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この青空に約束を― 凛奈ルート

ギャルゲーマーなら嗜んでおくべき「歴史」に触れようキャンペーンが開催されました。(なんでっ!?)
ということで、第一弾には、こんにゃくこと「この青空に約束を―」をチョイス。
初出は2006年。もう10年も前のゲームなんですねぇ。
ちなみに戯画作品に触れるのも初めてだったりします!

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人口数千人・全校生徒100人・寮生6人という小さな島での「年度末には廃止が決まっている学生寮」で過ごす、少年少女たちの物語。
なんだか「そして明日の世界より――」っぽい?

まず攻略したのは、ツンデレな問題児・沢城凛奈から。
……またこういう子をツンデレと言ってしまった。いや、もういいかこの話は。

CVは河合春華こと、こおろぎさとみ。
CLANNADの汐とか、クレしんのひまわりとか、トゲピーの声の人らしい。
通りでずいぶんとロリロリしい声をしているハズだった。
でも、このおてんば娘な凛奈ちゃんにはよく似合っているよね。

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そんな凛奈ルートは、導入部からの、彼女の「他人を拒絶する殻」をどう破り、どう仲良くなり、そしてどう別れの時を迎えるか――というお話。
この物語の設定を最大限活かした、表のメインヒロインである。

凛奈ルートの感想を一言でまとめるなら、「シナリオが贅沢なキャラ萌えルート」。
テーマもあるし(ネバーランド)、骨格はしっかりしてるし、起きるイベントも考えられてる。
でも、テーマを偏重せず、女の子の魅力を伝えることを重視しているようだった。
おかげで凛奈ちゃんがとってもかわいかった。
自分から後輩の相手を頼んだくせに、ちょっとでも仲良くなっちゃうと一気にヤキモチ焼いちゃうとことか!

「彼氏は、いつでもたくさんの人と繋がってる…。でも彼女は、彼氏を介してしか、人と繋がれない」
「彼女の、彼氏と繋がれない時の寂しさ…わかって、ほしいな」


主人公は、自分に浸ってるっぽくてクサかったよーな気がしなくもない。
まぁ私が言えたことでもないのか!
しかし「運命の人」のくだりは正直油断してた。合わないんかい!ってマジツッコミした。おもしろかった。

個人的にちょっと気になったのは、彼女の陸上選手としての設定。
島に引っ越してくる前はどうしてたのかなーって。そういう話、全然なかったよね。

あとは「本番に弱い」彼女の小心者なところをもっとアピールしてきてくれてたなら、「こいつには俺がいてやんなきゃ」感がもっと出てきて、エピローグがもっともっとすばらしくなったような気がします!
あれ、もしかしてビビりな凛奈ちゃんって、主人公に化けたオバケを鉄パイプで殴りつけちゃうところに現れてたの?
辱めの刑にあってる凛奈ちゃんは健気かわいい!!
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ゲーム [★★★☆☆]
この青空に約束を

この青空に約束を― 宮穂ルート

こんにゃく、2ルート目には従順毒舌系のイジられ後輩・六条宮穂嬢を攻略。
銀髪姫カットで慎ましやかなお胸の持ち主という、ルックス的には一番可愛らしい子です。

CVは、草柳順子。
八坂あろえ(SWAN SONG)の人らしい……?
イジられたときの「ああっ!?」はお気に入り。

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宮穂ルートも、凛奈ルートに続いて「ちょっとシナリオのしっかりしてるキャラ萌えルート」の様相。
宮穂の自由研究である祖父についての調査を手伝っているうちに、なんとなく結ばれていく。
そして宮穂ルートの場合、寮がなくなるなくならない以前に、本当は宮穂が島を出る予定になっていたのだとか。

宮穂ルートがいまいち輝きにかけているのは、宮穂の祖父の調査結果が、二人の関係に影響を及ぼしていないからかも。
あんな山場にまで持ってくるなら、「祖父母の日記が二人の恋路の道しるべに!」とか、「校内新聞をみんな集めたとき、隠されていたメッセージが明らかに!?」とか、そういうプラスアルファが欲しかったかもしれない。

それでも、自分の運命を受け入れ、最初から諦めていた彼女の持っていた、深窓の令嬢らしい儚さは、ぜんぜん悪くない。
だからこそ、なんだか惜しかったなぁ……と思ってしまいます。
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ゲーム [★★★☆☆]
この青空に約束を

この青空に約束を― 静ルート

こんにゃく、3ルート目には、猫系クーデレ娘・藤村静を攻略。
CVは、北都南。そうですか、こういう声もできるんですね!

静ルートは、平たく言えば「捨て猫を元の飼い主のところに返したら、恩返しにやってきました!」なお話。
ストーリーは悪くない。ぜんぜん悪くないんだけど、なんだろう、このなんかちょっと違う感。見せ方の問題?

育児放棄気味な両親のところから「保護」される形でつぐみ寮に住むことになったらしい静だけれど、その家庭の事情がまったく語られない。
静が実家に帰るのが「つぐみ寮のみんなに説得されたから」という形になっているのが、スッキリしない原因かも。
主人公が見てきたらしい昔とは違う両親と静自身が話し合うなりなんなりして、「静自身が納得する」という形こそがハッピーエンドじゃないかな?
でないと、本当に問題が解決したのか以前に、問題がなんだったのかすらわからないままだもの。
(そうした方が面白いかどうかは別問題です!)

このパターンは、ひょっとしたらシナリオライター・丸戸史明のクセなのかもしれない。
WHITE ALBUM2の時も思ったけれど、主人公がやたらと押しつけがましいよーな……。
この主人公、自分とは違う思想を持ってる人間を認めることができるんでしょうか?

とまぁ、物語の落とし方はともかく、個別ルートに入ってからHシーンへ行く流れは「清く正しいロリゲー」という感じで、全然悪くない。
なんてったって、静ちゃんおっぱいないしね!
口内射精からの性教育の流れには正直わろた。
しかし、いくら発育不良気味とは言え、一つ年下の女の子と付き合いはじめただけで「ロリコン」呼ばわりはあんまりですよ!

ということで、このシナリオから得られる教訓は「大事なお話をするときにはちゃんと服を着よう」ということです!
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ゲーム [★★★☆☆]
この青空に約束を

この青空に約束を― 沙衣里ルート

こんにゃく、4ルート目は、頼りない新米教師・桐島沙衣里先生を攻略。
CVは、紫苑みやび。たぶん初めてお世話になる人。
ちらりと覗く八重歯がキューティクルなさえちゃんに、よく似合う声。
ただ、ちょっと音質が悪いような気も……?

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さて、女教師とかまったく興味のない私でしたが、さえちゃん先生はアリでした。
というか、メッチャかわいい。やばい。
まぁ沙衣里があまりに教師らしくないので、本当に女教師好きな人にはどう見えているのかは気になるところではある。

私にとってのさえちゃんの魅力は、「誘い受け」なところ。
唇と一緒に心まで奪われてしまったけど、教師という自分の立場のせいで(って言い訳して)、教え子な主人公にアプローチできない。
だから誘い受けちゃうんです! もうトキメキを感じちゃいましたって!

まぁ、流されやすく依存体質な女の子が、24歳まで男性経験ゼロって、そんなのあるワケないじゃん! あなたはそう思うかもしれない。
でもあるんです! だってこれってギャルゲーだからね! 二次元最高!!

「わたしの人の良さに付け込んで、抱きしめるわキスするわ、やりたい放題だったんだよ?」
「あ、あんたが無理やり押してくるから…ぐらっときちゃったんじゃないのよ。わたし、押しにすっごく弱いんだよ?」


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そんなさえちゃん先生ルートの山場は、主人公と爛れた生活を送っているうちに「ラブホに生徒手帳を置き忘れる」というドジを踏んだせいで、主人公の退学・ひいてはつぐみ寮の取り潰しにまで騒動が発展しはじめるところ。
さえちゃん先生が大活躍する職員会議は、「十二人の怒れる男」のパロディだね。
たしかにあれは面白い映画だった。だからあのシーンも面白かった。

ということで、沙衣里ルートは、頼りなく流されやすい女の子だった沙衣里が、壁を乗り越えることで一人前の女性として成長していくお話でした。
予定調和なエンディングではあるんだけれど、やっぱり過程って大事だよね。
その点、沙衣里ルートは「Hシーンまでの過程」「ハッピーエンドまでの過程」それぞれに抑揚があって、楽しかったなぁ。
ただ、「二人で張り込み中に顔見られるのはマズイ」→「じゃあ抱き合ってればいいじゃん」な主人公の思考ルーチンには、ちょっと異議を唱えたい気もします!
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ゲーム [★★★☆☆]
この青空に約束を

この青空に約束を― 奈緒子ルート

こんにゃく、そろそろ終盤戦な5ルート目には、猫かぶりな独裁者・浅倉奈緒子を攻略。

CVは、篠崎双葉。
日常シーンの演技は慣れれば悪くないけど、Hシーンが壊滅的。全然えっちじゃない……。
良さげな一枚絵とか結構あったのに!

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奈緒子ルートは、本音と建前、表と裏を完全に使い分ける演技派な生徒会長が、「狼少女」になってしまったお話。

というか、奈緒子が2年前に主人公と先輩を引き合わせたのって、「先輩の気を引くための当て馬」だったんだよね。
私はてっきり「先輩を諦めるために、主人公をダシに使った」のかと思ってたよ。
いったいどうして奈緒子はここまで歪んでしまったのだろう?

それにしても、先輩はかなりのとばっちりだった。
奈緒子の行動は、さすがにちょっと共感できないですよ。
でも、まっすぐにぶつかれない不器用さこそが、彼女の魅力なのかもしれない。
その証拠に、エンディング前の「新5カ条」はとってもよかったもの。
むしろエンディング後のエピローグがいらないくらいだった。

「……言ったって、信じないくせに」
「奈緒子の言ったことは、信じられなくても…奈緒子のしたことなら、信じられる」

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ゲーム [★★★☆☆]
この青空に約束を

この青空に約束を― 海己ルート

6ルート目、おどおど系幼馴染・羽山海己を攻略し、ヒロインルートはおしまい。
海己ルートは、今までちょいちょい匂わせてきていた「星野家と羽山家」の事情と、近すぎるようで遠すぎる二人の距離にスポットが当たる。

このシナリオは、本当に「海己のキャラクターが好きかどうか」で評価が分かれるような気がする。
今まで「おどおど系ヒロイン」のこと好きでも嫌いでもなかったけど、嫌いな人の気持ちが少しわかったような気がする。
自分が眠れないからって延々壁叩いてくるシーンとか、ちょっとヤバかった。
私の代わりにちゃんと主人公がツッコんでくれたからよかったけど。
この主人公、熱血すぎるトコロちょっと引いちゃうけど、でもちゃんとツッコミできる点は有能です。
ルートへの持って行き方とかね!

そんな二人の「ロミオとジュリエット」風の恋は、つぐみ寮取り壊しに反対する活動を始めるところで締められる。
終わらせ方、ずいぶんスッキリ。
署名活動の反応とか、その後の学園長側の対応とか、そういうお話があってもよかったのかなーって気もする。

けれど、テーマは「みんなでいるふたり」なわけで。
町の人々には「旧校舎」、主人公たちには「つぐみ寮」という、それぞれの、けれど「みんな」の思い出をみんなで守っていくことで、「ふたり」も「みんな」になっていく。
よく考えられた筋書きだと思います。

しかし、海己ちゃんってばあんな人事不省になっちゃうほど、孤独って耐えがたいものかなぁ? などと、トモダチの少ない私なんかは思ってしまうのですが。
ま、その辺は人それぞれですよね!(思考停止)
なんでもいいけど飴なめたい!(引きこもり並感)
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ゲーム [★★★☆☆]
この青空に約束を

この青空に約束を― 「約束の日」+茜ルート

約束の日。
いつか必ず訪れる、別れの日。

修了式の後の、卒寮式を描く。
ヒロインルートそれぞれの、共通のエンディングでもある。
内容は、ヒロインたちのそれぞれの「別れの受け入れ方」と、卒寮証書授与という「別れの儀式」という、15分ほどのショートストーリー。

凛奈が初めて寮に来たとき、主人公は「絶対にお前を泣かせてやる」とか啖呵を切っていたよね。
当時の凛奈ちゃんみたく、私も「なに言ってんのコイツ、バッカじゃねえの?」と思っていた。
それでいてモニター越しでこれなんだから、もし私がつぐみ寮生なら号泣してたかも。いやぁあぶなかった。
なるほど、この作品が「泣きゲー」枠な所以は、ここにあったんですねえ。
素晴らしいエンディングでした。



サブヒロインな三田村茜ルートは、その後に開放される。
「誰とも結ばれなかった世界」での、次の夏の話。

やたらキンキンうるさい茜ちゃんのCVは、涼宮琉那こと夏野こおり。
なるほど、言われて気がつく。
この人の演じる女の子を攻略したときには、毎回この感想を言っている気がします。

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茜ちゃんのお話は、凛奈ルートでの「合わなかった合わせ石の行方」の伏線を回収する。
とは言え、ほんのり匂わせてくるだけで、主人公が気がつく前にエンディング。

普通なら、兄のリアクションだとか、同窓会だとか、そういうシーンも入ってるもの。
もちろんそっちのほうが完成度は高いんだろうけど、このさっぱり感、そろそろ暑くなってきつつあるこの季節には、とっても心地よいですね!

1Hしかないサブヒロインとは言え、「キャラ萌えゲー」の体裁は崩していない。
というか、ロリっ子が母性に満ち溢れてるって、もう私のドストライクなんですけどね!
どこぞの駆逐艦かと思いましたよ?
ボロボロな浴衣の一枚絵には、トキメキを感じちゃいましたって!

ところで、他ヒロインルートで守れていた「約束」が、今回に限って守れなかったのはなんでなんですかね?
恋するパワーは百億万馬力だった! そういうことなんですか?

次回、総評。
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ゲーム [★★★☆☆]
この青空に約束を

この青空に約束を― まとめ

シナリオ・テキスト

取り壊しの決まっている寮で暮らす、主人公と6人のヒロインたちのお話。
避けられない別れを、どう受け止め、残された時間をどう過ごすのか。

この雰囲気は、やっぱり「そして明日の世界より――」を思い出す。
あのゲームも「数か月後に地球が滅ぶ」という運命があって、それをどう受け入れるのか、というお話だった。
地球滅亡でも別離でも、結局は同じことだ。
「ずっと一緒」なんてあり得ないし、誰だっていつかは死ぬ。
普段の私たちにとっては希釈されすぎていて自覚することが困難な運命を、こういった設定によって明らかにしているのだ。
これは生きている限り誰しもに共通のテーマで、だからこそ共感を抱く人が多いのだろう。

とは言え、そのシリアスな「運命」が前面に押されることはあまりない。
言ったってこれは「ギャルゲー」であり、女の子と仲良くすることが主目的なゲームなのだ。
例えば「女の子と仲良くするばっかで、超能力持ってることをすっかり忘れちゃった超能力モノ」とか、「バトルしてばっかで、女の子の魅力がぜんぜん伝わってこない異世界バトルモノ」とか、そういうギャルゲーシナリオはしばしば見受けられる。
けれどこのゲームは、「女の子の魅力を最大限に生かし」つつ「テーマに沿ったシナリオ」をどのルートでも届けてくれる。
そういう意味でも、ギャルゲーとしての完成度は高いのではないのかな、と思う。

あとは「約束の日」ね。
泣ける作品って、涙に理由がつけられることってあるよね。
「○○が☓☓だったから悲しくて泣けた」とか「△△なのに**したのが感動して泣けた」とかね。
なのにこのゲームでは、理由もなく魂が揺さぶられた。あんまりしたことのない経験だった。
まぁもらい泣きって言っちゃえば、それまでなんだけども。

そんな丸戸史明シナリオは、時々クセがある。
やたらと思い込みが激しく、押しの強い主人公ね。ときどき鬱陶しい。
でも、ちゃんとツッコミできる点は有能。(ああっ!?)

ルート別評価
  凛奈 ≧ 沙衣里 > 茜 > ほか

凛奈ルートは、ツンツンな共通ルートからの凛奈のデレデレっぷりが、とっても魅力的。
Hシーン関連も面白かった。30分でしなきゃ!とかね。
あとは、ED後のエピローグが一番好きだったかも。
全体的に完成度が高いルートだったと思います。

さえちゃんルートは、もう個人的にさえちゃんのキャラが好き。
このタイプのヒロインってあんまり見ないよね。
シナリオ自体も冒険活劇っぽくて、男の子としてはテンション上がりました。
まぁその面白さは「十二人の怒れる男」のおかげな気もする。なので次点評価です。

私事ですが、私はケッコン(したい)艦TOP5に「雷」「夕雲」「霞」が入っている系提督です。
なので、茜ルートも好きです!

キャラクター

「ギャルゲー」なだけあって、ヒロインのかわいさがルートの評価に直結している気がする。
共通ルートの宮穂とか、個別ルートエピローグの静とか、めっちゃかわいかったけどね!

でも、全体的に魅力的なヒロインたちだったように思います。
海己だけは、好みが分かれそう。

グラフィック

10年前のゲームなので、それなりに時代は感じる。
とは言え、ヒロインたちの一枚絵のクオリティは上々。

それよりも私が評価したいのは、背景の枚数の多さ。
1シーンでしか使わないような背景も結構あったと思いし、細かい差分もかなり多かった。
電燈のスイッチのON・OFFとかね。
こういうところがゲームの世界観にリアリティを吹き込み、批評空間POV「雰囲気の良いゲーム」でA評価がつく理由なんじゃないかな。

Hシーン

正ヒロイン6人とも3Hの法則を貫く。
こういう姿勢は、プレイする側としてもとてもありがたい話です。

シーン自体も、まぁ悪くない。
使おうと思えばけっこう使えるような気がする。
それより、シーンの前後の雰囲気を大切にしてくれていたのが、ポイント高い。
宮穂ルートなんかで顕著だったように思います!

音楽・システム

特にコメントはありません。

総評

ショコラ・パルフェから続く、まるねこ三部作の三作目。
「ギャルゲーマーなら嗜んでおくべき『歴史』に触れようキャンペーン」第一弾としてプレイした本作です。

たしかに名作と言われる理由も理解できたし、この雰囲気が好きな人が多い理由もわかった。
ちょっとクセはあるけれど、まぁ人にオススメできるゲームかな。
サクサク進めるし、やってよかったと思いました。
私の評価は★3つ、良作評価です。
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ゲーム [★★★☆☆]
この青空に約束を