Entry Navigation  [カテゴリ別アーカイブ]

GUNSLINGER GIRL 1~3話

原作マンガが完結したこのタイミングで、ガンスリンガー・ガールをもう一度観直すことにした。
観るのは3回目かな。

女の子が銃を持って戦うガン・アクションものとしては、最高峰の作品のうちのひとつ。
figmaからヘンリエッタのフィギュアが出るんだよね! 予約しなくっちゃ!?



1話 兄妹 - fratello

原作1巻1話「天体観測」より、ヘンリエッタ回その1。
「義体」と「担当官」についてと、五共和国派のアジトを襲う際に暴れてしまうヘンリエッタ。

しゃがみ撃ちでP90をぶっ放すヘンリエッタがとてもカッコイイ。
ものすごく慣れてるなぁという感嘆と、女の子があんなに足開いちゃって……みたいなイケナイ気持ちが両立する、とても印象的なカットになっている。
ちなみに、トリエラが使っているショットガンはウィンチェスターM1897、リコが使っているスナイパーライフルはドラグノフらしい。

原作に比べて、ヘンリエッタは無口な女の子として描かれている。
これは、理不尽な運命に巻きこまれたヘンリエッタの、機械少女としての悲壮感を際立たせるためかな。
おかげで、公社に戻ってからのトリエラとクラエスとの絡みが鮮やかになっている。
あぁ、この子もきちんと友達のいる普通の女の子なんだ、っていう安心感のような、何か。

「よし、私とクラエスの部屋で一杯やろう!」
「いっぱい?」
「紅茶とケーキには幸せの魔法がかかっているの」


2話 天体観測 - orione

原作1巻1話「天体観測」より、ヘンリエッタ回その2。
暴れたことを後悔するヘンリエッタと、ジョゼとヘンリエッタの関係について。
1話の焼き増しが多いのが、少し残念。

――殺しのための義体を普通の女の子として扱っても、不幸なだけだ。


そう言われながらも、ジョゼはヘンリエッタを普通の女の子とするように接していく。
テーブルマナーを身につけさせることであったり、天体観測をすることだったり。
それはまるで妹に対するように。

レストランでのエピソードはアニメオリジナル。
外出許可を取るときの、フェッロを見るヘンリエッタは、何を考えていたのだろうね?
課長のロレンツォの視線に、気まずそうにしていたけど。
ヤキモチなのか、それとも?

ところで、セーラー服属性のある私としては、エッタちゃんがしばしばセーラーを着てくれるのがとても嬉しい。
セーラー服と機関銃は最高の組み合わせだよね!

3話 少年 - ragazzo

原作1巻2話「Love thy neighbor」より、リコ回。
リコの日常と、彼女に好意を寄せる男の子。

原作のうちでも五指に入る良エピソード。
義体の女の子たちの哀しみと、それに気づかない幸せがうまく同居した、切ないお話に仕上がっている。
リコの純粋さは、時にとても残酷になる。

アニメと原作はほとんど同じ構成。
一点だけ違うのは、エミリオと会ったリコが「楽器を弾けるようになるのって大変?」とヘンリエッタに聞くシーン、ヘンリエッタが「弾いてみる?」と言うところ。

社会福祉公社。
私はここでの生活をとても気に入っている。

category
アニメ [★★★★☆]
GUNSLINGER GIRL

GUNSLINGER GIRL 4~7話

4話 人形 - bambola

原作1巻3話「THE SNOW WHITE」より、トリエラ回。
トリエラとヒルシャーが、ナポリに人捜しに行く話。

ヘンリエッタはジョゼの妹そのものだし、リコはジャンの仕事の道具。
それじゃあ、私には何を演じてほしいのだろう?
全て条件付けで決めてくれたら楽なのに……。


生理痛が酷いのを、ヘンリエッタやマリオ・ボッシには言うのに、ヒルシャーには隠そうとする。
それは見栄なのか、心配をかけたくないのか。
二人の関係は、まるで父娘のよう。
思春期の娘と、その付き合い方に悩む父。うん、ぴったりの構図だね!

普段はしっかり者のトリエラの、ちょっとデレるところが見られる回。
言ったらすごく怒りそうだけど、トリエラは間違いなくツンデレだと思うよ!

5話 約束 - promessa

原作2巻6話「A kitchen garden」より、クラエス回。
クラエスと今は亡きラバロ大尉の、血の通った約束の話。

今さら気づいたけど、ラバロは公社に殺されたんだね。
マンガではその描写は薄いけど、アニメだとかなり濃い目に描かれている。
公社の実体をマスコミに流そうとしたから、裏切り者として消されたんだろう。

ラバロは教官としてクラエスを教育することに、抵抗を持つようになった。
命令を忠実に実行しようとする無垢さ、そのせいで現われる残酷さ。
だから、それらを踏み台にしてまで自分の希望を叶えることに、疑問を持つ。

クラエスはいい子だ。
彼女には彼女自身の生きるべき人生があったはず。
そうは思っても、公社と条件付けという洗脳の前には無力なもの。
だから、約束をした。
自分がいなくなっても、二人だけで過ごした時のように、優しい女の子でいてくれるように。

そして、なにより私は無為に時を過ごす喜びを知っている。
それは遠い昔、お父さんか誰かに教えてもらったもの……。
そんな気がするのだ。


6話 報酬 - gelato

原作2巻7話「Ice cream in the Spanish open space」より。
爆弾テロリスト、フランカ・フランコの登場回。

スペイン広場でジェラート、というのは、映画「ローマの休日」で主演のオードリー・ヘプバーンが食べていたもの。
エッタちゃんは教養があるんだなぁ。
そして、王女さまに憧れてしまう年ごろの女の子なのもわかる。
フランカがヘンリエッタを見て言う「ああいう子こそ私たち五共和国派の守るべきものだもの」というセリフがいい皮肉になっているね。

7話 守護 - protezione

原作2巻9話「How beautiful my Florence is!」より。
フィレンツェで絵画や彫刻に触れたリコの優しさが見られる回。
クリスティアーノの登場回でもある。

義体のうち、リコが一番素直で感受性が豊かだと思う。
リコには生きることそのものが喜びに感じられるのだから。

3話でのリコの無垢さはとても残酷な方に向かってしまったけれど、今回は希望に満ちあふれていた。
天使みたい、とはこういう女の子のことを言うのかもしれない。

「そんなに死にたいのなら止めませんけど」
「もったいないと思いますよ?」

category
アニメ [★★★★☆]
GUNSLINGER GIRL

GUNSLINGER GIRL 8~11話

8話 御伽噺 - Il Principe del regno della pasta

原作2巻10、11話「パスタの国の王子様」より、アンジェリカ回。
条件付けの副作用で、記憶をなくしていくアンジェのお話。

義体となる少女はだいたいにおいて不幸な運命にありながらも、健気に生きている。
そのひたむきさをもってしても、最後まで彼女たちは幸せにはなれない。

できることなら、マルコーにはアンジェに優しくしてあげてほしいとは思うけど、彼はもう十分にアンジェに優しくしていたのだから、これ以上言うのは酷なのかもしれない。
その優しさは「パスタの国の王子様」に詰まっている。
優しすぎて、悲しくなるよ。

悲劇の中で生まれた、ほんの小さな幸せ。
それすらも、アンジェの手からはこぼれ落ちてしまう。
そして、彼女はそれを失くしたのにも気づくことはないのだった。

あの頃してやった事全てが無駄とは思いたくないが――
彼女はもう、あの物語を覚えてはいない。


9話 彼岸花 - Lycoris radiata Herb

原作1巻4、5話のエルザの話の前提となる、アニメオリジナルエピソード。
原作を補完するようにこの話を膨らませてきてくれて、本当に嬉しい。
アニメ化の真価を発揮した回とも言えるかもしれない。

「あなた、自分の担当官と他の義体と、どっちが大事なの?」
「私はラウーロさんが一番大事。他のことなんか、どうでもいいの。私の時間は、全てラウーロさんのために使うわ」
「私たちはあと何年生きられるかもわからないのに、あなたたちには愛情が足りないのよ!」


エルザは担当官のラウーロにベタ惚れだった。
ヤンデレとも言えるほどの盲目的な愛情。
しかし、ラウーロはエルザの気持ちにはまったく応えようとはしない。

それは、ラウーロが冷血男なせいだけではない。
むしろ、逆に人間味があるからこその自己防衛でもあった。
あんな小さな女の子に銃を持たせて戦わせるなんて、人間として正しいことなのか?
などと本気で考えはじめると、仕事なんてできなくなる気がしていたから。

仕事の道具としてのエルザ。
彼女は愚かだけど馬鹿じゃないから、ラウーロが自分に興味を持っていないことにも気づいていたはず。
それでも愛されたい。必要とされたい。
そのためには、仕事を完璧にこなす以外、エルザに方法は残されていなかった。

10話 熱病 - amare

原作1巻4話「エルザ・デ・シーカの死(前編)」より。
エルザとラウーロが殺され、隣の1課のフェルミとガブリエリがそれを探りにくる話。

エルザ回というよりも、エルザの死を見る他の義体たちの回。
ヘンリエッタの反応は、アニメオリジナルだ。
次の11話を引き立たせる下味として、いいスパイスになっている。
リコは笑顔で「関係ない」と言い、トリエラは戸惑いながらも「ラウーロのために死ねて幸せだったのかもしれない」と言う。
そしてヘンリエッタも「ラウーロさんと一緒なら、エルザも寂しくありませんよ」と笑顔を浮かべるのだった。

やっぱりこの世界はどこかおかしい。
普通の女の子はこんなこと言うはずがないんだ。
でも、それが彼女たちの幸せなのだとしたら……私にそれを否定することはできないよ。

「なぁ、リコ。お前もジャンさんを守って死んだら、嬉しいのか?」
「うーん、死んじゃうのはやっぱり嫌です。でも――」
「担当官のために義体がいる。身代わりに死ぬのは当然だ」
「ジャンさんがそう言うなら、その通りなのでしょう」


11話 恋慕 - febbre alta

原作1巻5話「エルザ・デ・シーカの死(後編)」より。
シチリアのジョゼの別荘で休暇を過ごすヘンリエッタとジョゼ、そこにやってくるフェルミとガブリエリ、そしてエルザの死の真相について。
原作を含めて、これが私の一番お気に入りのエピソード。

「もしも誰かを好きで好きでしょうがなくなって……それでも永遠に満たされないとわかってしまったら」
「私なら……相手を殺して、それから――」


ヤンデレここに極まれりな話だけど、純粋な愛情がこういう方向に向かうのは、私は決して不自然なことじゃないと思う。
好きな人の幸せを願って――と考えないのが、無垢な少女性なわけだし。
それは、ヘンリエッタやエルザが愚かだからではない。
「自分がいなくても好きな人が幸せになってくれればそれでいい」だなんて、そんなの欺瞞だと言い切れるだけの強さを持っているからだろう。
幸せを求める彼女たちの、狂おしいほどに一途な愛が体現されているね。

原作には存在しない、エルザの心中シーンが描かれていたのも高評価。
エルザは最後まで無表情だった。
それが、大切な宝物を最後まで守り抜く強さだったのかもしれない。

---

「体が機械の女の子って普通ですか?」
「義体の私がジョゼさんの役に立つには、普通の女の子じゃだめなんですよ……!」


ジョゼがヘンリエッタに優しくするのは、たしかに彼女を大切に思っているからに違いない。
でも、その想いが何を透かしているのかは、アニメでは語られない。

ジョゼは、決してかわいそうな少女に悲惨な運命を背負わせたことを償おうとしてるわけじゃない。
死んだ実の妹エンリカへの償いを、ヘンリエッタを通してしているだけ。
だから、家族の思い出の詰まった別荘ではヘンリエッタを「普通の女の子」扱いし、重すぎる想いをも受け止めていつでも尊敬に値する人間でいようとしているのだ。

---

ちなみに、観光ガイドに転職することを薦められる、ガブリエリの「ここにいると自分が世界の中心だと感じる」というセリフは、映画「ニュー・シネマ・パラダイス」からの引用。
けれど、映画ではシチリアがすばらしい場所だという意味で使われているわけではない。
井の中の蛙にとっての井戸という文脈での「世界の中心」だったはず。
実際に行けば世界の中心だと言われても納得できるほどきれいな場所なのかもしれないけど、私は未確認です。
category
アニメ [★★★★☆]
GUNSLINGER GIRL

GUNSLINGER GIRL 12、13話+まとめ

12話 共生 - simbiosi

アニメオリジナルエピソード。
マルコーの役に立ちたいアンジェリカと、囮として誘拐されたクラエスの救出作戦。

アンジェも、エッタも、エルザも、根っこは同じ。
担当官の役に立ちたい、必要とされたい、愛されたい、ただそれだけ。
彼女たちがそれを手に入れるには、兵士として戦うしかない。

一粒の麦は、新約聖書の一節らしい。

一粒の麦もし地に落ちて死なずば、ただ一つにてあらん、死なば多くの実を結ぶべし。


クラエスは一粒の麦にはならないと言った。
彼女にだけは担当官がいない。愛してくれる「誰か」はいない。
だから最後まで自分のために生きて、自分を幸せにする。
そんな決意が透けて見える。

だからこそ、クラエスはアンジェが許せなかったんだろう。
自分のために生きられない弱さが嫌いだったんだろう。
それは、弱い自分が嫌いだという気持ちの裏返しなのかもしれないな。

「どうせもう死ぬんだわ。何もわからなくなって、死んじゃうのよ! マルコーさんにこの先も冷たくされるなら、すぐに死にたい!」
「死にたいのなら死になさい。助けるんじゃなかったわ」
クラエスは怒っているのか泣いているのか、その眼鏡の奥の瞳はよく見えなかった。
でも、耳の奥ではアンジェリカの「どうせもう死ぬんだわ」という言葉が、いつまでも響いて消えなかった。


13話 流星 - stella cadente

最終話、原作2巻8話「歓びの歌」を下敷きにした、オリジナルエピソード。
病床のアンジェリカと無力なマルコー、そして降ってくる流星雨。

マルコーは今でもアンジェのためにしてやれることを探していた。
けれど、何をしても彼女は忘れてしまうし、彼女の犬も見つけられない。
アンジェにしてやれることは、もう何もない。

「何もしなくていいんです。そばにいてくれるだけでいいんです。お願いします!」
「ヘンリエッタ、死ぬのは怖くないか?」
「ジョゼさんのために戦って死ぬのなら、怖くはありません」
「機械の身体を与えられ、銃を持たされ、短い一生を生きることをどうとも思わないのか?」
「もしマルコーさんが私たちをかわいそうだとか、申し訳ないとか思っているのなら、それは間違いです。これは条件付けかもしれません。でも私、いいんです。それでも、いいんです……」


ヘンリエッタの言葉に救われたマルコーは、自分のできることをするため、アンジェの病室へ行く。
そこで流れる第九と、流星雨。
大好きだったパスタの王子様のおとぎ話を聞きながら、眠りにつくアンジェリカ。

このシーンは心が洗われるようだった。
天使の名前を持つ女の子は、今日はきっとすてきな夢が見られるに違いない。
私はそう思うよ。

---

ジョゼに引率をドタキャンされて、だだ泣きするエッタちゃんが可愛すぎたね。
本人の前では強がって笑顔を浮かべる健気さが、また堪らない。
感情のコントロール。彼女もきちんと成長しているんだ。

そして、代わりの引率者を見つけただけでなく、演習場で空を眺めながらヘンリエッタを励ますように合唱に巻きこんでいくトリエラも、とてもいいお姉さん。
ヘンリエッタが落ちこんでるのがわかっていたからこそのお姫さま抱っこなんだなぁ。



まとめ

少女に与えられたのは、大きな銃と小さな幸せ。


戦う女の子のガンアクションアニメとしては、最もすばらしい作品のうちのひとつ。
比べるなら「BLACK LAGOON」かなぁ。ちょっと方向性は違うけど。

洗脳によって自らの運命を省みることすら許されない哀しさと、その悲劇のなかでも生を噛みしめる歓びが同居した、とても切ない雰囲気が特徴的。
生と死とが常に隣り合わせだからこそ、鮮やかに浮かび上がるものがある。
3話のリコ回、5話のクラエス回なんかは、とても印象的だね。
アニメにはなっていないけれど、原作のアンジェリカの死ぬエピソードなんて、涙なしには見られないもの。

脚本も、原作に忠実でありつつもオリジナルエピソードを織り込んだ、とても完成度の高いものに仕上がっている。
特に9~11話のエリザとヘンリエッタのエピソードは本当にすばらしい。

ただ、10年前の作品ということもあって、作画やアニメーションにはやや時代を感じざるを得ない。
あまり今風の萌え絵ではないしね。
それでも、アクションシーンの動きはとても良いよ。

私は迷うことなくヘンリエッタ推し。
余談だけれど、私がプレイしているFPSでP90を使いこなすのは、とても難しい。
装弾数は多いけど、威力が弱くて反動も大きいから、なかなか撃ち勝てないんだよね。
エッタちゃんみたく、しゃがみ撃ちでカッコ良く敵をなぎ倒したいところなんだけども……。

ガンアクションものが好きだったり、ヤンデレ属性を持つなら迷わずオススメ。
私の評価は、秀作★4評価です。
category
アニメ [★★★★☆]
GUNSLINGER GIRL

GUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO- 1~4話

ガンスリンガー・ガールの2期イル・テアトリーノは、1期の5年後、2008年に放送された作品。
今回の視聴は2周目。

アニメーション制作がマッドハウスからアートランドへと変わり、同時に声優やキャラクターデザインも一新されている。
あまり声優やなんかに興味のない私でも、1期から続けて観るとやや違和感が。

放送時点では、原作は9巻まで発売されている。
ペトルーシュカとサンドロが恋仲になり、アンジェリカが死んだところまでだね。



1話 二人の距離 兄妹

原作3巻12話「Kaleidoscope」を下敷きにした、オリジナルエピソード。
細かく他のエピソードのネタも入ってきている。

メインは、公社や義体といった世界観の紹介。
ヘンリエッタが完全に萌えキャラになってしまっている。
たしかに可愛いんだけど、なんだろう、何かが違う。声か? 声なのか?
1期のときのあの芋っぽさも、ひとつの魅力だったんだけどなぁ。

バトルシーンでは、リコがカッコ良かった。
笑顔で敵を投げ飛ばしてからハンドガンをぶっ放すところね! しびれる

2話 ピノッキオ

原作3巻13話「ピノッキオ(1)」より、ピノッキオとフランカ、フランコの紹介回。
公社の義体の出番はほぼゼロ。

原作にかなり忠実な作りになっている。
ピノッキオの家で、公安部員の死体が冷蔵庫から出てきたのを見たフランカが「これって今晩の食材?」って言うシーンがなかったのは残念だけど。

アバンでの、女の子を殺すピノッキオのカットはよかった。
弾倉撃ちきるまで引き金を引いていたあたりね。

「苦手なんだ、女の子って」


3話 シミュラクラ

原作3巻14、15話「ピノッキオ(2)、(3)」より、トリエラとピノッキオのファースト・コンタクト。
ちなみにサブタイトルのシミュラクラとは、「本物そっくりのまがい物」のこと。
まるで普通の女の子のような、トリエラのことだ。

なぜか原作よりトリエラの身長が高く描かれている。
マンガではヒルシャーの肩までもないのに、アニメでは顎くらいまであるもん。
あんまりロリっ娘にしとくとマズい事情でもあったんだろうか?

それと、ヒルシャーとトリエラの壁が少し低くなっている。
モンタルチーノに来たとき、トリエラのパンツスーツを「似合ってる」ってストレートに言ってたし。
「僕は君を絶対に裏切らない」のあたり、口説こうとしてるのかと思ったよ?
アウローラちゃんが捕まったときに、真っ先に突入を決意したヒルシャーはカッコ良かったけどね!

それでも、トリエラよりピノッキオが一枚上手だった。
ピノッキオに負け、傷心のトリエラ。
トリエラが弱さを見せるのは、今回が初めてだ。
ピノキオの絵本を読んで「ふざけた話だ」と吐き捨てるのも、また。

「私は義体です! それが素手で倒されるなんて! これでは何のために命を削り、リスクを背負っているのか……。まるっきり無意味です……っ」
「触らないでください……。私を、しばらく放っておいてください……」


4話 アンジェリカの復帰

原作3巻16話「Sever chains of retaliation」より、アンジェリカ回。
退院して初仕事のアンジェと、始末屋ブルーノの話。

今回も、概ね原作通り。
ただ、バトルシーンのクオリティはなんだかビミョーだった。
フェラーリってもっとカッコイイ車のハズだよ!?
アンジェの撃ち方も、なんだかあまり腰が入ってなかったし。

それと、オチのブルーノの「ふざけた世の中だ」のセリフのタイミングもオカシイ。
アンジェとリコの会話を聞いての感想のはずなんだけどな。
一番最後にもってきちゃうと、ブルーノ回みたくなっちゃうからかな。

マルコーの声優はちょっと軽すぎる気がする。
もっとずっしりどっしりしてほしかったなぁ。わっかんねぇかなぁこの気持ち?
それでも、アンジェリカはやっぱり天使みたいな女の子だった。かわいい
category
アニメ [★★★★☆]
GUNSLINGER GIRL

GUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO- 5~7話

5話 泡沫と追憶

原作5巻23話「泡沫」より、マルコーとアンジェリカ回。
マルコーの元恋人のパトリツィアが、雑誌記者のレオナルドと共に社会福祉公社について調べていく。

それでいいと割り切れるものばかりじゃない。
正義がいろんなところに転がっているように、気持ちだって思いもよらぬ方へと転がっていくものだから。
それでも、アンジェはいつも無垢な瞳で笑いながら、大切なものを失くしていくのだった。

こうして仲良く一緒に帰ったり、命令して親しく呼ばせるなんて、それでどうなるんだろう。
もうあの頃には戻れないっていうのに……。


6話 チベタンテリアの引退

原作3巻17話「Retiring Tibetan Terrier」より。
テロリストたちとジョゼたちの思想と、すれ違う偶然。

ジョゼは家族の仇を討とうと、憎しみの色を隠そうとしない。フランカもまた同じく。
ヘンリエッタは「殺す理由なら十分にある」と言っていた。
けれど、万華鏡が壊れて泣いていた彼女を再び微笑ませ、リコと仲直りできるようにするのは、殺すべき爆弾テロリストの技術。
それは、ひょっとしたら「殺さない理由」にもなるんじゃないだろうか?

ニノはそういうことに気がついてしまって、人を殺すことをためらうようになったんだろう。
対して、義体の女の子たちは、死ぬまで気がつくことはない。
さて、正しいのはどちらだ?

7話 カテリーナ 復讐の円環

原作5巻24話「カテリーナ」より、フランカ回。

「フランカ。お前は何と戦っているんだ? どうしたら勝利を収められる? 親父さんの仇を討つとして、それは誰を殺せば達成されるんだ?」
「今のうちからよく考えておくんだな。俺みたいに、年老いて走れなくなった犬になる前に」
ニノ。あなたはただ弱くて列車を降りたくなっただけよ。私は降りないわ。


一見悪役なテロリストにも、一見良い役な政府側にもそれぞれに憎しみがあって、そのために戦っている。
何が正しくて、何が間違っているのか。

「何しろ正義ってのはあちこちに転がっているもんだから……」


拘束されたフランカの身体がとてもエロかった。腰つきがヤバい。
そんな女の子がフルボッコにされるなんて、弱リョナ属性持ちの私には堪らないよ!

フランカを助けに来るフランコとピノッキオのバトルシーンもよかったし、ブービートラップを回避するヘンリエッタもすばらしい。
今回は動画の出来がよかったね!
category
アニメ [★★★★☆]
GUNSLINGER GIRL

GUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO- 8~10話

8話 クラエスの一日

原作4巻18話「Tiny joy, tearless grief」より、クラエス回。
「スカボロー・フェア」のくだりと、ベアトリーチェが出てくるのはアニメオリジナル。
1期5話のエピローグのようなお話に仕上がっている。

スカボロー・フェアの詩の内容については、私もわからない。
Wikipediaを読んでもピンとこないし。
クラエスもわからないから、実際にハーブを育ててみようと思ったのかもしれない。

クラエスも大事な記憶は失ってしまっている。
けれど、大切なのはモノではなく、気持ちそのもの。
クラエスの毎日には、それがきちんと息づいているのだった。

9話 賢い蛇 純真な鳩

原作4巻20話「トスカ」21話「賢い蛇、純真な鳩」より、ジョゼとヘンリエッタ回。
テロで死んだジョゼの妹エンリカと影と、ヘンリエッタへ愛情を注ぐのに疲れてきたジョゼ。

ジョゼは自分がエンリカとヘンリエッタを重ねて見ていることを自覚しつつあって、それをストレスに感じているのだろう。
そのことに対するビアンキの助言が、サブタイトル。

「偽善だって善行には違いない……徹底すれば華だ」
「自然にできないなら、演技だっていいじゃないか。堂々と彼女を騙し、自分も騙せ」


ちなみに、エッタご執心のアン王女は、映画「ローマの休日」でオードリー・ヘプバーンが演じたヒロイン。
1期6話でのスペイン広場でのジェラートも、劇中でアン王女が食べていたもの。
エッタちゃんは本当にこの映画が好きなんだなぁ。

10話 善意の花

原作4巻19話「ミミ・マキャヴェリ」22話「She is a flower that blossoms in bona fides.」より、ヒルシャーとトリエラ回。
ユーロポール時代のヒルシャーの過去と、マリオ・ボッシの娘ミミの警護。

「ミミはお父さんのこと好き? 恨んでないの?」
「あははっ、自分のパパだもん。好きに決まってるじゃん!」
「よかった……。初めて人の役に立てた気がする」


3話でのピノッキオとの戦いで、トリエラは生身の人間に素手で負けたことに、ひどくショックを受けていた。
敵を倒すことこそが彼女の存在意義だったのだから、それは自分の存在を否定されるのと同じこと。
そして、それを認めてくれないヒルシャーにも苛立ちを感じていた。
けれどミミは違うところで彼女を認めてくれた。

義体の女の子たちは、いつも自分がここにいる意味を探し続けている。
彼女たちが意味を授けられて生かされている存在だからこそ、そのことを考えてしまうのかもしれない。

彼女と数日間生活を共にしてわかったのは、義体と普通の女の子はやっぱり違うってこと。
だから、私のすべきことはやっぱり――。


今回は、内容を詰め込みすぎた感がしなくもない。
ヒルシャーとトリエラがちょっと気まずくなってる感じとか、ミミがそんな二人をハメて警護から脱出しようとするくだりとかあっても良かったような気がする。
トリエラのツンデレなところが見たかったよ!
category
アニメ [★★★★☆]
GUNSLINGER GIRL

GUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO- 11~13話

11話 芽生える感情

原作5巻25話「ピノッキオ(4)」より、ピノッキオ回。
ピノッキオの過去と失脚しそうなクリスティアーノ、それを阻止するためメッシーナ海峡横断橋の爆破の強行。

ここからラストに向けては、アニメオリジナル色が強くなる。
原作では、クリスティアーノが失脚することを知ったピノッキオは、彼を助けに単身ミラノへ行く。
それを助太刀する形で、フランカとフランコもピノッキオの後を追う。

アニメでは、ピノッキオには真実を知らせずに、クリスティアーノのポイントを稼ぐ形で橋を爆破しようとする。
しかしメッシーナにはヘンリエッタとベアトリーチェが、ミラノにはトリエラとリコとアンジェリカが向かっている。
ビーチェの出番が多いのは嬉しい。クーデレかわいいよ!
……あ、死んでもデレないんだっけ。ふぅ

そういえば、トリエラはヒルシャーに対してまだちょっと気まずそうにしていたね。
それもラストへ向けての助走なわけだけど。

12話 戦う人形

原作5巻26話「ピノッキオ(5)」より。
実験橋の爆破はヘンリエッタに阻止され、真実を聞かされたピノッキオはクリスティアーノの元へ向かう。
アニメオリジナルな寄り道をしたせいで、今回はトリエラとピノッキオが対峙するところまで。

クリスティアーノは生贄となる運命を受け入れていたが、人形のようだった少年が初めて露わにした愛に応える道を選ぶ。
父親になることを決意したのか、ピノッキオを死なせたくないと思ったのか。

こうやって心理描写を密にされると、どうしても応援したくなってしまうのが困る。
トリエラも前に進もうと必死なのに。

最終話 そしてピノッキオは人間に

原作5巻27話「ピノッキオ(6)」より、ピノッキオとトリエラ回。

「どうしてそこまで頑張る!?」
「お前なんかにわかるものか! 私は戦わなくちゃいけないんだ!」


クリスティアーノに恩を返すのが、ピノッキオの存在理由。
命令通り敵を倒すのが、トリエラの存在理由。
それができなければ、生きている意味はない。たしかに二人はとてもよく似ている。
想いが死ねば、心まで死んでしまうから。

想いを貫き通したピノッキオは、人形からクリスティアーノの息子になることができた。
それはトリエラが求めている形なのかもしれない。
私は、トリエラもお父さんがほしいんだと思うんだ。

「勝ったんですね」
「ああ」
「褒めてください。勝ちましたよ?」


---

「嬉しくないの? ピノッキオに勝ったんでしょ?」
「……うん。思ったより嬉しくない。なぜだろうね?」

category
アニメ [★★★★☆]
GUNSLINGER GIRL

GUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO- OVA+まとめ

OVA1話 ヴェネツィアの光、心の闇

原作6巻28話「Dum spiro, spero.」より、ジャンとリコ回。
ベネツィアに行く過程はアニメオリジナル。

ジャンの深い憎しみと、リコの今自分がここで生きている歓びが描かれている。
リコはジャンの道具でしかないけれど、ジャンは彼女を道具としてきちんと愛しているんだ。

ただ、私はこのエピソードはそこまで好きなわけではなかったので、どうせ映像化するならもっと違う回を選んでほしかったように思うよ。
クラエスの話とか、TVでやらずにこっちでやればよかったような。
あるいは、トリエラとヒルシャーの関係とか。
リコファンには嬉しい回だったのかもしれないけどね!

OVA2話 ファンタズマ

原作6巻29話「Fantasma」より、エンリカ回。
ピノッキオ事件が一段落ついてシチリアにバカンスへ来るヘンリエッタとリコの話と、ヘンリエッタとエンリカを重ねているジョゼの話。

「私が死んで、代わりを見つけたのね」
「そうだ! 代わりに尽くすことで、お前に詫びてるんだ!」
「そんなの自己満足じゃない!」
「どこが悪い!? 死んだ人間は生者を呪うだけだからいい。だが、生きてる人間は弱いんだ。こうでもしないと、残されたあいつは生きていられなかったんだ。恨むなら俺を恨め!」


エンリカのことを思うからこそ、ヘンリエッタに優しくできるとジョゼは言う。
エンリカの亡霊は、そんなジョゼのことを「ひどい」と言う。

ヘンリエッタは、エンリカの代わり。それは間違いない。
ヘンリエッタに優しくすることで、エンリカに構ってやれなかったことを償っている。
その行為がどこか矛盾していることに、ジョゼも気がついている。
気がついていながらも「ヘンリエッタが喜ぶのならそれでいい」と割り切っているんだ。

ずいぶん倒錯しているようにも思う。
ヘンリエッタがこれを聞いたらどう思うだろう?
彼女は優しいから「それでも構いません」と言いそうだけど、やっぱり泣いてしまうだろうな。

ところで、やたらと責めてくるエンリカだけど、これはエンリカの亡霊と言うより、ジャンの持つ罪悪感の現われと言ったほうが正しいように思う。
ジョゼだけじゃなく、ジャンにも葛藤があった。
それを受け入れながら、なお前に進むしかない。
妹と果たせなかった約束を、義体の女の子たちに肩代わりさせながら。
それが、生きるということなんだろう。

---

「過ぎ去りし時を追うことなかれ、未だ来たらざる時を憂うなかれ」
「うーん……。それはクラエスの哲学だよ」
「"私たちの"哲学だと思うけれど?」


人はいずれ死ぬ。
義体の彼女たちには、そう遠くない未来に、それはやってくる。
なら、今できることをひとつずつやっていくしかない。
クラエスはそう言いたかったんだろうね。



まとめ

たった1つの想い貫く難しさの中で僕は守り抜いてみせたいのさ
かけがえのないもののために果たしたい約束


2期は原作3~5巻を、構成をアニメ向きに入れ替えて映像化している。
原作者が脚本を書いてるということで「原作者は原作読め」と言われることもあったガンスリ2期だけど、個人的にはこの構成は悪くないと思う。

義体の女の子たちが好きで観ている人にとっては、ピノッキオにスポットを当てた回とか「???」状態だったのかもしれないけど。
たしかに、トリエラのヒルシャーに対する想いを削ってしまったのは、かなり残念だった。
アンジェとマルコーの関係があやふやなせいで、アンジェのキャラも薄くなってるし。
エッタちゃんもずいぶんあまあまな女の子になってしまっている気が……いやこの子は元からか!

作画のクオリティが下がったという話については、たしかにそうかもしれない。
かなり甘い評価をしがちな私の目からも、ところどころツッコまざるを得ないところがあったし。

キャラデザが変わったという点については、まぁ時代の流れか……という諦め半分、見た目可愛いからいっか!というナンパ心半分。
でも、エッタちゃんは明らかに別人だと思います。かわいいけど。

それと、声優はもう少し考えてほしかったかも。
ヘンリエッタ・トリエラ・ピノッキオ・マルコーあたりは、ミスキャストじゃないのかな?

---

1期に比べて、世間の評判はあまりよろしくない。
最終話は感動を誘おうとしてるのが見え透いていて、ちょっと冷めてしまったかも。
オープニングは、前半の実写ぽいのは明らかに手抜きで意味不明だったけど、曲はよかったよ!

原作が好きなら十分観る価値はあると思う。
1期は秀作★4評価、2期は良作★3評価です。
category
アニメ [★★★★☆]
GUNSLINGER GIRL