肢があり、そこで個別ルートに入ればその章でエンディングとなり、入らなければ次章へと続いていく。
「G線上の魔王」「穢翼のユースティア」と同じタイプかな。

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ということで、1章で攻略できるのは、妹枠・天真爛漫系ヒロイン、織部こころ。

見た目だけで言うなら、妹枠は明らかにほたるんなんですけどね?
公式HPでほたる(と、万一を考えて、いちおう響子)のキャラ紹介をクリックして、「なんだ、このゲームには妹は出ないのか……」と落胆したところで、こころんに妹枠が割り振られていたというまさかの逆転劇!
ちなみに、そのほたるんがメインヒロインのようです。

こころのCVは、秋野花。
最近だと、パーフィル(ワールド・エレクション)でお世話になりました。
舌っ足らずでロリ系のこころんの声は、愛嬌があってとても好き。
なんだか秋野花に桐谷華みたいな魅力が出てきてますね!?

こころルートは、寝食を確保するためにテキトーに使った「僕はこころの兄だ」という言霊について。
もちろんスポットが当たるのは、「ど、どうしよう……妹なのに、兄さんのコト好きになっちゃったみたい……兄妹でこんなのイケナイコトなのにぃ……!」な角度からですよ!

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「兄と恋人になりたくなってしまった妹」の苦悩を見ていられなくなった主人公は、「家族」と「恋人」を天秤にかけ、言霊を解除することを選ぶ。
しかしそれは自分の軽率な行為そのものを反省したわけではなく、好きな女の子を苦しませている重みに耐えきれなくなっただけ。
だから、真実を打ち明け、こころの気持ちを試すのだ。
それが現実逃避でしかないに気付いてはいたけれど、それ以上に良い選択肢は選べなかった――
そう自分の狭量さを責める主人公を、こころは持ち前の優しさで包むのだった。
関係が嘘だったとしても、紡いだ絆は本物だったから。

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と、たぶんこんなお話なんだけれど、こころも(プロローグでのあずきも)「人の心を操る」「人の心を試す」という行為について責めることはない。
それがちょっとモヤっとするかも。

たしかに、この「二人は晴れて恋人同士になれました」なオチが着くことは、予定調和ではある。
だから私がこんなことを言ってもしょうがないのかもしれない。
それでも、その本音に甘えちゃうのは、シナリオライターとしてどうなんでしょうか。
こんなの、採用面接で志望動機を聞かれたときに「お金がほしかったから」「っていうか、受けてるの御社だけじゃないですけど?」って言っちゃうようなもの。
こういうのをご都合主義って言うんです。やっぱり建前って大事かも!

あと、こころんが「兄妹関係」をどう受け止めているのかが、よくわからなかった。
たしかにシナリオの方向性は「兄妹での禁断の恋」なんだけど、Hシーンから背徳感が伝わってこない。
というか、あっさりHしすぎじゃないですか!?

いや、部屋着で主人公の部屋に来たこころんをいじいじしちゃうシーンからは、背徳感がどばどば溢れていた。
でもあれは(なぜか!!!!)Hシーンじゃなかった。
だからやっぱりHシーンからは背徳感が伝わってこないんです!

しかしまぁさすがのパープル、そのHシーンがヤバい。
全シーン使える。ヤバすぎ。死んじゃう。
こころんの肉付きのよさったら、もう!
逆さ撮りの一枚絵のインパクトには感動すら覚えちゃいました。

なので私は「そっか、兄妹って恋人になれないだけで、エッチするのは普通なんだった!」って気づきました。
日常シーンでも、こころんのかわいさが炸裂していたしね!
ああ、私も妹がほしかった……。

こころシナリオ単体で評価するなら、☆3くらい。
シナリオゲーと考えるには惜しいところはあるけれど、萌えゲーとしては良シナリオだったかな!
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ゲーム [★★★☆☆]
アマツツミ

アマツツミ 第二話(響子ルート)

アマツツミ、2章のヒロインは、喪女な巫女さん・朝比奈響子。
いつも二人いるパープルの原画師のうち、あんまりエッチくない絵を描く人が担当している女の子です。

とは言え、キャラデザ自体は、ほたるの次に好き。
公式HPのキャラ紹介にもある、横向きの立ち絵がめっちゃかわいい!

CVは、夕希鈴。
新人声優さんなのかな? ちょっと鼻にかかったような蕩け気味な声は、響子ちゃんによく合っていたと思います。

響子ちゃんのお話は、彼女の持つ霊感について。
前半では、彼女の心の暗い部分が。
ルートに入った後半では、その霊感を彼女が受け入れていく様子が描かれる。

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まずは、後半部の個別ルートについて。
明らかに完成度が低い。てきとーに作ったとしか思えないお話。

エピローグでの状況解説で、「~~と考えるのが自然だろう」とか言われたけど、ぜんぜん自然に思えなかった。
まぁ響子ちゃんとエッチするのが主目的なんだから、あんまり細かいところにツッコんでもしょうがないような気もする。

なので、私が取り上げるのは、前半部分の「声 別世界の友人」のエピソード。
ところどころツッコミどころもあったけど、こちらはよくできたお話でした。

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幼い頃の響子には、親友と呼べる女の子――鈴夏がいた。
けれど、鈴夏は事故で死に、響子は生き残ってしまう。
元から自分に自信がなく、かつ鈴夏に憧れを抱いていた響子は、生を重ねていくうちに「自分が死に、鈴夏が生き残るべきだった」と思うようになっていく。
その思いが「言霊」の力と共鳴し、「鈴夏の幽霊」が生まれるのだった。

けれどその幽霊は、響子の命を費すことで存在できるもの。
生きるべきは響子か、あるいは鈴夏なのか――選ばなければならなかった。

---

この件において、三人は三様の主張をする。

主人公は「みんなを幸せにする」という約束を根拠に、「みんな」のうちでも殊更大きな存在である響子に生きてほしいと言う。
響子がいなくなった後に残された人のことを考えると、幸せだとは到底言えないだろうから。
だから響子に問う。

「鈴夏のために死ぬことが、響子の幸せなの?」
「生きて幸せをつかむことを諦めなくてもいいじゃないか」


対する響子の主張は、こうだ。

「生きてこそ、というのなら――それこそ、あんな幼くして死んでしまった鈴夏はなんだったのかということになります」
「自らの死を選んだ鈴夏の意思を尊重するなら、私のこの気持ちも同じこと……」
「そうは、思っていただけませんか」


この理論武装で主人公を説得に来た響子ちゃんには、マジで惚れなおしてしまったよ。
響子を否定することは、響子を庇って死んだ鈴夏の生きた意味すらをも否定することに繋がるのだから。

だから「鈴夏の幽霊」はその価値観を転換する。
「本物の鈴夏ではない自分が生まれてきた意味」を問い直すのだ。

「わたしは、このために生まれたんだよ」
「響子がずっと抱えてきた、もやもやした気持ちを解消するために、ね」
「後悔と罪悪感から、響子を解放するために消える――それが私の選んだ道」


「鈴夏の幽霊」は、響子の未練や後悔から生み出されたもの。
響子の代わりに死んだ鈴夏の生に意味を見出すのなら、「響子が生きて幸せを掴むことを願っていた」とするしかない。
なのにここで響子が死んでしまったら、その意味をなくしてしまう。
鈴夏の意思を尊重したいと思うなら、「鈴夏の幽霊」の意思も尊重しなければならない。
でなければ、一貫性が取れなくなってしまうから。

「だから受け入れて、響子。わたしは言ってみれば本懐を遂げるの」


鈴夏も、鈴夏の幽霊も、響子を幸せにするために生まれてきたのだ。

---

「鈴夏の幽霊」は、「響子が抱いていた"理想の鈴夏"が具現化した存在」であって、鈴夏本人の意思の宿った存在ではない。
しかし、この点が三人のうち誰かの主張を採用するに当たっての根拠になることはない。
すなわち「幽霊は本物の鈴夏ではないから、響子の願いが叶ったとは言えない、だから響子が生きるべき」という主張だ。

これを根拠にするということは、つまり「命の選別」を認めることになってしまう。
幽霊だとは言え、そこにいる鈴夏は私たちと変わらない自我を持った存在だったのだから。

たしかに、自分が生み出した存在なら、自分の都合で使用しても構わないように思える。
その理屈に基づき、私たちは犬や牛やウナギやキャベツを育てたりしているのだ。
が、「生命倫理」というものにおいて、人の命に関してはそれが禁じられている。
現実、人間のクローンは作ってはいけないと決められているし、堕胎は避けるべきことだと考えられているのだ。

それでも、結果的に響子は生き残り、鈴夏の幽霊は消えてしまう。
その選択が正しかったことを裏付けるように、今わの際に本物の鈴夏が降りてくるのだが、主人公や響子の主張を採用したとしても「間違い」だとは言えないだろう。
(実際、ハピメアでは主人公の主張が採用されていた)

誰もが幸せになる正解はなく、どの回答を選んでもしこりが残る。
だからこそ命は尊く重たいものであり、それを生み出してしまった力こそが「天津罪」なのだ。
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ゲーム [★★★☆☆]
アマツツミ

アマツツミ 第三話(愛ルート)

天津罪、3章は幼馴染なドSヒロイン・恋塚愛を攻略。
パープルには毎回このタイプのヒロインが出てくるような気がします。
ツリ目で、Sっ気があって、主人公をイジってくる巨乳っ子。こういうの好きなの?

CVは、山田ゆな。
雨宮優子(ef)の人らしい。あんまり記憶にない……。
パープルでのこのポジションって、たいてい風音だったからね、ちょっと新鮮かも!

一見メインヒロインな愛ちゃんのお話は、言霊という力を持つ「神」である彼女と主人公が、人里を受け入れていく様子が描かれる。

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もう最初に言っちゃうけど、3章のお話は、私にはよくわかりませんでした。

愛ちゃんが登場してからというもの、主人公のキャラがあまりにフツーになりすぎていた気はしていた。
それまでは、世間ズレしている「天然」っぽさが、デキる系主人公みたく見えていたのに。(グリザイアの主人公・風見雄二みたいな)
なのに、気遣いとか駆け引きとか遠慮とかを覚えはじめた主人公は、一気につまらない男になってしまった。
それは主人公が人々に影響を受けて変わった部分であり、愛ちゃんに言わせれば「人の世に染まりすぎた」ということなのだろう。

「そうやって影響を受けていったとして……最後はどうなるの?」
「ただの人間としてこの町の一員になれる、なりたいと――そう思っているのかしら」
「それとね、逆の部分についてはどう思っているの?」
「私たちがいることで、この町の人間に、なにかいい影響ってあるのかしら」


しかし、その問題に主人公と向き合わせるための「主人公は愛以外を認識できない」な言霊って、いったいどういうことなの?
嫉妬に駆られた愛ちゃんが、自分だけを見てほしいと思う。それはわかる。
でも、その恋愛感情と、この主人公の変化を足したうえで、自由を奪う言霊をかける。その狙いは……?

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とにかく、無茶な力の使いかたをしたせいで、愛にかけられていた「呪い」が浮き彫りになる。
双子の姉への未練に引きずられ、死にかけていた愛を、主人公は想いの力で救うのだった。

こちらもよくわからないが、強引に解釈するのなら、愛が「双子の姉の代わり」ではない自分自身のアイデンティティを見つけられたから、自分を救うことができた――そういうお話なんだと思う。
でも、前半部分との繋がりがよくわからないし、そもそもあのお姉さんは主人公がカタったものだよね?
ねぇ愛ちゃん、だまされてない? 大丈夫?

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後半部分の個別ルートは、こころが二人の恋仲を認めるようになるお話。
こっちはなんの変哲もない日常シーンとHシーンの盛り合わせ。
雪が降らなくなったなら、愛ちゃんにも夏服を着せてあげてほしかったなーって。

ただ、やっぱりこっちの原画師さんの描く一枚絵のインパクトはスゴい。
花火大会での婚約指輪のカットには、ちょっと見とれてしまいました!
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ゲーム [★★★☆☆]
アマツツミ

アマツツミ 最終話(ほたるルート)

アマツツミ、ラストの第四章は、メインヒロインなエキセントリック後輩ちゃん、水無月ほたるを攻略。

CVは、小倉結衣。
マイナー声優じゃないはずなのに、ほとんどお世話になったことがなかった。
声質はキライじゃない。演技はすばらしい。
ほたるんの表と裏をよく演じ分けてくれましたね!

そんなほたるんルートは、もちろん「言霊が効かない」彼女の、「一週間しか記憶が持たない」という問題についてのお話。

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「水無月ほたる」は不治の病に侵されていた。
病魔に蝕まれていくうちに、彼女は言霊のような「力」に目覚める。
その結果、「ほたるのコピー」が生み出され、「オリジナルのほたる」の代わりに生活するようになった。
それが私たちがほたるだと思っていた存在だった。

オリジナルのほたるはコピーを羨み、妬み、憎み――だから、一週間ごとにコピーをリスポーンさせることにした。
だから、ほたるはコピーに言った――これ以上死にたくなかったら、私を救う方法を探すのよ。
そして、主人公にはこう言うのだ。

「ああ、王子様、魔法は12時の鐘の音とともに解けてしまうのよ」
「急いで! 急いで!」
「わたしが死ねば、あなたが知るほたるも消えるのよ」
「"わたし"が"水無月ほたる"なんだから」

「急ぎなさいよ! とっととわたしを救え!」


---

1周目(ノーマルエンド)の主人公は、ほたるのコピーに自分の魂を吹き込み、"君が本物の水無月ほたるだ"と言霊をかけた上で、オリジナルのほたるを騙し、コピーと真偽を入れ替えて「水無月ほたる」を救っていた。
主人公とオリジナルが死に、コピーだけが「水無月ほたる」として生き残ることとなる。

2周目(トゥルーエンド)では、オリジナルのほたるが「恋をする気持ち」を知ったために、自ら魂を譲り、コピーを生かそうとする。
けれど、主人公はその「2つから1つを選ぶ」一周目と同じやり方を認めず、「2つを1つにする」ことを決意する。
すなわち、オリジナルもコピーも、どちらも水無月ほたるであり、分かたれていた二人が一人に戻るのだ。

これらのシナリオで主にスポットが当たるのは、「みんなを幸せにしてください」というほたるとの約束を、どう成就させるか――という点。
そして、その大団円へと諦めずに「生きて」「行く」というポジティブさこそが素晴らしいのだ、と説く。
だから、ノーマルエンドで失敗したそれを挽回するように、トゥルーエンドが解放される。

「人間は"失敗"をなによりも怖がるから」
「だから、後悔してもいいからやろう、という耳障りのよい言葉がよく使われるのです」
「でも、もっと単純に、成功したいという人の想いの強さにだけ目を向けるべきではないでしょうか」
「自分で選んだ道を歩き、成功できたら嬉しいことだよ、って――」


---

と、ノーマルエンドのあらすじには「主人公がコピーに自分の魂を譲ったから、コピーに言霊が効くようになった」と書いたのだけれど、「コピーにはもともと魂があった」という噂もある。
ただ、ならどうして今までコピーに言霊が効かなかったのかよくわからなかったので、わかる人がいたら教えてください。

トゥルーエンドの評価は、「オリジナル」と「コピー」のどちらに肩入れするかによって、かなり変わってくる気がする。
オリジナルほたるん派の私からすると、このシナリオはあんまりスッキリしない。
というか、シナリオ構成そのものが「オリジナルほたるルート」になってたんだから、それで「コピーのほたるが本物になるエンディング」は、なんか違くない? って思う人も多い気がするよ。

逆に、コピーほたるん派にとっては、これってオリジナルほたるんとの浮気エッチストーリーですよね?
それとも、どっちもほたるだからセーフ? なら、双子ヒロインがいたら、どっちとエッチしてもOKってことですか!?
……ごめんなさい。この貞操観念ガバガバ主人公に、こんなことを言ってもしょうがないですよね……。

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このシナリオで私が納得できないのは、たぶんこういうことだ。

当初、主人公は(あと私たちも)「オリジナルのほたる」が嫌いだったし、憎んでいた。
オリジナルがあまりに尊大で利己的であり、自分が生きるためには他人の命をも踏みつけにし、それを歯牙にもかけない傲慢さと嫉妬深さが許せなかったから。
さらに、自分に対する嫌悪感すら、コピー(ひいては自分)を救わせるために利用しようとする狡猾さが不愉快だったから。

「はじめましてをしたほたる」「初めてキスして、エッチをしたほたる」「初めて想いを告げたほたる」「告白を受けてくれたほたる」……これらがみんな別人だったという事実にショックを受け、そんな残酷な運命を課した「水無月ほたる」を、主人公は憎んだのだ。
(ちなみに、私がリアルにショックを受けたのは、「いい年した男が、そこまでお人形さん遊びにはまってしまったの?」とか言われたところです……)

たしかに、(オリジナルの態度はともかくとして)コピーを毎週一人ずつ殺してきたのは、彼女の力のもたらした「天津罪」に間違いない。
けれど、オリジナルは、自分の犯した過ちを省みて、コピーと和解したわけではない。
恋をしていたコピーの気持ちを想い、そして自分が恋をした主人公を想って、その決断を下したのだ。
そうしてコピーが「本物」となり、オリジナルはコピーに取り込まれる形で、物語の幕は下りる。
結果、オリジナルは自分の罪を悔いることなく、赦されることなく、最後まで「力」に翻弄されたまま、オリジナルであることを諦めるのだ。

ならば、それこそが彼女への罰なのだろうのか?
悔い改めることすら許されないほど、彼女の罪は大きかったのか?

……いや、病に蝕まれた彼女を「オリジナル」として生かし続ける方法が思いつかなかったから、この結末なのだろう。
つまり、シナリオライターが、彼女を諦めてしまったのだ。
健康でなかったから、生きることはもちろん、自分が自分であるままに死ぬことすら許されなかったのだ。

理不尽な病魔と超能力に翻弄された少女「水無月ほたる」こそが救われなければならなかったと、私は思う。
悪いことをしたら、ごめんなさいって謝って、そして許される。
たったそれだけで彼女は救われたはずなのに、その機会すら与えられないままに「水無月ほたる」をやめさせられてしまう彼女は、あまりにかわいそうだ。
そして、この結末(あるいは、このシナリオライターの考え方)は、「一度の過ちが二度と許されないムラ社会」や「命の選別」に肯定的な、閉塞的なイマを象徴しているような気がするのだ。

「わたしが、水無月ほたるなの!」


---

とまぁ、たぶんこんなのは私の考えすぎなんだと思います。
私は単に、オリジナルほたるんの言った、「私を救ってくれたら、恋人になってセックスさせてあげる」が忘れられないだけかも。
たしかに「あんたなんか嫌いよ!」って言われながら騎乗位エッチされるのも、ぜんぜん悪くなかった。
でも私は、死と暗闇の魅力溢れる傲岸不遜なロリっ娘に、「ほら、救ってやったんだから約束は守れよ」とか言って、嫌々ご奉仕エッチをさせたかったんです!

考えすぎついでに、もう一つだけ。

トゥルーエンドのエピローグのラストで、ほたるんは「ボンボヤージュ」の話をしてくれる。
それは「本物」になったコピーにも、もちろんオリジナルにもないはずの記憶。
初めてのキスをしたほたるが言った、お別れの言葉だったのだから。

つまり、あの教室でキスをしたほたるは、オリジナルだった。
コピーがあまりに報告をもったいぶるから、気になって病室を抜け出し、そして自分だけの思い出が欲しくなってしまったのだ。
そして、初めてのキスをしたオリジナルは、今もたしかに生きている――

これが、不憫な「水無月ほたる」への、たった一つの救い。
考えすぎかもだけど、こう考えたって矛盾はない……よね?
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ゲーム [★★★☆☆]
アマツツミ

アマツツミ まとめ

シナリオ

超能力持ちな天然主人公が、ヒロインたちの問題を解決しながらエッチしまくっちゃうヤリチンハーレムゲー。
ルートに入ってないのにヤッちゃうとか、ルート入ってるのに他のヒロインとヤリまくっちゃうとか、なかなか斬新。
もしくは、頭おかしい。

ただし、主人公の頭だけがおかしいのか、シナリオライターの頭ごとおかしいのか、コイツ頭おかしいんじゃねぇの?って思っちゃう私の頭がそもそもおかしいのかは検討の余地アリ。
多分、どっちもどっちなんじゃないのかなーって。
私の頭もおかしいけど、絶対にシナリオライターの頭だっておかしいよ!

ということで、人によって好き嫌いの別れるシナリオだとは思う。
少なくとも、私は個別ルートの感想で、これだけいろいろ言ってるワケだしね。
けど、出来不出来はともかく、読み物として視聴者を楽しませようとする姿勢は感じられる。
そこについては評価できると思います。

シナリオ別評価
  響子 ≧ ほたる = こころ > 愛

難しいところだけど、一応シナリオ原理主義者の私としては、響子ルートを一番上に置いておきます。
一番辻褄が合っていて、いいシナリオだったと言えそう。
「主人公が信じる正しさ」に反論し、主人公を説得しようとする響子ちゃんはカッコよかったし、そのどちらでもない鈴夏の意見でオチがつくのも悪くない。
キャラデザも好き。エッチシーンがあんまりエッチくないのだけが欠点。

次点で、ほたるルート。
いろいろ納得いかない点は多かったけど、元からほたるんは気になってたし、さらにオリジナルほたるんがカッコよすぎのかわいすぎ。
だからこそ納得いかないんだけど……。

次点タイで、こころルート。
天真爛漫なドスケベ妹ちゃんのお話は、もはやルートとかそういう枠に収まりきるものではない。
そうだよね、だって妹って恋人になれないだけで、エッチするのは普通だもんね!

愛ルートは、もはや意味がわかりません。
ぼくの考えたさいきょうの愛ルート! を公開するかもしれないくらいです。

テキスト

さすが実力派ライターと言うべきなのだろう、安定感抜群。
描写とかシーンまわしがちょっとシツコイかな~っと思わなくもないけど、私が言えることじゃなかった。

キャラクター・グラフィック・Hシーン

もうここがパープルの強み。
みんなかわいい。ヤバイ。そしてエロい。
シナリオがどんなだろうとプレイさせてしまう魅力がある。
並みの抜きゲーなんか目じゃないよ!
おかげでなかなか進まないのが困ったところ。
ファンディスクが出たら、間違いなくやります。

音楽

OPムービーはやっぱり秀逸。
なんだか面白そうだもん! やりたくなる

BGMは普通だったかな?
気にならなかったってことは、悪くなかったんでしょう、きっと。

システム

いつも通りのパープル。
毎回書いちゃうけど、シーンバックと「ゲーム中断」がありがたい。

吹きだし状に表示されるセリフもイイカンジ。
プログラムへの力の入れ具合がうかがえます。

総評

2016年7月発売枠。
ジャンル「パープルソフトウェア」、これが確立されていることを、私は思い知りました。

シナリオは好き嫌いがあるかも。
面白かったらラッキー、意味がわからなくても泣かないこと。
私はハマらなかったけど、涙なしには見られなかった人もいるようなので、その辺は運次第?

かわいい女の子のかわいいところを、たくさんかわいいかわいいしたい!
そんなあなたには、もちろんオススメ。

萌えるだけの萌えゲーにはお腹いっぱい気味、シナリオだって楽しみたい!
そんなあなたにも、オススメできます。

シナリオに力が入っていて、しかもかわいい女の子が出てくるゲームがしたい!
そんなあなたは、ヒマとお金があったらどうぞ。

私の評価は、★3・良作評価。
シナリオライターとウマが合わなかったのが残念。
それがなければ、☆4つだって狙えたかもしれませんでした。
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ゲーム [★★★☆☆]
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